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4.4 記憶効率の改善と信頼性
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
40 60 80 100 120 140 160 180 200 DR-net
DR-net(MPN) RAID1
RAID6
number of disk nodes
図4.10: 各構成規模での最大マスク数の比較
となる。これらの比較を図4.10に示す。ただし、図中のDR-netの値は最大マスク数の下限 である。この結果、構成規模に依存せず、パリティを固定したDR-netではRAIDレベル6 よりも多くの故障をマスクすることが可能であり、MPNでパリティを分散した場合でもほ ぼ同等の数の故障をマスクできることが分かる。
かの具体的な構成についてその信頼性を評価する。
4.4.1 冗長率の変更
冗長率を変更するためには、1つのパリティグループ内に含まれるディスクノード 数を 変更すればよいが、その際に、任意の2つのデ ィスク故障に対してデータの喪失を防ぎ、
パリティグループ内のノード 間通信のコストを抑えることが望ましい。従って、DR-netで 用いるパリティグループを設計する際には、次の2つのことについて注意する必要がある。
信頼性: 1パリティグループ内のノード 数および1ノード が属すパリティグループ数 性能: パリティグループ内での通信の局所性を考慮した規則的なパリティグループの形状
1つのノード が必ず2つのパリティグループに属すこと、および各パリティグループ内 のノード 数, 全体のノード 数を簡潔に表現するために、前節で述べた行列表現を利用する ことができる。例えば、1パリティグループが7ノード で全体のノード 数が 63の構成は、
図4.11のような行列から得られる。ネットワーク上でのパリティグループの配置は、行列
内の各ノード に適切なノード 位置を割り当てることにより実現できる。ただし、パリティ グループ内での通信の局所性を考慮し、さまざまなネットワークトポロジに対して一般的 な割り当て方法を示すことは困難であるため、必ずしも適切な配置が見つけられるとは限 らない。図4.11の構成は2次元トーラスネットワーク上では図4.12のように実現できる。
行列表現を用いることにより冗長率の変更は柔軟に行なえるが、パリティグループ内で の通信の局所性を確保することが課題となる。従って、通信の局所性を重視する場合には、
まずネットワーク上でのパリティグループの配置を優先して、なるべく要求に近い冗長率 を持つ構成をad hocに探すようなアプローチも考えられる。
以下では、実際に構成を挙げることにより、通信の局所性を保ったまま記憶効率の改善 が可能であることを示し、またその信頼性について検証する。
4.4.2 構成例
ここで示す3つのパリティグループ構成は、いずれも2次元トーラスネットワーク上で グループ内での通信の局所性を保ちつつ、従来の構成に比べて冗長率を低減し記憶効率を 改善している。
SPG
FPG
0 1 2 3 4 5 6 7 8
0 1 2 3 4 5 6 7 8
図4.11: ノード 数63の構成の行列表現(7ノード/パリティグループ)
0 0 0 0 0 0 0
1 1 1 1 1 1 1
2 2 2 2 2 2 2
3 3 3 3 3 3 3
4 4 4 4 4 4
4
5 5 5 5 5
5 5
6 6 6 6
6 6 6
7 7 7 7 7
7 7
8 8 8 8 8 8
8
SPG 0 1 FPG
0 0 0
6
図4.12: ノード 数63のトーラス構成(7ノード/パリティグループ)