90
第5‑8表
ナガイモにおける浸透水の硝酸態窒素濃度と窒素溶脱量 調査年処理区分硝酸態窒素濃度(mgLコ)窒素溶脱量(gm2) 年平均 (範囲)4〜10月 11〜3月計 1994年43.6 48 7 46 7 10.9 8.4 6.0 54.5 57.1 52.7
ロング区(ロング140)
L P
区 慣行施肥区42.7 (3 1′Ψ 83.2) 47 7 (2.5‑104.4) 45 7 (1.8′Ψ103.2) 1996年18.5 15.7 18.2 7.8 52 5.5 26.3 20.9 23.7
ロング区(ロング180) 減
肥
区 慣行施肥区 22.7(9.4〜329) 19.3 (8.3〜36.3) 22.3(9.3〜35,3)
0岸
第5‑9表ナガイモの収量と品質 調査年処理区分芋
数 (本m2)
芋収量 (kgm‑2)
平均芋長
平均芋重 (cm) (g) 1994年73.5 72.7 74.5 6.2 6.3 6.3 4 30 3,74 4 51
ロング区(ロング140)
L P
区 慣行施肥区4 4 7 9 9 1 6 5 7
64,3 60.1 66 7 7.7 7.0 6.9 6 12 6.00 6 75
ロング区(ロング180) 減
肥
区 慣行施肥区
9 6 2 9 5 7 7 8 9
1996年
第5‑10表
ナガイモの乾物重と窒素吸収量 乾物重(gm2)窒素含有率
(%)
窒素吸収量(gm2) 調査年処理区分 一子茎葉茎葉茎葉
︺Ю
1994年2.52 2.40 2.55 1 78 1.89 1 98
ロング区(ロング140)
L P
区 慣行施肥区3 9 5 3 0 2 8 7 8
6 9 4 6 5 6 6 5 6
7 0 1 6 5 6
4.21 11 85 16.06 3.60 10.57 14.17 4.10 16 34 20.44 1996年1:383 1,230 11485
,693 1511 ,729 1.46 161 1.37 1.41 1 43 1.67
ロング区(ロング180) 減
肥
区 慣行施肥区
9 14 0 8 4 3 2 2
4.52 19 50 24.02 4 52 17.59 22 11 3 34 24.80 28,14 注)茎葉試料の採取は1998年が8月,1996年が9月,芋試料の採取は10月に行つた.
圏 LPs100□ 化威
6︒
50
40
30
引
︲0
︲
o l
︵▼ 鞘J Щ 機ヨ 器 削
第
5‑6図ナシの被覆肥料区における窒素 溶出量
93
■ 浸透水量 □ 流入水量
5000
4000
3000
2000
1000
︒
︵T 鞘 J日
× ョ ぶ 四 襲
1 3
2 4 7 9 11 1 3
6 8 10 12 2 1992年
579111
4 6 8 10 12 2
1993塗〒
9111357 810122468
1995年
3 5 7
4 6 1994年
9 11 10 12 (月)
60
50
40
30
20
10
0
含︱ 吼 じ 超 終 鵬 削
︺ 協 習
1 32 4 579111
6 8 10 12 2
19924F
9 11 1 3
8 10 12 2 4 9 11 1 3
8 10 12 2 4 5 7 9 11
6 8 10 12 1995年
5 7 4 6
1993とF
(月)
6権
60
50
40
3︒
20
10
0
含︲ 鞘 四υ 鶏 制 茎 艇
A5791113579 1113579111357911
24681012246810122468101224681012(月 )
1992年 1993塗
= 1994年 1995圭F
第5‑7図 ナシの被覆 肥料 区における浸透水量,硝酸 態窒素 濃度,窒素溶脱量 の推移
被覆肥料
慣行施肥
■ 被覆肥料 物 慣行施肥
94
︺翰
第5‑11表
ナシにおける浸透水の硝酸態窒素の年平均濃度(mgL引) 1992年
1993年 1994年 1995年 1992〜
1995年 処理区分 平均濃度(範囲)
平均濃度(範囲)
平均濃度(範囲)
平均濃度(範囲)
平均濃度(範囲) 被覆肥料区16̲8(38〜
28.1)11.3(5,6〜20.6)13.4(5.9〜23.6) 9,3(3.8〜173) 12.3(3.8〜
231) 慣行施肥区17.1(9.0〜 277) 76(1,9〜 15.3) 80(1.8〜
18.5) 6.3(3.0〜12,9) 91(1.8〜
277) 第5‑12表ナシにおける窒素溶脱量 窒素溶脱量(Ng基1) 処理区分 1992年 1993年 1994年 1995年
合計
(平
均) 被覆肥料区113.1 113.9 128.1 126.6 481,7 1204
慣行施肥区115,0 76.8 76.7 87.9 356.4 89.1
第5‑13表ナシ樹の果実収量と樹体生育量 処理区分果実収量(kg基1) 新梢伸長量(m基コ ) 1992年 1993年 1994年 1995年
計
1992年
1993年 1994年 1995年計 被覆肥料区
110 31.0 401 41.5 1236 35.0 60.1 61.3 1111 267.5
慣行施肥区14,1 36.4 44.7 484 143.6 391 62.8 84.0 146.2 332.2
第5‑14表ナシの果実品質 処理区分 (空Pミ、 日)
平均果重
果色 (g) (カラーチヤート値
)
糖度 (br i x91)
果肉硬度 (kgcm‑2) 1993 9.16 被覆肥料区1994.9.12 1995.9,13
263 240 247 3.0 3,1 3.0 9.7 11.6 11.2
0.82 0.95 0,80 1993.9 16 慣行施肥区1994.9,12 1995.9.13
9 8 9 6 7 5 2 2 2
3.0 3.2 3.0 9.7 11.8 11,7 0.86 0,92 0 83
Ю6
第5‑15表
ナシ樹の葉中窒素含量(gkg司) 煙醗 被覆肥料区 慣行施肥区31.9 29.5 24.2 29 4 28 30.0 27.7 24.2 27 0 26.22.1 27.6 26.3 24.2 31.0 26.0 23 5 21 6 27.0 25.1 20.9 28.0 23.2 21.5
5 1 3 2 2 2
77
枝
30,0 27.6 28 0 25 7 第5‑16表
処理期間におけるナシ樹の樹体乾物重と窒素吸収量 処理区分
項目離脱物(1992〜1994)樹体(1995) 果実
落葉
せん定枝小計果実
葉根小計合計 樹体乾物重 被覆肥料 窒素吸収量
20.5 6 2 46.8 135.5 9.8 4 8 25.3 23 2 105.5 176.2 120 51 9 80.0 384 9
(kg整謀1) (g基1)73 48 2 34 0 230.5
85 9 6154 樹体乾物重 慣行施肥 窒素吸収量
21 2 6.8 48 7 135.8
(kg善冬1) (g基却 )
78 51 0 35 8 235.4
11.1 25.6 91 9 620.8
5.0 27.6 12,4 56.1 99 7 179.4 80.6 385.3
第
6章
総 合 考 察1.シ
バ,ナ
ガ イ モ,ナ
シ栽 培 にお け る窒 素溶 脱 の 実 態本 研 究 で は
,ラ
イ シ メ ー ター 試 験 に よ り黒 ボ ク 土 シ バ 畑 (第2章 ),砂
質 土 ナ ガ イ モ 畑 (第3章 ),黒
ボ ク土 ナ シ 園 (第4章 )に
お け る 窒 素 溶 脱 量 と窒 素 収 支 を 明 らか に した.窒
素 溶 脱 に つ い て,得
られ た 結 果 を ま と め る と第 6‑1表の よ うで ぁ る 。
深 さ約
lmに
お け る 浸 透 水 の 年 平 均 硝 酸 態 窒 素 濃 度 は,シ
バ 畑 で 5.8〜9。
3mgLJ,ナ
ガ イ モ 畑 で 17.8〜 28.9mgL・,ナ
シ 園 で 6.8〜 13.OmgLJと な っ た 。 環 境 基 準 項 目に設 定 され て い る硝 酸 態 窒 素 濃 度 10mgL・ と比 較 す る と,シ
バ 畑 で は 基 準 以 下,ナ
ガ イ モ 畑 で は 基 準 を か な り上 回 る値,ナ
シ 園 で は 基 準 以 下 も し く は 年 に よ っ て 基 準 を 上 回 る値 と判 断 で き る 。 平 均 濃 度 だ け で み る と,シ
バ畑 とナ シ 園 に お い て は
,現
状 の慣 行 施 肥 で も窒 素 溶 脱 に よ っ て 地 下 水 に 姑 して 大 き な 濃 度 上 昇 を も た らす とは考 え に くい 。 しか し,ナ
ガ イ モ 畑 に お い て は,早 急 な 改 善 を 要 す る濃 度 で あ る と判 断 で き る 。
硝 酸 態 窒 素 濃 度 は 各 作 物 と も時 期 変 動 が あ り
,そ
れ ぞ れ 特 徴 的 な 変 化 が認 め られ て い る.シ
バ 畑 で は,5月
か ら徐 々 に濃 度 が 上 昇 して 8月 に ピー ク とな つ て 減 少 し,2月
に 最 低 と な る時 期 変 動 を 示 した 。 硝 酸 態 窒 素 濃 度 が 10mgL・ を 越 え る 時 期 は,夏
期 を 中 心 と した3〜 6か
月 間 で あ り,そ
れ 以 外 の 時 期 は 1〜2mgL引 と低 濃 度 で 推 移 して い た 。濃 度 の 上 昇 は
4〜
9月 に 定 期 的 に施 用 され る施 肥 窒 素 の影 響 と思 わ れ る 。 と くに
,生
育 初 期 は シ バ の 窒 素 吸 収 が ま だ 少 な い の で,こ
の 時 期 の施 肥 に よ る溶 脱 の危 険 が 高 い と考 え られ る 。ナ ガ ィ モ 畑 で は
,5月
か ら濃 度 が 急 激 に増 加 して 7月 に ピー ク を 示 した 。 そ の 後,秋
期 に は 減 少 して 冬 期 に最 低 とな る季 節 変 化 を 示 し,冬
期 の 1〜 3月 以 外 の 期 間 は 常 に 10mgL・ を 超 え る濃 度 で あ つ た 。従 つ て,浸透 水 の 濃 度 上 昇 は,4
月 か らの 施 肥 が 大 き く影 響 して い る と考 え られ る 。林 の調 査 朗)で も一 般 ほ場 に お い て
,根
域 下 層 の 上 壌 溶 液 中 の 硝 酸 態 窒 素 濃 度 が 100mgL・ を 越 え て お り,施
肥 に よ る 室 素 溶 脱 が 多 い 実 態 に あ る と言 え る 。
ナ シ 園 にお い て は
,冬
期 に徐 々 に濃 度 が 上 昇 して,翌
春 の3〜
4月 に 最 大 と な る 変 化 を示 し,冬
期 か ら春 期 に か け て 10mgL引 を越 え た 。 そ の 後,夏
期 に や97
や 上 昇 し秋 期 に 最 低 と な る季 節 変 化 を示 した 。
3〜
4月 の 濃 度 上 昇 は,秋
冬 期 の 施 肥 に よ る影 響 と考 え られ る。 ライ シ メ ー タ ー 試 験 で の 値 は,清
耕 条 件 で 溶 脱 しや す い 化 成 肥 料 を 用 い て い る こ とか らみ て,最大 値 に 近 い 値 とみ な され る. 一 般 ナ シ ほ場 に お い て は,放
任 型 の雑 草 草 生 栽 培 が 多 く,第 3章
第2節
で得 ら れ た よ うな 牧 草 草 生 状 態 で の 窒 素 溶 脱 軽 減 効 果 に は及 ば な い も の の,い
く らか の 低 減 は 見 込 め る.ま
た,冬
期 の 施 肥 は 有 機 質 肥 料 が 多 用 され,土
壌 中 の硝 酸 濃 度 が 化 成 肥 料 に 比 べ 低 濃 度 で 経 過 す る こ とか ら も,ナ
シ ほ 場 に お け る窒 素 溶 脱 は得 られ た 値 ほ ど多 く な い も の と推 察 され る 。1年間 の 窒 素 溶 脱 量 は,シバ 畑 で 8.8〜 14.4gm立,ナガ イ モ 畑 で 23.7〜 52.7〔即ワ
,
ナ シ 園 で 7.3〜 13.5gmワ と な つ た 。 これ らの こ とか ら
,窒
素 の 溶 脱 は 砂 丘 ナ ガ イ モ 畑 に お い て き わ め て 多 い こ と,黒
ボ ク畑 の シ バ 畑 とナ シ 園 に お い て は ほ ぼ 同 等 で あ る こ とが 確 認 され た 。得 られ た 窒 素 溶 脱 量 は
,様
々 な窒 素 に 由来 して い るが,そ
の 大 部 分 は施 肥 窒 素 と土 壌 窒 素 で あ る 。 既 往 の ライ シ メ ー タ ー 試 験 の ほ とん ど は,無
肥 料 区 で 得られ た 値 を 土 壌 窒 素 由来 とみ な し
,施
肥 区 と の 差 を施 肥 窒 素 由 来 と して い る 。 しか し,山
口 Юl)や山 室 Ю動が 指 摘 して い る よ うに無 肥 料 区 と施 肥 区 で は栄養 環 境 が 異 な る た め 作 物 の 根 系 発 達 に差 を 生 じ,そ
れ に 伴 う養 分 吸 収 量 や 土 壌 中 で の 窒 素 の 有 機 化 無 機 化 過 程 に 大 き な 差 異 を 生 ず る と考 え られ る 。 そ こ で,本
研 究 に お い て は シ バ とナ ガ イ モ につ い て おNト
レー サ ー 法 を 用 い て 解 析 し,施
肥 窒 素 の 影 響 を解 明 した 。シバ 畑 に お い て は
,施
肥 開 始 後3か
月 間 は 施 肥 窒 素 の溶 脱 は認 め られ ず,夏
期 の
7〜
8月 に な つ て か ら施 肥 窒 素 の割 合 が 高 ま り,10〜
11月 に 窒 素 溶 脱 量 の約50%が
施 肥 窒 素 由 来 と な る こ とが 明 らか とな つ た 。 これ に 対 しナ ガ イ モ 畑 で は,施
肥 開 始1か
月 後 の 5月 に は23%が
施 肥 窒 素 で 占 め られ,8月
の ピー ク 時 に は
46%が
施 肥 窒 素 に 由 来 して い た 。 これ らの溶 脱 時 期 の 差 は,黒
ボク 土 と砂 質 土 とい う土 壌 理 化 学 性 に よ る も の と考 え られ
,砂
質 上 に お い て は施 肥 窒 素 の 溶 脱 が 速 や か で あ る こ とを 示 して い る 。 ま た,シ
バ 畑,ナ
ガ イ モ 畑 とも次 作 の 施 肥 開 始 前 で も
,窒
素 溶 脱 量 の10%程
度 が 前 年 に 施 肥 した 窒 素 に 由 来 す る こ とが 本 研 究 に よ つ て 明 らか とな つ た 。 ナ シ 園 に お い て は ラ イ シ メー タ ー の 規 模 が 大 き い こ と も あ り,bNト
レー サ ー 法 に よ る施 肥 窒 素 の 解 析 は で き98
なか つた が
,既
往 のデ ー タを参 考 に施肥 窒素 の寄 与 を推 定 した。第 6‑1図 に各作物 の施 肥 窒素 の分配割 合 をま とめた 。年 間の施 肥 窒素 の溶脱 割合 は
,シ
バ 畑 (1995〜 1996年 の平均値)で 13%,ナ
ガイモ畑 (1995年)で
41%,ナ
シ園 (1981〜 1985年 の平均 値)で 33%以
下 とな り,施
肥 窒 素 の溶脱量 は,そ
れ ぞ れ 4。3gmつ ,16。2g正2,5.6gm'以
下 と見積 も られ た 。 シバ 畑 にお い て は
,吸
収 割 合 が52%と
高 く,次
い で土壌 に28%が
残 存 し,溶
脱 割 合 は少 ない とい う特徴 を示 した 。ナ ガイ モ畑 で は,上
壌 残 存割 合 が14%と
少 な く,溶
脱 割 合 は吸収 と同程 度 の41%と
多 くなった。砂 質 ナ ガイモ畑 にお い て は,施
肥 窒素 の多 くが溶 脱 してい る実態 に あ るこ とが示 され た。また,ナ
シ園 にお ける 溶 脱割合 は33%以
下 と推 定 され,本
研究 にお い て は確 定 で きなか った ものの,実態 と して は
,草
生 に よ る吸収 増加 に伴 つて,シ
バ 畑 と同程度 にまで減 少す る と考 え られ た 。 これ らの結果 は,既
往 の報告例 に ない もので あ り,施
肥 窒素溶 脱 軽減 の た めの施 肥 改 善 に活 用 で き る。2.窒
素 溶 脱 に 影 響 を及 ぼす 要 因本 研 究 に お け る試 験 結 果 か ら
,窒
素 溶 脱 に影 響 す る要 因 と して,施
肥 窒 素 量,降 水 量
,土
壌 窒 素 無 機 化 量,肥
料 の 種 類,地
表 面 管 理 様 式 が あ げ られ る 。 施 肥 窒 素 量 は,ナ
シ 園 に お い て 施 用 量 の 増 加 とほ ぼ 等 比 級 数 的 に 窒 素 溶 脱 量 が 増 加 して い た こ とか ら,窒
素 溶 脱 に最 も影 響 の 大 き い 要 因 と考 え られ る.施
肥 窒 素 の 作 物 に よ る利 用 率 は
,シ
バ で52%,ナ
ガ イ モ で41%,ナ
シ で40%
程 度 と推 定 され
,い
ず れ の 作 物 も施 肥 窒 素 の 約 半 分 は未 利 用 とな っ て い る 。 こ の こ とは,施肥 窒 素 量 が 多 く な れ ば そ れ だ け溶 脱 も増 加 す る こ と を 示 して い る。従 つ て
,窒
素 溶 脱 量 低 減 の た め に は,施
肥 窒 素 量 を 抑 え る こ とが 第 一 に 有 効 と 判 断 で き る 。小 川 ら のは
,現
状 の施 肥 窒 素 量 は か な り過 剰 とな つ て い る も の が 多 く,20〜
30%の
減 肥 を して も 大 き な 収 量 減 に は な らな い と指 摘 して い る 。 当 面 は,窒
素 溶 脱 に 最 も影 響 の 大 き い 施 肥 窒 素 量 を効 率 的 に 削 減 す る必 要 が あ る.
畑 地 に お い て 施 用 され た 窒 素 は
,ど
の よ うな形 態 で あれ 好 気 条 件 下 で 硝 酸 化 され 土 壌 中 を移 動 す る こ とに な る 。 この 場 合,移
動 速 度 は 降 水 量 に よ つ て 変 動 す る こ とが 予 想 され る 。飼 料 作 物 栽 培 下 で の調 査 Юめに よれ ば,降水 量 が 2,000rrm99
以下で あれ ば
,窒
素溶 脱 率 は15%以
下で あ るが,2,400Hm以
上 にな る と30%
以上 に増加 す る としてい る。本 ライ シメー ター試 験 にお いて も窒 素溶脱 量 の年 次変動 は
,年
毎 の降水パ ター ンの影 響 が大 きか った。シバや ナガイ モ は
,施
肥 期 間が3〜
9月 で あ り,こ
の期 間の降水 量 の多少 が 窒素溶 脱 量 に影 響 してい る。黒 ボ ク土 シバ 畑 で は,43011mの
連 続 降雨 (1995 年 7月 1〜 27日)に
よ り,1か
月 で年 間溶脱 量 の24%が
溶 脱 した。ま た,ナ
ガイモ では この期 間 に
66%が
溶 脱 し,平
年 の 2.3倍の量 とな つた 。 これ に封 し,少
雨年 で は窒素 吸収 量 が増加 し,窒
素溶 脱 量 が少 な くな る傾 向 を示 した 。 芝野 ら 豹に よ る と,月
々 の窒素溶 脱 量 は,当
月 あ るい は前月 の降水 量 に影 響 を 受 け,こ
の2つ
の関数 と窒 素溶脱 量 との相 関が高い と述 べ てお り,多
量 の降 雨や過剰 かん水 が窒素溶脱 を助 長 す る こ とが伺 われ る。ナ シにおい ては
,秋
冬 期 の施肥 窒素 の影 響 が大 き く,シ
バ や ナ ガイモ の よ うな短期 間 に集 中 した窒素溶 脱 は認 め られ ず ,毎 年 1〜 5月 に窒 素溶 脱 量 が多 くな る とい う周期性 を示 した. ナ シでは この時期 だ けで年 間溶 脱 量 の 72.0〜80,9%が
溶脱 す る とい う特徴 が 明 らか とな つた 。硝酸 態 窒素 の移 動速度 は
,各
ライ シ メー ター試験 にお ける降水 量 と浸透 水 の 濃度 ピー クの発 現 時期 か ら推 定 で き る。土壌表層 に施 用 した施 肥 窒素 の影 響 が,深 さ約
lmの
浸 透 水 に現 れ るま で の 降水 量 は,黒
ボ ク土 シバ畑 で約 40011m, 砂質 土ナ ガイ モ 畑 で約20011m,黒
ボ ク土ナ シ園 で約 1,00011mと 推 定 され る。移動速度 は硝 酸 態 窒素 を吸着 す る土壌泣 子 の陽荷 電 の量や 土壌 中にお け る水 移 動 の難 易 に よつて決 ま る と考 え られ
,砂
質 土 で は粘 度含 量 が少 な く粗 孔 隙 が多 いため,窒
素 の溶 脱 を容易 に してい る。黒 ボ ク上で は,陰
イ オ ン吸着能 の高 い 粘 土泣 子 の他 に多量 の腐植 を多 く含 んでお り,腐
植 層 の厚 いナ シ園 にお い て移 動 しに く くな つ てい る と推 察 され る。ナガイモ畑 で は
,施
肥 に よつて上壌 中の室素濃度 が高 ま りやす く,梅
雨期 のよ うな集 中降 雨 に遭遇 す る と
,窒
素溶脱 が多 くな る と予想 され る。 シバ畑 にお いては,窒
素 吸収 が旺盛 な時期 は土壌 中の窒素濃 度 が 高 ま りに くい た め,降
雨に よる影 響 は少 な くな る と考 え られ るが
,根
系 が浅 い の で根 系外 に溶脱 す るの に要す る降水 量 は少 ない 。ナ シ園 にお い ては,秋
冬期 の施肥 窒素 は地温 が低 い た め,土
壌 中の 窒素濃度 の上 昇 は緩 や かで あ るが,こ
の 時期 は窒 素 吸収 量 が少100