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A.2.6.1 対間等レベル遠端漏話

3.1.33 複合ケーブル (hybrid cable)

異なった種類又はカテゴリの二つ以上のケーブルユニット及び/又は、異なった種類又はカテゴ リのケーブルの集合を一つの一括シースで覆ったもの。

9.3.3 複数のアウトレットに接続された複合ケーブル、マルチユニットケーブル及び複数のアウト

レットに接続された全てのケーブル

ここでは、複数のアウトレットに接続された複合ケーブル、マルチユニットケーブル及び複数の アウトレットに接続されたすべてのケーブルについて述べる。ケーブルユニットは、同じ種類のも のでも異なる種類のものでもよく、同じカテゴリでも異なるカテゴリでもよい。

解説:

複合ケーブルとは、3.1.33 節で定義されているように、2 つ以上の異なるケーブルユニット及び

/又はケーブルの集合を1つの一括シースで覆ったものを指す。

複合ケーブルに含まれるケーブルユニット又はケーブルの組み合わせの具体例を以下にあげる。

・ 対数の異なるケーブルまたはケーブルユニット

・ カテゴリの異なるケーブルまたはケーブルユニット

・ モードの異なる光ファイバケーブルまたはケーブルユニット

・ 種類の異なるケーブルまたはケーブルユニット

(ここでいう種類とはUTP、STP、同軸、光ファイバ、電話用、電源用など)

図1にUTPケーブルが2本、同軸ケーブルが2本、電話用ケーブルが1本で構成された複合ケー ブルの例を示す。

それに対し、マルチユニットケーブルとは、2つ以上の同一のケーブルユニットの集合を1つの 一括シースで覆ったものを指す。

マルチユニットケーブルに含まれるケーブルユニットの組み合わせの具体例を以下にあげる。

・ 対数、カテゴリ、構成部材が同一のケーブルユニット

・ 心数、モード、構成部材が同一の光ファイバケーブルユニット

図2に4対のケーブルユニット6つで構成された24対のマルチユニットケーブルを示す。

図1 複合ケーブルの例 図2 マルチユニットケーブルの例

ここでは両者ともケーブルユニットの束ね方は規定されていないため、粗巻き糸、粗巻きテープ だけでなく、インナーシース、シールドテープなどが施されていてもよい。

また、ケーブル内には図2に示した介在などの構成部品を含んでもよい。

25.温度上昇と挿入損失の関連性 引用:

X 5150:2004 G2.3.1 本文:

ツイストペアケーブルの挿入損失(IL)は温度に敏感である。ケーブルの性能要件は20℃で規定 される。温度?(℃)における100m当たりの挿入損失は以下である。

( ) ÷

ø ç ö

è

æ J

J +

J

=

100 20 _

100m

1

cable 100m

cable

coeff a -

a

···(G.6)

ここで, αcable 100mJ は,温度J(℃)での100mケーブルの挿入損失(dB)

αcable 100m は,20℃での100mケーブルの挿入損失(dB)

J_coeff は,温度係数(%/℃)

この公式は,20℃以外の動作温度でのチャネル及びパーマネントリンクの試験で限界値を計算す るために用いることができる。温度係数値については,表21及び表22参照。

解説のポイント:

温度上昇による挿入損失への影響について解説する。

一般にツイストペアケーブルにおける挿入損失には直流電気抵抗による導体損と絶縁体やシー ス材による誘電体損の2種類があるが、誘電体損は導体損に比べて温度の影響による損失は遥かに 小さい。その為、ここでは温度変化による導体損の変化を述べる。

ツイストペアケーブルの導体に使用している軟銅線は、温度変化により直流電気抵抗が変化す る。

温度変化による導体抵抗の算出式は下記の通り。

{ 1 + ( - 20 ) }

= R t

Rt a

R:20℃における直流導体抵抗(Ω)

Rt:t(℃)における直流導体抵抗(Ω)

α:温度係数(電気用軟導線:0.00393)(1/℃)

上記式より、温度上昇に伴い抵抗値も上昇することが分かる。ツイストペアケーブルの IL は環

境温度20℃で規定されており、20℃を基準としたILの環境温度変化による増加は(G.6)式より算

出される。表1に算出した値を示す。

表 1 環境温度による IL の増加率 IL増加率 環境温度

(℃) シールドケーブル 非シールドケーブル

20 1.00 1.00

25 1.01 1.02

30 1.02 1.04

35 1.03 1.06

40 1.04 1.08

45 1.05 1.15

50 1.06 1.18

55 1.07 1.21

表1より、非シールドケーブルの場合20℃と比較して60℃のILは1.24倍となる。

その為、環境温度に応じた水平配線長を設計する必要がある。

環境温度を考慮した場合の水平リンク長の変化の例については、「11.水平リンク長に関する注意 事項」を参照の事。

26.ケーブル曲げと反射減衰量(RL)の関係 引用:

X 5150:2004 9.2.2.2.節、13.3節

(上記は主たる引用節)

本文:

9.2.2.2 平衡ケーブルの機械的特性

表25 平衡ケーブルの機械的特性の 1.5項 最小曲げ半径(施工後)

直径6mmまでの4対ケーブルは25mm 直径6mm以上の4対ケーブルは50mm

注:最小曲げ半径に関して、施工中の必要要件は製造業者の推奨事項を参照する。

13.3 反射減衰量

コードは表47で規定された反射減衰量(RL)の要求を満足しなければならない。コードは、IEC 61935-2 の電気的及び機械的特性に適合しなければならない。

表 47 平衡コードの最小反射減衰量

周波数 MHz 反射減衰量 dB 全カテゴリ

1≦ f <25 19.8+3lg ( f )

25≦ f ≦100/250/600 38.0-10lg ( f )

解説のポイント:

ケーブルを急激に鋭角に曲げたり、強く引張ったり、締め付けたりするとケーブル内部の幾何学 的構造が崩れその点で特性インピーダンスが不連続に変化し、伝搬信号の一部は反射して反射信号 となって、反対方向に伝搬するので信号のエネルギーは減衰する。これが反射による減衰である。

これらのメカニズムを以下の順に解説する。

1 反射減衰量と特性インピーダンス

2 RLが規定された背景

3 ケーブルの曲げとRLの関連 解説:

1 RLは、入射信号が配線システムの中を伝搬して行くときにシステム中のインピーダンス不均

等によって生じる反射信号の大きさの程度を示す量で、入射信号電力Pi, 反射信号電力Pr と すると、RL=10lg (Pi/Pr) dB で定義される。

注 RLの値が大きいほど反射は少ない。

分布定数回路で、伝送路(ケーブル)の特性インピーダンスが長さ方向に沿って均等であり、

無限長又は有限長ケーブルがそのケーブルの特性インピーダンスで終端されている場合:イ ンピーダンス整合 には、反射は生じない。 一方長さ方向に沿って特性インピーダンスが変 動し「揺らぎ」、又は両端でインピーダンスの不整合があると、それらの点で反射が生じて信 号が完全に伝送されず電力損失が生じる。

ケーブルの構造が、設計、材料、製造、工事等々様様な原因で変形し長さ方向に沿って均一 でなくなると、電気的に長いケーブル(波長の1/8よりも長い)の入力インピーダンスは周波 数の関数として変化する。

ケーブル内部にインピーダンスの不均等があるとケーブル内部で反射が生じる。ケーブルの インピーダンスの均一性は反射の有無と対応しており伝送性能を表わすパラメータ:構造上 の反射減衰量SRL(Structural Return Loss)を規定する。SRLは、ケーブル構造の不均一性及び 周波数によって変化する。

RLは、チャネル、リンクの性能を規定するパラメータで、SRLは、特性インピーダンスに関 してケーブル自体の構造的な影響、効果及び評価をするのに便利である。

カテゴリ3の接続器具のRLは、カテゴリ3のリンク性能にあまり影響を与えることは無いの で規定はない。

【参考】

対撚り線の構造変化とインピーダンスの変化の関係

導体半径r [m] 、導体の中心距離d [m] の平行2導体線路の1 [m] 当たりの自己インダクタ

ンスL [H] 、静電容量C [F] は以下の式で表される。

L=A×lg (d/r) , C=B/lg (d/r)

ここでA、Bは導体間媒質で決まる比例乗数

両式から、導体間の距離dが大きくなるとLは増大し、Cは逆に小さくなる。

従ってインピーダンスはd の大きくなることで大きくなり、C が小さくなることで小さくな る。

対撚り線において、導体の絶縁厚さが変動、偏心し対撚りピッチが乱れ、さらに施工中に過 大な張力や急激な曲げなどで、構造上の均一性が崩れると結果として、長さ方向に沿って導 体間の距離dが設計値から変動しインピーダンスが不規則に変化することになる。

2 LAN の高速化が時代とともに要請されパソコンの性能アップと相俟って1999 年6月にギガ

ビットイーサネット規格:IEEE 802.3ab (1000BASE-T) が制定された。これをサポートする配 線システムは、リンクのケーブル4対を同時双方向伝送に使用する方式(クラスD、クラスE)

であり、ケーブル、配線盤及び通信アウトレット等で生ずるRLの量が伝送品質に影響する状 況となった。

配線上の特性インピーダンスの不均等によってRLは生じるので、リンク、構成するケーブル 及び接続器具に対してRLは規定されている。

3 上記1,2項に述べてきたようにRLが変動しやすいのは、接続器具自体よりも外部要素の様 様な影響を受けやすいケーブルとその接続部分である。パーマネントリンクでは、工事中の 引き回しや施工が原因でケーブルが引き伸ばされたり圧力を受けたりして変形を生じるとそ の点で特性インピーダンスが不連続に変化しRLを悪化させる。従って一例として、表25 平 衡ケーブルの機械的特性 にあるように、最小曲げ半径が規定されている。

チャネルを構成する機器コード、パッチコード及びワークエリアコードは、その機能、役割及 び取り扱い上の点から外部変化を受けやすく結果としてRLの変化と密接に関係してくる。従 って、これらのコードは最初に伝送性能試験をして、次にIEC 61935-2の6 periodic tests(機械 的試験:1引張り強さ、2屈曲、3曲げ/捻り)をした後で再び伝送性能試験をすることにな っている。

参考 ANSI/TIA/EIA 568-B.2 にも同様の機械的試験(Mechanical Stress Test)が規定されて

いる。

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