第 5 章 制御実験
5.2 統合化制御実験
73
74 実験結果は以下のグラフのようになった。
a)過渡状態 (b)定常状態
図6.16:x軸方向除振台出力位置の比較
(a)過渡状態 (b)定常状態
図6.17:y軸方向除振台出力位置の比較
3000 3500 4000 4500 5000
-0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 0.2
time [ms]
Position x [mm]
no control decoupling DVFC DVFC+DIMC proposed
0 500 1000 1500 2000
-0.25 -0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25
time [ms]
Position x [mm]
no control decoupling DVFC DVFC+DIMC proposed
3000 3500 4000 4500 5000
-0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 0.2
time [ms]
Position y [mm]
no control decoupling DVFC DVFC+DIMC proposed
0 500 1000 1500 2000
-0.25 -0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25
time [ms]
Position y [mm]
no control decoupling DVFC DVFC+DIMC proposed
75
xyステージへの位置指令を繰り返しステップ指令にし、結果を過渡状態と定常状態と で表した。実験結果を定量的に表すため、それぞれの最大位置変位量と定常状態3~5秒 間の二乗誤差和の比較を下の表に示す。xy方向では非干渉制御を施した場合、制御なし の状態に比べ初期の変位量を減少することができ、DVFCでは全体的に振動を抑制するこ とができたが、初期の変位量は減少することができていない。またDVFCと非干渉補償を 行った場合には初期の変位と全体的な振動、それぞれ抑制することができた。この表よ り、制御なしの状態に比べ、xy方向のDVFCと非干渉補償と異方向への非干渉補償を加 えた場合のx方向除振台位置出力の最大変位量は制御なし状態を100 %として比較すると
52.4 %まで抑制することができ、二乗誤差和では8.4%まで抑制することができた。また
y方向除振台位置出力では最大位置変位量は76.2%、二乗誤差和は12.5 %まで抑制する ことができた。ここで、x方向に比べy方向の結果が定量的に比較した場合、悪くなって いる理由としては、xステージの上にyステージが搭載されているため、xステージの重 量がy方向よりも重くなっているので、制御を行わない場合の振動の振幅がx方向の方が 大きく、y方向の方が小さくなっているためだと考えられる。以上のことより、xyz方 向に対してDVFCと異方向への非干渉制御を含めた非干渉制御を用いることにより、振動 を十分抑制することができたといえる。
表5.2.1 最大位置変位量と二乗誤差和の比較
(a) X方向
(b) Y方向
76
第6章 まとめ
6.1 まとめ
最後に、 本論文のまとめを述べる。本論文では、精密ステージ駆動時に発生する振動や 外部振動に関する問題を解決するために、位置制御系に加え振動制御系と駆動反力制御系 を統一的に設計する手法を提案した。除振台制御系では駆動されるステージが搭載された 除振台装置自身が振動を発生させないよう、カウンターマスを用い、ステージの駆動反力を 相殺する制振制御系と、外部からの振動を装置に伝えないように振動を減衰させる制御系 の2つの制御、すなわち、装置自身からの振動と外部からの振動を同時にカウンターマスに より制御する手法を用い実験結果によりその有効性を検証した。また、位置制御系では制御 対象の逆特性を利用したオープンループのフィードフォワード制御を基本とし、モデル化 誤差と外乱に対してのみフィードバック補償を行うことを特徴とする制御系を提案し、制 御器に含まれる制御対象のノミナルモデルに適応機構を導入することで制御対象の不確か さに対する補償を行い、実験結果によりその有効性を検証した。
まず第2章で統合化システムのための実験装置の構築について説明し、第3章では統合 化システムのためのシステム同定法について説明し、第4章では第3章で説明した同定法 を用い、統合化システムのための制御法を説明した。第 5 章ではステージ位置制御と除振 台における振動制御で用いる制御手法について同定されたモデルを用い制御実験を行い、
結果による提案手法の有効性を検証した。
この結果を考察すると、振動制御系に関して、カウンターマスによる除振台の振動の抑制 としては、実験結果より、xyz方向のDVFCと非干渉補償と異方向への非干渉補償を加 えた場合の x 方向除振台位置出力の最大変位量は制御なし状態を 100%として比較すると
52.4%まで抑制することができ、二乗誤差和では8.4%まで抑制することができた。またy
方向除振台位置出力では最大位置変位量は76.2%、二乗誤差和は12.5%まで抑制すること ができた。以上のことより、xy方向に対してDVFCと異方向への非干渉制御を含めた非 干渉制御を用いることにより、振動を十分抑制することができたといえる。
また位置制御系に関しては、ステージ重量を変化させることにより、モデル化誤差に対し 適応機構を導入することにより、オーバーシュート量をすべてのスッテプで減少させるこ とができ、ステージ重量が変化なくとも減少した結果を得ることができた。
今後の課題・進展として、VCMのみを用いカウンターマスを用いず、重心制御を行い 同等の性能が得られるような制御系を目指す
77
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