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見方・使い方

ドキュメント内 PW-AT760 Manual (ページ 139-146)

セカンド・オピニオンがほしいときに活用!

 ある日、T雄さんのお父さんは、がんと診断されました。お 医者さんの説明はていねいでしたが、気が動転してしまったお 父さんは、専門的で難しい医学用語について尋(たず)ねること もできずに、帰ってきました。治療方法を選ばなくてはいけな いのに、どうも、受けた説明の内容をほとんど忘れてしまって いるようです。すっかり弱気になったお父さんはT雄さんに決 めてくれといいます。とはいえ、T雄さんも特別、医学にくわ しいわけではなく困ってしまいました。

 一方、子宮内膜症(しきゅうないまくしょう)と診断されたA 子さんは、担当のお医者さんに手術を勧められましたが、数年 前同じ病気にかかったB代さんは、確かなにもしないでようす をみることにしたことを思いだしました。しかも、B代さんは いまも元気そうです。どうして、私には手術が必要なのかしら、

とA子さんは少し納得がいきません。

 こんなとき、T雄さん(か、お父さん本人)もA子さんも本来 は、担当のお医者さんにそのままの気持ちを告げて、十分納得 のいく説明を受けるべきなのでしょう。

 しかし、日本の医療では、まだまだ、医師と患者が対等の関係 で話し合えるという環境が整っていないのが現実です。また、

質問はしたいのですが、なにをどのように聞いたら知りたいこ とがわかるのか、それがわからないという人も少なくないで しょう。

本製品に搭載している「 EBM 正しい治療が わかる本」(法研)は、2003年10月に刊行され た書籍を元に収録しております。

本製品では177の病気に対して、現在一般的 に行われている治療や、おもに使われている 薬の効果を「 EBMでチェック」する問題とし て設定しました。それらについて、医学論文 を検索・検証し、その結果から、根拠を評価し ています。根拠の強さを☆の数で示し、「評価 のポイント」を解説しました。どんな治療や 薬が信頼性が高く、行うべき治療なのか、ある いは使うべき薬なのかが一目でわかるように なっています。セカンド・オピニオンとして お役立てください。なお、本製品で検索した 医学論文は、2003年春までのものです。

ご注意!

※ セカンド・オピニオンについての解説は、145ページの最初の画面 から、次の順に項目を選んでご参照ください。

「 4 EBMについて」—「 3 EBMキーワード」—最後の項目「 セカン ド・オピニオン」

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 病気や薬に対する情報は、いまや巷(ちまた)にあふれていま すが、量が膨大なだけに、本当に信頼できる情報がどれなのか を見極める目が、求められるようになっています。

 本コンテンツは、病気に対してなにかしら不安があるとき、

あるいは診断や治療にどうも納得がいかないといったときに、

確かな情報を得るために、ご利用ください。

EBMで医療への不安や不満を解消する

 本コンテンツでは、一般的にかかりやすく、医療機関を受診 する理由となることが多い177の病気を取り上げ、それら一つ ひとつの病気に対してEBM(Evidence-based Medicine 科学 的根拠に基づく医療)の手順にしたがって、いま、もっとも適切 と考えられる治療を示しています。

 EBMという言葉をはじめて聞く方も多いかもしれませんが、

EBMは、まさにT雄さんやA子さんがもつような医療に対する 不安や不満を解消し、信頼できる確かな情報を提供してくれる ものなのです。

 EBMとその手順については、「はじめに」でくわしく述べられ ていますが、ごく簡単にいうと、医師が日常の診療をするうえ でなにかしらの疑問点(問題の設定)にであったとき、その疑問 点についてそれまでに世界中で発表された医学論文をでき得る 限り検索し、それらの結論(エビデンス=根拠)を評価し、その なかでもっとも信頼できると考えられる結論を知ったうえで、

実際の診療を行おうというものです。

☆の数で評価がひと目でわかる

 本コンテンツは、医師が実際に用いる手順にしたがって構成 されています。それぞれの病気の治療の一つひとつについて、

「お医者さんと同じプロセスで、同じ情報を共有する」画期的な 試みです。

 まず、177の病気に対して、現在一般的に行われている治療 や、おもに使われている薬の効果を「EBMでチェック」する問 題として設定しました。それらについて、医学論文を検索・検 証し、その結果から、根拠を評価します。根拠の強さ(=どれく らい信頼性が高いか)を☆の数で示し、「評価のポイント」を解 説しました。☆の数で根拠の強さがひと目でわかる、これが大 きな特色です。そして、根拠の強さは、もっとも信頼性の高い ものから5段階で示しています(「治療と薬の評価基準」)。どん な治療や薬が信頼性が高く、行うべき治療なのか、あるいは使 うべき薬なのか、この判断についても専門家が実際に医学論文 の結論を評価する際に用いる基準を参考にしました。本コンテ ンツを有効に活用し、正しい情報を得るためには、☆の示す意 味の理解が欠かせません。

☆☆☆☆☆~☆☆☆は行う根拠が明確である

 ☆☆☆☆☆で示された治療や薬は、ランダム化比較試験(「研 究方法(研究デザイン)の種類」)と呼ばれる研究方法や、そう した研究方法による成果を複数集めて、統計学的に統合すると いった研究方法によって効果が確認されたものです。臨床研究 のデータが豊富で、非常に信頼性の高い根拠に裏づけられた治 療や薬といえます。

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 ☆☆☆☆で示された治療や薬は、ランダム化比較試験などよ りは少し信頼性が劣りますが、十分信頼性の高い臨床研究によっ て、その効果が確認されているものです。

 ☆☆☆で示された治療や薬は、効果を認める研究論文はある のですが、臨床研究の規模が小さかったり、比較試験ではなかっ たりするもので、信頼性の高さからいうとやや低くなります。

ただし、新しい治療などは、効果は期待されていても、それを確 認するための十分な裏づけ(臨床研究の結果)が揃うまでには、

ある程度の時間が必要となる場合もあります。☆☆☆には、今 後のさらなる研究成果が待たれるものなどが含まれます。

 このように、☆☆☆☆☆〜☆☆☆は、実際の患者さんを対象に した医学研究で有効性が示されている治療や薬です。

一概に評価するのが難しい☆☆、やってはいけない★

 一方、☆☆には、いくつかの意味が含まれています。まず、今 回の検索では根拠となる医学論文が見つからなかったものの、

その有効性が専門家の意見や経験から支持されている治療や薬 です。

 医学論文が見つからない、つまり臨床研究が行われていない理 由には次のようなものがあります。経験的に効果がすでに明ら かであって、あまりにも医学的に当然と考えられているため、改 めて治療や投薬を行わない患者さんのグループをつくって、治療 や薬の効果を検討することができないもの(ペニシリンなど)、妊 婦や胎児への影響が大きいと考えられたり、救急時の対応でそれ を行わないと生命にかかわる可能性が高く、臨床研究は倫理的に 行えないもの(心停止時の心肺蘇生(そせい)法など)、などです。

 また、臨床研究が行われ、医学論文は発表されているのですが、

相反する結論がでていて、統一した見解が得られないものも☆

☆で示しました。

 さらに、効果がはっきりしないこと(あるいは害があること)

を示す医学論文が見つかったのですが、その信頼性がそれほど 高いわけではない場合や、効果を認めるにしても非常にわずか なものであったり、副作用が大きすぎたりして勧められない場 合にも☆☆で示しています。

 そして、わが国で市販されている薬については、その承認審査 で用いられたときの研究データや論文が簡単に入手できないも のはすべて☆☆で示しました。

 このように、☆☆には効果があると考えられるものと、注意深 く検討しなければならないものが含まれています。これらのど れに当たるかは、評価のポイントに解説していますので、よくお 読みください。

 ★で示された治療や薬は、取り上げた病気に対して効果がな い、あるいは害があるという結論の医学論文があるか、専門家の 意見や経験から否定されているものを示します。

 このようにして治療や薬の科学的な評価をふまえたうえで、

最終的には著者の視点から判断して、「総合的に見て現在もっと も確かな治療法」を病気ごとにまとめています。177の病気に対 して、現時点で適切と考えられる治療の一つの指標となるもの であり、読むセカンド・オピニオンとして活用していただけれ ばと思います。

ドキュメント内 PW-AT760 Manual (ページ 139-146)