安来にある様々な資源をうまく活用し、交流 するとともに、これらが連携し合い相乗効果 を生むことが観光プランの目的であり、観光 振興に繋がる。
それぞれのコンテンツと具体的な中身を束 ねるためにそれぞれのコンテンツを取りま とめる組織が必要となる。
39
第10章 観光プランを推進していくための組織体制について
安来市内の方で構成される任意団体が得意とす る分野でのコンテンツの磨き上げを促進し、同 じビジョンに向かって進むことにより、
10
年後 の安来の未来を構築していく動きをつくる。観光協会はこれらの組織のマネジメント、調整 を行いながら、策定委員会の中で定期的に座談 会や異業種交流会を開催し、PDCAを繰り返 していき、磨き上げを行う体制。
40
区分 活動事項 活動内容
運営 事業運営
事業推進に関する学習・指導・コーディネート 事業の振り返りとブラッシュアップ
次年度計画作成
安来の観光プランの取組みテーマを大きく5つに分け、3か年で事業の成果を残していく。
①~⑤それぞれに、安来の観光事業者による任意団体を絡め、目指すべき方向性を統一させ、これに向かう。
事業局運営(観光協会)
41
それぞれの分野における具体的な取り組み内容①
区分 活動事項 活動内容
民芸・観光施設 体験プログラムの造成
①内容及び関係事業者との協議
②2次交通の検討
③国内外の観光客への体験型商品の開発
④プログラム実施
情報発信 広報・告知
全体的に
50
代以上の男性・女性からの興味関心度が高い。ご夫婦、
1
人旅をターゲットとしたストーリーに組み込み、いかに周遊してもらえるかを検討。以下の ように、男性と女性によって、興味度の順位も入れ替わる。●興味関心度の高い資源(男性)→①安来鋼、①刃物祭り、③玉鋼・和鉄・鉄による工芸品、③安来 の窯元、⑤藍染め・織物
●興味関心度の高い資源(女性)→①藍染め・織物、②玉鋼・和鉄・鉄による工芸品、②安来の窯元、
④安来鋼、④刃物祭り
内容から、ご夫婦・1人旅をターゲットにしたPRツールの制作。また、どのような周遊がおすすめな のかを明確にした鉄の道文化圏としてのストーリー性を重視。奥出雲町と協働したたたら製鉄の文化 と連携。安来の地域ならではの文化の発展とそれに紐づく人々の暮らしや生き方にフォーカスしたP R展開を行うことで、認知度UPと来訪者UPを狙う事業展開。体験プランや購買できるスポットを 広げるなど、他の事業者とどう連携するかがカギとなる。
安来の民芸・アートの分野における3か年の事業展開イメージ
42
それぞれの分野における具体的な取り組み内容②
区分 活動事項 活動内容
民芸・観光施設 体験プログラムの造成
①内容及び関係事業者との協議
②2次交通の検討
③国内外の観光客への体験型商品の開発
④プログラム実施
情報発信 広報・告知
安来の観光施設の分野における3か年の事業展開イメージ
全体的に
50
代以上の男性・女性からの興味関心度が高いが、足立美術館、清水寺、加納美術館につい ては、幅広い世代からの興味関心度が高い。ご夫婦、家族、1人旅をターゲットとしたストーリーに組み込み、いかに周遊してもらえるかを検討。
以下のように、男性と女性によって、興味度の順位も入れ替わる。
●興味関心度の高い資源(男性)→①足立美術館、②清水寺、③安来節演芸館、④加納美術館、⑤山 中鹿助&月山富田城、
⑥金屋子神社
●興味関心度の高い資源(女性)→①足立美術館、②清水寺、③加納美術館、④安来節演芸館、⑤金 屋子神社、⑥山中鹿介&月山富田城
内容から、ご夫婦、家族、1人旅をターゲットにし、足立美術館から始まる周遊ルートの設計を行い、
いかにプラス
1
スポットの周遊をしてもらえるかを検討。安来周遊パスポート等を作成し、お得に周 遊ができるプランを検討。それぞれのスポットごとに分かりやすい目玉資源をPRできるツールも準 備し、認知度UPと来訪者UPを狙う事業展開。宿泊施設や他の事業者とどう連携するかもカギとな る。43
それぞれの分野における具体的な取り組み内容③
区分 活動事項 活動内容
温泉
認知度向上 滞在時間の創出
①湯めぐり企画・民芸企画の協議
②2次交通の検討
③国内外の観光客への体験型商品の開発
④湯めぐり企画実施
⑤旅館等を巡る周遊一坪ミュージアムの開設
情報発信 広報・告知
全体的に40代以上の男性と
20
代~60代までの女性からの興味関心度が高い。20
代、30
代の女性をターゲットとしたストーリーに組み込み、いかに宿泊・日帰り等の立ち寄りして もらえるかを検討。さぎの湯温泉と清水寺が中心となる宿泊施設事業展開とし、現在「根っこの会」の事業展開の中で、
20
代30
代の女性に喜んでもらえるコンテンツの開発、また、商品造成等も行うことを検討。→現在、設計している「坊さんカフェ」など、地元ならではの興味をそそるコンテンツが必要となる。
温泉街の周遊を目的とした事業として展開し、足立美術館に来訪されている観光客を街歩きさせる仕 組みを作りだす。さぎの湯温泉街を中心に、湯めぐりの企画を実施し、安来市内の宿泊施設、観光施 設との連携を図り、旅行者の満足度を上げる仕組みづくり、また、民芸との連携施策も行うことによ り、滞在時間をより長くし、満足度をあげることで認知度を高めたい。また、二次交通部分において、
清水寺から周遊するためのルート整備を強化。安来に訪れた観光客に清水寺に参拝してもらう仕組み を作る。新たに、旅館等を巡る仕掛けとして、周遊一坪ミュージアムの開設も行い、情報発信する。
安来の温泉・宿泊施設の分野における3か年の事業展開イメージ
44
それぞれの分野における具体的な取り組み内容④
区分 活動事項 活動内容
食 コンテンツ造成 ①内容及び関係事業者との協議
②母体団体等との連携と今後について検討
情報発信 広報・告知
全体的に男性よりも女性の方が興味度が高く、
60
代の女性が1
位。それ以外の女性の興味度も高いが コンテンツによっては、20代女性からの興味度が高い。男性では、全体的に5割~7割の興味度と全 体コンテンツよりも高いのが特徴的。ご夫婦、女性同士、ファミリー、1 人旅とすべての戦略ターゲットに対してのストーリーを構築し、
いかに周遊してもらえるかを検討。
以下のように、男性と女性によって、興味度の順位も入れ替わる。
●興味関心度の高い資源(男性)→①安来産いちご、②ヨーグルト、③フルーツ狩り体験、④清水よ うかん、⑤精進料理、⑥どじょう料理、⑥大正屋醤油店、⑧カフェロッソ、⑨吉田酒造
●興味関心度の高い資源(女性)→①安来産いちご、②ヨーグルト、③カフェロッソ、④フルーツ狩 り体験、⑤清水ようかん、⑥精進料理、⑦大正屋醤油店、⑧どじょう料理、⑨吉田酒造
内容から、すべての戦略ターゲットに対してのPRツールの制作。ターゲットごとに明確な食事処、
季節、金額なども情報発信する必要がある。特に、男性と女性、年代別でそれぞれ興味のあるコンテ ンツが異なるため、これらを仕訳し、食以外のコンテンツを含めてストーリー展開をできるかがポイ ントとなる。また、安来の食に対しての認知度は、どじょう料理が最も認知度が高いが、それ以外の 食コンテンツは、認知度が低いため、イチゴ、ヨーグルト、フルーツ狩りと、どじょう料理や精進料 理の伝統料理をどのように組み合わせをするかによって、認知度UPと来訪者UPを狙う事業展開。
昼食や夕食でどう立ち寄ってもらえるかとお土産等で、購買できるスポットを広げるなど、他の事業 者とどう連携するかがカギとなる。
フルーツ・日本酒・食の分野における3か年の事業展開イメージ
45
それぞれの分野における具体的な取り組み内容⑤
区分 活動事項 活動内容
歴史文化 まち歩き
①関係団体事業者との協議
②ボランティアガイドの育成
③まち歩きマップ等の制作
④まち歩き実施
情報発信 広報・告知
安来の歴史・文化・自然の分野における3か年の事業展開イメージ
全体的に
50
代以上の男性・女性からの興味関心度が高い。ご夫婦をターゲットとしたストーリーに組み込み、いかに周遊してもらえるかを検討。
以下のように、男性と女性によって、興味度の順位も入れ替わる。
●興味関心度の高い資源(男性)→①安来節どじょうすくい踊り、②のどかな田園風景、③安来月の 輪まつり、④河合寛次郎出生の地、⑤嫁来い婿来い地蔵
●興味関心度の高い資源(女性)→①のどかな田園風景、②河合寛次郎出生の地、③安来節どじょう すくい踊り、④嫁来い婿来い地蔵、⑤安来月の輪まつり
安来らしさの一つとして、安来の風土(歴史・文化)が育てた人柄があげられる。
観光客のおもてなしの満足度を向上させるためにも、人と触れ合う観光メニューを提供していく必要 がある。
活用資源)歴史、方言、自然、お茶文化、体験プラン →内容として、安来の雰囲気が伝わるよう なプロモーション映像の製作や、お茶(コーヒー)をいただけるスポット(足立美術館・加納美術館・
清水寺境内内の羊羹屋・カフェロッソ・サルビアコーヒー・スタジオロッソ等)を活用し、現場の人 にもスポットを充てた企画。また、市内事業者や観光ボランティアも活用し、歴史・文化・風土)を 体験するプランの造成。ex.加納美術館・・・人間国宝の茶碗でいただけるお抹茶、清水寺・・・朝の お勤めプラン