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6.1 市場販売ルートモデル

現在中国の自動車部品販売ルートは、主に自動車部品取引マーケット、専門店販売、自 動車修理チェーン店、ネット販売、業界展示会等に分類することができる。中国自動車市 場の絶え間ない拡大に伴い、自動車部品の販売ルート構造も静かに変化しつつあり、多く の自動車部品メーカーは、従来型の販売ルート開拓に加え、新しい販売ルートを模索して おり、その部品販売ルートはより多元化してきている。

自動車部品取引マーケット販売:

現在、中国自動車部品業界は、自動車部品取引マーケット(卸売市場)での販売をメイン としており、中国語で部品(パーツ)城と呼ばれる専門商業施設は大小合わせて 300 余り存 在する。その中でも特に大規模なものに、上海東方汽配城、武漢万国汽配城、天津汽車車 配件城等がある。

専売店販売:

販売業者の乱立による価格の混乱を避け、かつメーカーのブランドイメージを維持する ため、一部の部品メーカーはメーカーブランドの専売店設立や代理店販売を始めている。

専売店による販売により、製品の価格は統一され、過当競争による値崩れなどを避けるこ とが可能になると共に、製品品質やブランドイメージの保証にも一役買っている。

自動車修理チェーン店販売:

自動車修理、部品販売およびメンテナンスを一体とした総合修理工場は、自動車メーカ ー主導による※4S 店モデルの強力な競合相手である。※4S 店モデル…sale:自動車販売 、 sparepart:自動車部品、 service:アフターサービス、 survey:情報フィードバックの 四位一体を主とした自動車経営モデル

ネット販売:

ネットによる販売は、まだ黎明期の初歩的な段階にある。自動車業界関係者の分析によ ると、ネット販売への関心が最も高いのは乗用車メーカーである。80%以上の乗用車メー カーがネット販売を重視しており、その多くはネットによる販売戦略を既に採択している。

一方、ネット販売への関心が最も低いのは自動車部品メーカーであり、「ネットビジネス がビジネスチャンスとブランドイメージの上昇につながる」との意識を示した部品メーカ ーは 10%足らずであった。

業界展示会販売:

自動車部品業界が内陸へ自動車部品の最新情報を伝えるための、そして製品を展示販売 するためのプラットフォームである。2010 年下半期から 2011 年に開催された比較的影響 力の大きい自動車部品展示会は下表のとおり。

開催期間 展示会名称 展示場

2012 年 8 月 30~9 月 1 日

中国(重慶)国際自動車部品展示会

China(Chongqing) International Auto Parts Expo

重慶国際会議展覧中心

2012 年 9 月 12~14 日 中国(上海)国際跨国采購大会 ISF CHINA

上 海 世 貿 商城 ( 上 海マ ート)

2012 年 10 月 17~19 日 中国(北京)国際自動車製造業博覧会 CIAME

北京中国国際展覧中心

2012 年 10 月 26~28 日 中国国際自動車部品博覧会 CIAPE

北京中国国際展覧中心

2012 年 10 月 27~29 日 全国自動車部品交易会 CAPF

南京国際会展中心

2012 年 11 月 14~16 日 寧波国際自動車部品(用品)輸出入交易会 寧波国際汽車城

Accessories Trading Fair 2010 年 11 月 22~12 月 2

中国(広州)国際自動車展覧会 CAPE

広州国際会議展覧中心

2012 年 12 月 11~14 日

フランクフルト上海自動車部品展(オー トメカニカ)

Automechanika Shanghai

上海新国際博覧中心

表 12 出所:上海彦陽投資諮詢有限公司データベース

6.2 市場販売ルート構造 6.2.1 主力型ルート

主力販売ルートとは、数ある販売ルートの中でも販売の 30%以上を占め、他の販売ルー トを補助する役割を有するものを指す。中国自動車部品の主力販売ルートは、自動車部品 取引マーケットである。現在中国における大多数の自動車部品メーカーは国内重点都市や 中心都市が設立した卸売商、あるいは各地の有力な自動車部品卸売商と提携し、これら卸 売商の代理販売を通じて自社製品を販売している。これらの部品卸売商は一般に自動車部 品取引マーケットに所在地を置く。

図 21 出所:上海彦陽投資諮詢有限公司データベース

自動車部品 販売ルート

独立専門店 自動車修理 チェーン店

自動車部品取

引マーケット その他

専売チェーン店 に相当する。中国 各 地 に 広 く 分 布 し、製品の品質は 良いが価格は比較 的高価であるのが 特徴。

自 動車 修理と 部品販売(自動車 メンテナンス等 を含む)を一体化 した形態。大き な潜在力を有す る。

急速に発展傾向にある。近 年、多くのマーケットが、従来 の企業誘致方式から、市場のニ ーズに従って有名企業を選定 して誘致する方式にシフトを 図っている。メーカー直営店や 専売店等の形態が主流となり、

“雑貨店”式の企業は淘汰され

つつある。

主にネット販売と 展示会販売がある。

ネット販売は基本的 に他の販売ルートの 補 完 的 な 位 置 に あ る。また、展示会で は最新製品の展示に より潜在顧客の発掘 を行う。

6.2.2 緊密型ルート

緊密型販売ルートモデルでは、部品メーカーが顧客の資源管理、査定、信用管理を実施 し、また、販売価格の決定、価格維持と代理店リベートの策定、販売促進戦略の推進等を 行う。具体的な市場状況に基づき、適切な製品分配モデルが採用される。部品メーカーか ら販売会社への製品分配の方法は、主に以下の三つのモデルに分けられる。

区域配送センター分配モデル:

自動車部品メーカーは需要予測や区域センターからの申請等に基づき、計画的に販売商 品を分配し、あらかじめ製品を区域配達センターに入庫する。区域センターは製品の保管 に責任を負う。一般に、この時点では製品の所有権は移転しない。販売ルートを構成する 企業からの販売ニーズがあれば、統一的に区域センターあるいは部品メーカーが計画を定 め、製品を分配する。構成企業の販売決済完了後、販売ルート内部の取引決済を行う。ま た、部品メーカーは販売業績の統計分析を行い、これに基づき販売計画を作成する。

自動車部品販売会社分配モデル:

自動車部品販売会社は商品の販売業務を行う上で、市場に迅速に対応するため、部品メ ーカーに対し事前に製品の分配を申請し、自社倉庫へ製品をストックしておく。顧客から ニーズがあれば自社倉庫から出荷する。顧客との販売決済が終了した後、部品メーカー等 と内部決済を行う。

販売会社の発注に対する工場直接出荷モデル:

このモデルは上記二つの緊密型販売モデルの補完的な役割を占める。販売会社に販売ニ ーズがあれば部品メーカーが統一して分配を行う。製品販売者と出荷場所、出荷計画を確 定し、販売者は販売と出荷を行う。販売会社が顧客との決済を終了した後、内部取引の決 済を行う。また、部品メーカーは販売業績の統計分析を行い、これに基づき販売計画を作 成する。

緊密型販売ルートモデルの利点は、集団統制、内部協力、資源共有、統一分配による効

率化、また集団化による規模の効果および利益である。

6.2.3 パートナー型ルート

パートナー型または販売ルート共有型モデルでは、販売ルートを構成する企業は相互の 信用と長期目標の共有により、長期的かつ密接な協力関係を築く。この関係は、本質的に 言えば、販売ルートの構成企業間の協力関係であり、一体化するほどの強い提携には至ら ない。多額のコストを必要とせずに提携関係の利点を得ることができる。

パートナー型販売ルートを構成する企業には、共通の長期目標、相互信頼、相互協力、

情報および利益の共有が必要である。一般に、製品が競合する部品メーカー間ではこのル ートの構成は難しい。部品メーカーは他社の販売ルートを自社の販売ルートを補完するも のか一時的なものとしか見ていないことが多い。しかし他社の販売ルートを利用できれば 販売ルート開拓の費用を節約でき、同時に製品販売ルートを拡大できるはずである。パー トナー型販売ルートの拡充には、自動車企業と部品企業の発展の歩調を合わせる必要があ る。このため、この種の販売ルートは中国においては未だ主流ではなく、企業間の提携は 依存型が多数を占め、協力提携モデルは尐ない。

2006 年 6 月、米其林(Michelin)と殻牌(Shell)、江森自控などの自動車部品メーカーが 販売ルートの提携合意に達し、また、 2007 年 1 月、固特異(Good year)と殻牌(Shell)、

徳爾福(Delphi)、杜邦および輝門が部品販売提携の枠組みに合意するなど、自動車部品メ ーカーの販売ルート共有の試みが行われている。

6.2.4 自然形成型ルート

自然形成型販売ルートとは、製品販売を通じて自然に形成された販売ルートである。各 販売ルートには密接な関係性は存在せず、どの販売ルートを欠いても大きな影響はない。

主に小型特約店等が該当する。中国自動車部品市場では、現在この販売ルートを採用して いる企業は尐ない。

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