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 本研究では,コンクリートの硫酸腐食に焦点を当て,ライニングも含めたコンクリートの腐食速度の 時間依存性を非斉次マルコフ過程を用いてモデル化した.続いて,トータルコストを最小化する最適点検・

補修政策を求めるための方法論およびシステム・プロトタイプ(シミュレーションモデル)を提案した.さ

-100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000 700,000 800,000 900,000

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year

千円

代替案1.

代替案2.

代替案3.

代替案4.

図4.12 代替案比較:累積トータルコスト(W1)

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year R 4 R 3 R 2 R 1 R 0

図4.13 状態遷移図:代替案1.(P j:S&W2&W3)

らに,硫酸腐食環境下にある最初沈殿池を対象とした実証分析を通して,本手法の適用性および有用性を 実証的に検証した.本検討における実証分析は,最初沈殿池の標準的なモデルケースを対象としたシミュ レーションであり,今後,実在する下水道施設を対象とした実証検討が必要である.しかしながら,分析 結果は,下水道分野に関わる専門技術者のこれまでの知見から見ても,概ね妥当なものである.また,シ ステムの出力は,予防保全型の維持管理戦略を検討していく上で,有用な情報を提供するものであると考 える.

一方,今後,特に,1)各種データの収集整理および入力データの精度の向上,2)硫酸腐食過程を記述 する非斉次マルコフモデルの定式化と推計方法の構築,3)実データに基づく実証分析を通じた現象合理性 の検証,4)リスクの定量化に関する詳細検討,5)他の下水道施設への適用範囲の拡張,6)マネジメント

(複数施設の群管理)問題への拡張,といった項目について検討を継続し,検討精度を向上させつつ,その 適用領域を拡張していくことが重要である.

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図4.14 状態遷移図:代替案2.(P j:S&W2&W3)

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図4.15 状態遷移図:代替案3.(P j:S&W2&W3)

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図4.16 状態遷移図:代替案4.(P j:S&W2&W3)

参考文献

1) 津田尚胤,貝戸清之,青木一也,小林潔司:橋梁劣化予測のためのマルコフ推移確率の推計,土木学 会論文集,No.801/I-73,pp.69-82,2005.

2) 堀倫裕,小濱健吾,貝戸清之,小林潔司:下水道処理施設の最適点検・補修モデル,土木計画学研 究・論文集,Vol.25,No.1,pp.213-224,2008.

3) 青木一也,山本浩司,小林潔司:劣化予測のためのハザードモデルの推計,土木学会論文集, No.791/VI-67,pp.111-124,2005.

4) 青木一也,山本浩司,津田尚胤,小林潔司:多段階ワイブル劣化ハザードモデル,土木学会論文集,

No.798/VI-68,pp.125-136,2005.

5) 日本下水道事業団 編著:下水道コンクリート構造物の腐食抑制技術及び防食技術指針・同マニュア ル,2002.

6) たとえば,堀倫裕,亀村勝美,畠中千野,小西真治:リスクを考慮した土木構造物の維持管理計画手 法,日本材料学会JCOSSAR2003論文集,T2-10,pp.503-506,2003.

7) 土木学会:コンクリート標準示方書 維持管理編 2007年制定,2008.

5 点検・補修の同期化を考慮した下水処理施設のアセットマネジメント

システム