1 小さな成功を生み出す好循環サイクル
今まで来訪していたターゲットは、50 代以上男女(ご夫婦、小グループ旅行。宿泊はエリア 外で、安来は立ち寄るのみ(1、2スポット)が多い傾向。山陰は、比較的日帰りが多く、リピー ト率は高い。
これらの分析を元に、安来が今後獲得するターゲットを選定し、新たな需要を創り出し、来 訪者の満足度を第一に置いた供給、受け地整備も同時並行で行っていく。
ターゲットを
徹底的に絞り込む。
= ニッチマーケット
50 代以上の男女に対するPRはするも のの、新たな需要開拓として戦略的タ ーゲットを以下に設定
地域は、山陽、関西、東京を戦略的ターゲットエリアとする。四国、山陰については、今回は戦略に入れない。
●山陽エリアは、①ご夫婦、②家族(子供連れ)、③女性同士・・・③はチャレンジターゲット
●関西エリアは、①ご夫婦、②家族(子供連れ)
●関東エリアは、①ご夫婦、②家族(親連れ)、③1人旅・・・③はチャレンジターゲット
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2 設計ポイントまとめ
設計ポイント
山陽エリアからのアクセス→自家用車が多く、広島は松江自動車道。岡山は、米子道を利用すると想定。
観光の目的を考慮すると、
広島の方は、出雲大社と水木しげるロードが興味度が同等のため、出雲大社~安来~水木しげるロードの順。これらのセ ットにした周遊プランを提案。「縁結び」や「のんびり」などのテーマを掲げながら、安来の観光コンテンツをあてはめる。安来の滞在を 2 時間としたときに、宿泊させるためにどんなサービスが売りになるかを検討し、旅程をプランニング。両観 光地とは違う魅力をどう訴求するかがポイント。
岡山の方は、出雲大社を旅行の目的とする人が多い。米子道経由で途中安来に降りて周遊させるためには何が必要か を検討する必要がある。また、旅行の目的である出雲大社に来訪したあと、道中に立ち寄れる工夫はどんなものが考え られるかを検討する必要がある。安来の滞在を 2 時間としたときに、宿泊させるためにどんなサービスが売りになるかを検討し、旅程をプランニング。
宿泊を促進するために、宿側で戦略ターゲットに有効的なアプローチ方法を検討する必要がある。
そのターゲットが喜ぶ サービスプランを 磨き上げる
それぞれのターゲットに対して、出発地か
ら考えた魅力的な観光ルートの設定とPR
が必要。
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コンテンツと実施案特に20代、30代の世代は、そもそも安来の存在を知らない、安来への行き方が分からないということが行かない理由となってい ることを前提に、何を主にして売り出していくか、磨き上げていくかを検討する。
広島県、岡山県は、足立美術館、どじょう掬い踊り、どじょう料理の認知度が高いが、それ以外の認知が低い。
ターゲット①「ご夫婦」
60代以上の男女が多い。また、男性は50代、女性は40代、50代がご夫婦世代となる。
【コンテンツと実施案】 認知度では、歴史・文化・芸術分野における認知度は他の年代よりも高いが、食や温泉、深堀スポット の認知度は低い。一方で、どのコンテンツにおいても興味度が高い。まずは、認知度の高いコンテン ツと合わせ技で売り出し、認知度を上げていくことと周遊商品の磨きあげが必要。
ターゲット②「家族(子連れ)」
男性20代~40代が中心、女性は30代~60代と幅広い年齢層となる。
【コンテンツと実施案】 男性は、どのコンテンツにおいても認知度が低い。伝統歴史文化のコンテンツよりも、さぎの湯温泉や 清水寺、いちご等、温泉・食コンテンツの興味度が高くなる。女性においては50代60代以外の方は、
同様に認知度が低くなるが、美術館をはじめ、温泉・食コンテンツに高い興味を持っているため、温 泉・食を中心としたアプローチに磨きをかける必要がある。
チャレンジターゲット③「女性同士」
20~40代、または60代の女性同士がターゲットになる。
【コンテンツと実施案】 女性同士の認知度は、60代以上は、歴史文化芸術コンテンツの認知度が高いため、これらと紐づけた アプローチ策を検討したい。また、20代~40代の女性同士においては、美術館をはじめ、温泉・食コ ンテンツに高い興味を持っているため、温泉・食を中心としたアプローチに磨きをかける必要がある。
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設計ポイント関西エリアからのアクセス→大阪は、自家用車が50%、JR利用も20%弱。兵庫は、自家用車利用が70%。出雲大社が目的な ら中国自動車道→松江道。米子を含めて周遊するなら米子道を経由。
観光の目的を考慮すると、
関西の方は、出雲大社を旅行の目的とする方が多い。かつ、鳥取県内(皆生・三朝温泉等)を宿泊先として選定する方 が多く、旅行の目的地として、境港水産センターをあげている方も多い。出雲大社~安来~米子or境港のルートを確立し、これらのセットにした周遊プランを検討したい。「縁結び」や「のんびり」
などのテーマを掲げながら、安来の観光コンテンツをあてはめる。
安来の滞在を 2 時間としたときに、宿泊させるためにどんなサービスが売りになるかを検討し、旅程をプランニング。両 観光地とは違う魅力をどう訴求するかがポイント。
コンテンツと実施案
特に20代、30代の世代は、そもそも安来の存在を知らない、安来への行き方が分からないということが行かない理由。
これを前提に、何をメインとしてPRしていくか、磨き上げていくかを検討する。
大阪府・兵庫県は、どじょう掬い踊りの認知度が高く、次いで足立美術館の認知度が高い。それ以外の認知は低い。
一方、興味度は、イチゴが最も高く、次いで、さぎの湯温泉、フルーツ、ヨーグルトなど、食系の興味度が高いのが特徴。
ターゲット①ご夫婦
60代以上の男女が多い。また、男性は50代、女性は40代、50代がご夫婦世代となる。
【コンテンツと実施案】 認知度では、歴史・文化・芸術コンテンツの認知度は他の年代よりも高いが、食や温泉、深堀スポットの 認知度は低い。一方で、どのコンテンツにおいても興味度が高い。まずは、認知度の高いコンテンツと 合わせてPRし、認知度を上げていくことと周遊商品の磨きあげが必要。
ターゲット②家族(子連れ)
男性20代~40代が中心、女性は30代~60代と幅が広い年齢層とな る。
【コンテンツと実施案】 男性は、どのコンテンツについても認知度が低い。伝統歴史文化コンテンツよりも、さぎの湯温泉や清 水寺、いちご等、温泉・食コンテンツに興味度が高くなる。女性においては50代60代以外、同様に認 知度が低くなるが、美術館をはじめ、温泉・食コンテンツに高い興味を持っているため、温泉・食を中 心としたPRに磨きをかける必要がある。
設計ポイント
関東エリアからのアクセスは、飛行機利用が27%。ただし、現状の飛行機事情も考慮し、スカイマーク成田→米子便で来訪の可 能性あり。安来市への来訪においては、出雲空港か米子空港を利用する可能性が高い。
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飛行機を利用された方は、その後、レンタカー・JR・路線バスを利用している。東京から寝台特急で来訪する方が30%、自家用 車を利用される方が28%という状況から、情報発信を空港で行うか、レンタカー、JR駅付近でPRをする必要があると考える。
島根県が行う関東圏へのプロモーションにおいて、安来市のどの部分をPRするかも大切となる。
観光の目的を考慮すると、
安来を観光の目的にしている人は、55%。出雲大社も55%となっている。それ以外の目的が際立っていないことから出雲大社~安来のルートを確立させる必要がある。また、安来のみで滞在 するとしたらどのような過ごし方をさせられるも同時に検討したい。
コンテンツと実施案
30代~50代の世代は、そもそも安来にどのような観光地があるか知らないと回答する方が他の世代よりも多い。
上記が、行かない理由となっていることを前提に、何をメインにPRしていくか、磨き上げていくかを検討する。
東京都・神奈川県は、足立美術館、どじょう掬い踊り、どじょう料理の認知度も平均値。それ以外の認知は低い。
ターゲット①ご夫婦
60代以上の男女が多い。また、男性は50代、女性は40代、50代がご夫婦世代となる。
【コンテンツと実施案】 認知度では、歴史・文化・芸術コンテンツにおける認知度は他の年代よりも高いが、食や温泉、深堀ス ポットの認知度は低い。一方で、どのコンテンツにおいても興味度が高い。まずは、認知度の高いコン テンツと合わせてPRし、認知度を上げていくことと周遊商品の磨きあげが必要。
ターゲット②家族(親連れ)
男性はあまり親連れ旅行をしていない傾向だが、女性は 20代~50代と幅広い年齢層が、親連れ旅行 をしていることがわかった。
【コンテンツと実施案】 女性20代~50代を中心にターゲット設定をすると、親にのんびりと過ごしてもらいたいという思いが強 いであろうと推測される。美術館をはじめ、温泉・食コンテンツに高い興味を持っているため、温泉・食 を中心としたアプローチに磨きをかける必要がある。
チャレンジターゲット③1 人旅
男性の40代、50代しか来訪しておらず、この年代が、1人旅ターゲットになる。
【コンテンツと実施案】 男性の40代50代は、歴史文化工芸品、自然景観、食の分野に高い興味度がある。他のターゲットとは 異なったアドバンスコースの周遊ルートを磨き上げ、より安来を深く知ってもらうプランニングを検討し たい。
設計ポイント
四国エリアからのアクセスは、自家用車かJRを利用される方が多いと推測される。自家用車の場合、愛媛県は尾道松江線が開 通すれば、松江自動車道を利用すると推測。香川県は、出雲大社を旅行の目的とするのであれば、米子道よりも松江自動車道 を利用される確率が高いと推測される。観光の目的を考慮すると、出雲大社と境港水産センター、鳥取砂丘があげられる。