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薬剤師委員会主催セミナー   第 1 回 禁煙サポート薬剤師の Solution Seminar

ドキュメント内 第11回日本禁煙学会学術総会抄録集PDF版 (ページ 81-87)

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ニコチンおよび加熱式タバコの毒性学

たか

 橋

はし

 勇

ゆう

 二

東京薬科大学 生命科学部 稲葉 洋平

国立保健医療科学院 生活環境研究部

 加熱式たばこは、200-350℃付近でたばこ葉を加熱して使用するたばこ製品となっている。現在日 本では、「IQOS」、「Glo」などが販売されている。このたばこ製品の加熱温度帯は、たばこ葉のニコチ ンを主流煙に移行させる一方で、有害化学物質があまり発生しないため、販売たばこ会社は紙巻たば こと比較すると有害化学物質量を削減していると報告している。我々は、加熱式たばこの主流煙の成 分分析を実施したところ、たばこ特異的ニトロソアミン類、多環芳香族炭化水素類、一酸化炭素、揮 発性有機化合物などの有害化学物質の種類は、大きく削減されてはいないことが分かった。また、喫 煙者の満足度を維持するためにニコチン量は、紙巻たばこに近い結果となっていた。有害化学物質を 幅広く曝露する加熱式たばこの有毒性は、成分ごとの評価よりもたばこ煙の複合曝露による長期的な 評価を進める必要がある。加熱式たばこ主流煙の成分とその毒性の新知見に加え、ニコチン毒性の最 新情報を紹介したい。

診療所薬剤師による禁煙指導・支援

~企業体診療所におる薬剤師の場合~

みな

 川

がわ

 奈

 穂

日本電気(株)本社健康管理センター 土門 瑞穂

日本電気(株)本社健康管理センター

 平成 26 年に改正された労働安全衛生法においては、「受動喫煙防止対策」が 事業者の努力義務となっ た。健康保健組合の事業ではあるが、特定健診(いわゆるメタボ健診)後の保健指導においても、喫 煙は他のリスクがある場合にカウントされるリスクとして定義されている。されに、経産省が、従業 員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業を「健康経営銘柄」として選定し 公表するなど、企業として、社員の健康守るために、喫煙問題に対する対策を講じることが重要な課 題となっている。職場における喫煙対策においては、喫煙者本人へ行う禁煙指導等のハイリスクアプ ローチに加えて、非喫煙者を含めた従業員全員に対して教育・啓発等のポピュレーションアプローチ も必要と言われている。企業内診療所の薬剤師としてのこれらの喫煙対策への取り組みの一例を報告 する。

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薬局薬剤師による禁煙指導・支援

むら

 山

やま

 勝

かつ

 志

むらやま薬局 / タバコフリー愛媛

薬剤師を取り巻く環境が近年、急速に変遷してきている。

厚生労働省が掲げた、かかりつけ薬剤師・薬局に加え、地域住民の健康をサポートし健康増進を目 的とした情報配信機能を有する薬局(健康サポート薬局)が全国に広まりつつある。

これまでの薬局形態であれば、薬剤師が医療の最後に接する医療従事者であったが、健康サポート 薬局が提唱されてからは薬局機能が健康情報配信の拠点であり、医療や健康の相談が気軽にできる窓 口として「薬局」の在り方が変化してきた。

すなわち、この健康サポート薬局の中で地域住民の健康増進のために、いかに禁煙活動を行ってい くべきか、そしてなぜ薬剤師による禁煙推進が必要なのかを考え「薬局薬剤師による禁煙指導・支援」

を紹介する。

 薬剤師委員会主催セミナー   第 1 回 禁煙サポート薬剤師の Solution Seminar

ドラッグストアでの禁煙サポート活動

~タバコの販売を中止した経緯、及び、禁煙サポート活動結果~

やま

 口

ぐち

 義

よし

 之

ゆき

株式会社トモズ 取締役 薬剤部・在宅推進室分掌役員

【目的】弊社は首都圏を中心に 157 店舗のドラッグストアを展開しており、内 111 店舗で調剤を行い 専門性の高いかかりつけ薬局を目指している。一方で顧客の利便性の観点から 9 店舗でタバコの販売 を行っていたが、改めて社内で議論した結果、健康をサポートするドラッグストアとしては相応しく ないとの結論に至り、8 月より取り扱いを中止した。併せて、従業員への研修も含め、以下の禁煙サポー トサービスを開始した。

【方法 ・ 結果】対象店:157 店舗 期間 8/1 〜 8/31  ・東京都作成の禁煙パンフレットの配布⇒ 1,987 件  ・禁煙外来医療機関を掲載した地図の掲示⇒ 110 店   ・禁煙外来医療機関への受診勧奨⇒ 45 件

 ・禁煙商品の推奨販売⇒ 186 件  ・管理栄養士による栄養相談⇒ 5 件  ・禁煙服用薬調剤数⇒前年比 115.7%

 ・禁煙用ニコチン製剤販売数⇒前年比 108.1%

【考察】以上の実績から禁煙サポート活動に関して一定の効果があったと判断しているものの、まだま だ改善できる余地はあると考えており、引き続き顧客への健康サポートサービス強化に取り組んでい く。

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初等・中等教育における受動喫煙防止・防煙・禁煙支援教育

~入門薬物(ゲートウェイドラッグ) :タバコ~

たか

 濱

はま

   寛

ひろし

良寛堂薬局

学習指導要領には、病気の予防についての学習の中で「喫煙・飲酒・薬物乱用などの行為が、健康 を損なう原因となることを理解できるようにする」とあり、通常は保健体育の授業で教員が教えるこ とになっている。しかし、日本学校保健会の保健指導手引書には、「喫煙や飲酒が、薬物乱用へのゲー トウェイドラッグとなっていることから、未成年からの喫煙や飲酒開始を防止できれば、違法薬物の 乱用を防ぐことにつながる」とあり、さらに「自分には価値や能力がないと感じているなどの低いセ ルフエスティーム(自尊心)の青少年が、喫煙・飲酒・薬物乱用などの危険行動をとりやすい」との 指摘もある。このような状況から、外部講師として呼ばれる薬物乱用防止教室の中で防煙教育を行う ことが重要と考え、その内容として「喫煙・飲酒・薬物乱用に共通する依存性、有害性、アディクショ ン」について紹介したい。

 薬剤師委員会主催セミナー   第 1 回 禁煙サポート薬剤師の Solution Seminar

大学における受動喫煙防止・防煙・禁煙支援教育

 張

ばり

 裕

ひろ

 子

東京薬科大学薬学部 薬学実務実習教育センター 高橋 勇二

東京薬科大学生命科学部

わが国の小・中・高等学校では、現在喫煙防止授業が学習項目となり、ほぼ全ての学校が敷地内全 面禁煙化された(2012 年文部科学省調査)。これらは社会的な禁煙の普及と共に、中高生の喫煙率低 下に寄与したと考えられる。一方、大学では未成年者が利用する施設であるが、敷地内全面禁煙は努 力義務であること、また大学生の喫煙率は低下しているが、20 歳を中心に喫煙者が急増する現象は、

将来医療従事者となる薬学生においても同様であり、大学における受動喫煙防止・防煙対策は充分と は言い難い。

薬剤師を含む医療従事者は、健康増進を担う人材として、生活習慣に関する保健指導及び住民から の相談を担当することとされており(健康日本 21(第 2 次))、米国同様、わが国の薬学教育におい ても禁煙支援教育の導入が望まれる。

本セッションでは、全国 6 年制薬学部を対象とした禁煙支援教育の実施状況等に関する我々の調査 の紹介を交え、皆さんと大学における受動喫煙防止・防煙・禁煙支援教育について考えたい。

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次世代のためにナースが取り組む喫煙対策

やま

 代

しろ

   寛

ひろし

沖縄大学 副学長

 演者は 2008 年、自称本邦初の禁煙学教授を名乗り沖縄大学に赴任したが、タバコの害を知る医師・

大学教員として、県内の教育、行政の現場からの求めに応じるために、きちんとした依存症理解が必 要だという思いから、禁煙支援や喫煙対策で活躍する医療関係者を中心に、2009 年 5 月 31 日、沖縄 大学地域研究所内に事務局を置き沖縄ニコチン依存症研究会を設立した。   

 沖縄ニコチン依存症研究会は喫煙者を「悪」ととらえず、非喫煙者 vs 喫煙者の対立軸をなくし、タ バコに支配されない人間社会の構築を目的とし、専門分野・職種を超えた立場で自由に討論し学び合い、

タバコの健康被害や禁煙に関する講演会、学校での出前授業、各方面への喫煙対策の働きかけなどを 通じて、県民の健康増進を図り、タバコフリー アイ(愛)ランド沖縄を目ざし活動してきた。しかし 沖縄県は COPD 死亡率、メタボ率、アルコール性肝硬変、ドメスティックバイオレンスなど依存症関 連の日本一が目白押しで、長寿県復活の実現のためにはタバコだけでなく依存症全体を見渡す視点が 重要だという思いから、県内の依存症の専門家たちと交流するグループ(ANDOG ネットワーク 愛称:

沖縄アンドーナツ)を、沖縄ニコチン依存症研究会を発展的に解消するかたちで 3 年前に立ち上げ、

月一回定例会を継続している。

 ANDOG とは、以下 5 つの依存症、A Alcohol,N Nicotine,D Drug,O Overeating & severe Obesity,G Gambling の頭文字である。同じ依存症ファミリーである近接領域の援助職が交流し、ど の領域についても必要最低限の支援はできるようになることを目的に設立したが、現在会員数は 150 名を超え、第 8 回日本禁煙学会沖縄大会開催の力になった。また沖縄県医師会が請け負った沖縄県の 次世代健康教育事業で小学生向け生活習慣の副読本づくりにも ANDOG メンバーが加わり完成するこ とができた。

 今回のセミナーでは沖縄ニコチン依存症研究会、ANDOG ネットワークの活動を紹介するとともに、

「禁煙で伸ばそう健康寿命」 という本学会のテーマに即して、2040 年までに沖縄県を最下位レベルか ら長寿県日本一に復活させる取り組みや、日本で最も禁煙治療薬が処方されている、ちばなクリニッ クでの未成年禁煙治療を含む禁煙治療の経験なども披露したい。

 実は京都は日本のタバコ依存の出発点であり、またそれに関わった人物が日本で最も早い時期に看 護教育を行った土地でもある。全国からこのセミナーにお集まりになった皆様と、その歴史を踏まえ

ドキュメント内 第11回日本禁煙学会学術総会抄録集PDF版 (ページ 81-87)

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