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計画の基本的な考え方

ドキュメント内 高齢者福祉計画・介護保険事業計画 (ページ 37-45)

1.基本理念

本計画は、平成 37 年までの中長期的な視野に立った第6期計画の延長線上にあるとともに、

介護・福祉・予防・医療・生活支援・住まいが一体的に提供される「地域包括ケアシステム」

の取り組みについて、更なる充実・強化を図っていくためのものでなければなりません。

国においても、こうした取り組みを深化・推進していくことを重要視した方向性が示されて おり、今後、より一層の保健、医療、福祉の関係機関・諸団体の連携により、地域全体で高齢 者を支える体制づくりを進めることが求められています。

そのためには、これまでの計画の基本理念の普遍性を踏襲しながらも、高齢者を取り巻く環 境の変化を的確に捉え、地域コミュニティの重要性を再認識し、人材や社会資源を活用して、

地域全体で高齢者を支える体制づくりに取り組んでいくことが必要です。

そこで、本計画においては、「小川町第5次総合振興計画」における健康・福祉分野の施策 である『健康で安心して住めるまち』の実現に向け、4つの施策の基本目標を定めることで、

高齢者が安心して日常生活を過ごせるとともに、それぞれが尊厳を保ちながら、多様な社会参 加を果たし、自分らしく生きることができる社会の実現を目指します。

住み慣れた地域で、いきがいを持って

安心して健康で自立した生活が送れるまち

2.基本目標

計画の理念を実現するため、次の4つの基本目標を設定します。

【基本目標1】 生きがいづくり・社会参加の推進

高齢者自身が地域社会のなかで、自らの経験と知識を活かして積極的に役割を果たしてい くような社会づくりが必要です。

そのためには、高齢者の多様性や自発性を十分に尊重しながら、様々な活動(運動・地域 貢献・就業等)に参加できる機会を充実するととともに、地域づくりの担い手としても活躍 できるよう支援します。

【基本目標2】 介護予防の推進

高齢者一人ひとりが、健康でいきいきと住み慣れた地域で暮らしていけるよう、生活習慣 病や加齢・疾病による機能低下や認知機能の低下を防ぎ、高齢者のニーズに合わせた介護予 防事業を充実させ、健康で自立した生活の継続を推進します。

また、高齢者の状態像に応じた、介護予防や要介護度の重度化防止のための事業を、介護 予防・日常生活支援総合事業等で実施し、自立支援の推進を行います。

【基本目標3】 地域包括ケアシステムの構築

様々な状態にある高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らすために、関係機関や地域住民 の協力による見守り支援体制の充実に取り組みます。

また、自助・互助・共助・公助の考え方に基づき、高齢者や障害者など支援が必要な方を 地域全体で支えるため医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスの適切な組み合わせに よる地域包括ケアシステムを推進します。

【基本目標4】 高齢者の尊厳を保つサービスの推進

介護が必要な状況になった高齢者が、自らの意思でサービスを選択し、尊厳をもって生活 をすることができるよう、介護保険の各種サービスの充実を図ります。

また、保険者である町は、介護保険制度の持続可能性を確保することに配慮し、利用者が 安心してサービスを受けることができるよう、より一層サービスの質や利便性の向上に努め るとともに、適正なサービスによる自立した生活の継続を目指します。

さらに、介護者支援として家族の負担軽減及び相談支援体制の充実にも取り組みます。

3.第7期計画における重点施策

第7期計画において、地域包括ケアシステムの深化・推進に向けて、「保険者機能の強化等 による自立支援・重度化防止に向けた取り組みの推進」、「地域包括支援センターの機能強化」

「在宅医療・介護連携の推進」、「認知症支援策の推進」について重点的に取り組みます。

重点施策1 保険者機能の強化等による自立支援・重度化防止に向けた取り組みの推進

高齢化が進展する中で、地域包括ケアシステムを推進するとともに、持続可能な介護保険 制度を維持するためには、保険者が地域の課題を分析して、高齢者がその有する能力に応じ た自立した生活を送っていただくための取り組みを進めることが必要です。

そのために、すべての市町村が保険者機能を発揮して、自立支援・重度化防止に取り組む ことが制度化されました。

本町では、自立支援・重度化防止に向けた取り組みとして、地域の実態把握・課題分析を行い、

地域における共通の目標(計画値)を設定し、その目標(計画値)を関係者間で共有するととも に、その取り組みの実績を評価する体制を目指します。

また、目標達成に向けた活動を継続的に改善する取り組みである「PDCAによる地域マネジ メント」を推進することで保険者強化を図ります。

重点施策2 地域包括支援センターの機能強化

高齢者が住み慣れた地域で安心して生活することができるよう、地域包括ケアシステムの 拠点となる地域包括支援センターで、地域の関係機関や居宅介護支援専門員等と連携を強化 し、高齢者の生活を総合的に支援する体制を築きます。

地域ケアシステムの中核として、支援体制の充実や、多職種連携による「地域ケア会議」

の効果的な活用による地域課題の抽出・検討などを通じて、地域を支える関係機関とのネッ トワークづくりに取り組みながら、地域共生社会の実現を目指します。

重点施策3 在宅医療・介護連携の推進

介護だけでなく、医療の支援を必要とする高齢者が増加している中にあって、こうした要 介護者とその家族を支援する体制を構築することが求められています。

高齢者が、できる限り自宅等の住み慣れた場所で療養し、自分らしい生活を続けるために、

退院支援から日常の療養支援、病状の急変時の対応まで、様々な場面で在宅医療と介護がそれ ぞれの役割を分担しつつ、緊密に連携して、高齢者とその家族を支えていくことが必要です。

そのため、適切な在宅でのケアにより、安心して自宅で過ごすことができるよう、医師・

歯科医師・薬剤師・リハビリ専門職・看護師などの医療関係の専門職と介護支援専門員や介 護福祉士などの介護福祉の関係者との連携を強化します。

また、医療ニーズが高い方や家族支援のために適切な対応ができる支援体制づくりを進め ます。さらに、「比企地区在宅医療・介護連携推進協議会」などを活用し、多様な組織や職 種における情報と目的を共有し、地域包括ケアの強化を図ります。

○比企地区における在宅医療・介護連携事業の方向性(イメージ図)

重点施策4 認知症支援策の推進

今後の急速な高齢化に伴い、認知症高齢者はさらに増加していくことが見込まれます。こ うした中、認知症高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるように本人やその家 族への一層の支援を図るとともに、本人の状態に応じた適切なサービスを提供していく必要 があります。

認知症の状況に応じた適切な医療や介護サービスの流れを示した認知症ケアパスや認知 症についての正しい知識の普及、情報提供を推進します。

(1)認知症に対する知識の普及・啓発

認知症高齢者が安心して地域で暮らしていくことができるためには、家族や地域住民の認 知症に対する理解が必要です。高齢者の増加に伴い、認知症高齢者も増加が見込まれること から、地域全体で認知症高齢者を支えることができるよう、医療機関とも連携を図りながら、

認知症に対する理解を深めるための普及・啓発を推進します。

①認知症ケアパスの周知

認知症の人の生活機能障害の進行にあわせ、いつ、どこで、どのような医療・介護サービス を受けることができるのか、具体的な機関名やケア内容等を整理し、情報提供していきます。

②認知症サポーター養成講座

認知症について正しく理解し、認知症高齢者やその家族を温かく見守る応援者となる「認 知症サポーター」を養成します。

③認知症高齢者とその家族等の支援

認知症高齢者やその家族への支援を行うため、地域包括支援センターに認知症地域支援推 進員を配置し、相談体制の充実を図ります。また、認知症サポート医による認知症高齢者へ の相談を行います。

④若年性認知症や高次脳機能障害等の支援

若年性認知症や高次脳機能障害の場合は、適切な介護ザービスが利用できるよう、埼玉 県に設置されている若年性認知症支援コーディネーターや関係部署と連携を図りながら総 合的な支援に努めます。

ドキュメント内 高齢者福祉計画・介護保険事業計画 (ページ 37-45)

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