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結果・考察

ドキュメント内 著者 山崎 歩 (ページ 32-40)

第 3 章

3.4 結果・考察

3.4.1 ゲータイトスラリーの分散性評価

本項では泥漿鋳込み成形に適するスラリーを調製するため、Fe3+濃度を0.50

mol/L、溶液pHを12、熟成温度を100 oC、熟成時間を24 hで合成したゲータイ

ト粉末から、10vol%ゲータイトスラリーを作製し、スラリーの粘度及びゼータ電 位を測定した。

作製したスラリーの流動曲線をFig. 3-6に示す。

スラリーの平均粘度は5.54 mPa・sであり、低粘度であった。またスラリーの pHは9.39であり、その時のゼータ電位は-69.0 mVと大きく負の値を示し、高分 散だった。このことから、作製したゲータイトスラリーは低粘度かつ高分散性で あるため、泥漿鋳込み成形に適することがわかった。

Fig. 3-4. ビスコテスターVT550

Fig. 3-5. Zetasizer Nano Z

28

3.4.2 粉末作製時の熟成温度を変化させた成形体

本項では2.3.3で記した、熟成温度を40、60、80、100 oCに変化させて合成し た粉末に、2 Tの磁場を印加しながら泥漿鋳込み成形した成形体の結果を示す。

作製した成形体における上面のXRDパターンをFig. 3-7に、側面のXRDパタ ーンをFig. 3-8示す。

熟成温度が高くした粉末から作製した成形体の方が高結晶性であり、成形体上 面と側面で異なるX線回折強度を示した。成形体上面では、ゲータイト粉末の熟 成温度を上げることで、(110)、(200)、(320)といったゲータイトのa面のX線回 折ピークが顕著に現れた。一方成形体側面では、ゲータイト粉末の熟成温度を上 げることで、(021)、(040)、(002)といったゲータイトのa面に垂直なピークが顕 著に現れた。このことから、ゲータイト粒子のa軸が磁場印加方向に対して平行 に配列することが示された (Fig. 3-9) 。

0 1000 2000 3000

0 5 10 15

Shear rate / s-1

Shear stress / Pa

10vol% goethite slurry prepared from powder aged for 24 h at 100 °C.

Fig. 3-6. 10vol%ゲータイトスラリーの流動曲線

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Fig. 3-7. 熟成温度を変化させた粉末から作製した成形体上面のXRDパターン

20 30 40 50 60 70

2 theta / degree [CuK



Intensity / arb. units

Goethite:

ICDD-01-075-5065 40 °C 60 °C 80 °C Aging temperature:

100 °C

(110) (200) (320)

Fig. 3-8. 熟成温度を変化させた粉末から作製した成形体側面のXRDパターン

20 30 40 50 60 70

2 theta / degree [CuK



Intensity / arb. units

Goethite:

ICDD-01-075-5065 40 °C 60 °C 80 °C Aging temperature:

100 °C

(021) (040) (041) (002) (061)

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3.4.3 粉末作製時の熟成時間を変化させた成形体

本項では2.3.4で記した、熟成時間を24、72 hに変化させて合成した粉末に、2 Tの磁場を印加しながら泥漿鋳込み成形した成形体の結果を示す。

作製した成形体における上面のXRDパターンをFig. 3-10に、側面のXRDパ ターンをFig. 3-11示す。

成形体の同じ面で比較した際、熟成時間を変化させてもX線回折パターンに違 いはなかった。成形体上面では、ゲータイト粉末の熟成時間によらず、(110)、

(130)、(200)といったゲータイトのa面のX線回折ピークが顕著に現れた。一方

成形体側面では、(021)、(040)、(002)といったゲータイトのa面に垂直なピーク が顕著に現れた。このことから、ゲータイト粒子のa軸が磁場印加方向に対して 平行に配列することが示された。

Top Side

B

a面⊥磁場

Fig. 3-9. ゲータイト配向体の概略図

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Fig. 3-10. 熟成時間を変化させた粉末から作製した成形体上面のXRDパターン

20 30 40 50 60 70

2 theta / degree [CuK



Intensity / arb. units

Goethite:

ICDD-01-075-5065 24 h Aging time:

72 h

(110) (200) (320)

Fig. 3-11. 熟成時間を変化させた粉末から作製した成形体側面のXRDパターン

20 30 40 50 60 70

2 theta / degree [CuK



Intensity / arb. units

Goethite:

ICDD-01-075-5065 24 h Aging time:

72 h

(021) (040) (041) (002) (061)

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3.4.4 成形時の印加磁場を変化させた成形体

本項では2.3.4で記した、100 oCで72 h熟成した粉末を、鋳込み成形時に印加

磁場を0、2.0 Tに変化させた成形体の結果を示す。

作製した成形体における上面のXRDパターンをFig. 3-12に、側面のXRDパタ ーンをFig. 3-13示す。

成形体の同じ面で比較した際、磁場を印加することで X 線回折パターンに違い が生じた。磁場を印加していないゲータイト成形体では、上面と側面でXRDパタ ーンに違いはなかった。磁場を印加したゲータイト成形体上面では、(110)、(130)、

(200)といったゲータイトのa面のX線回折ピークが顕著に現れた。一方ゲータイ

ト成形体側面では、(021)、(040)、(002)といったゲータイトのa面に垂直なピーク が顕著に現れた。このことから、ゲータイト粒子の a 軸が磁場印加方向に対して 平行に配列することが示された。

Fig. 3-12. 成形時に印加磁場を変化させて作製した成形体上面のXRDパターン

20 30 40 50 60 70

2 theta / degree [CuK



Intensity / arb. units

Goethite:

ICDD-01-075-5065 0 T Magnetic field:

2 T

(110) (200) (320)

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3.4.5 市販ゲータイト粉末から作製した成形体

本項では3種の市販ゲータイト粉末に2.0 Tの磁場を印加しながら泥漿鋳込み成 形を行った成形体の結果を示す。

作製した成形体における上面のXRDパターンをFig. 3-12に、側面のXRDパタ ーンをFig. 3-13示す。

成形体上面では、ゲータイト粉末の種類によらず、(110)、(130)、(200)といった ゲータイトのa面のX線回折ピークが顕著に現れた。一方成形体側面では、(021)、

(040)、(002)といったゲータイトのa面に垂直なピークが顕著に現れた。このこと

から、自身で合成したゲータイト粉末と同様に、市販ゲータイト粒子の a 軸が磁 場印加方向に対して平行に配列することが示された。

Fig. 3-13. 成形時に印加磁場を変化させて作製した成形体側面のXRDパターン

20 30 40 50 60 70

2 theta / degree [CuK



Intensity / arb. units

Goethite:

ICDD-01-075-5065 0 T Magnetic field:

2 T

(021) (040) (041) (002) (061)

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Fig. 3-14. 市販ゲータイト粉末から作製した成形体上面のXRDパターン

20 30 40 50 60 70

2 theta / degree [CuK



Intensity / arb. units

Goethite:

ICDD-01-075-5065 LL-XLO LEMON Goethite compact:

HY-100

(110) (200)(130)

Fig. 3-15. 市販ゲータイト粉末から作製した成形体側面のXRDパターン

20 30 40 50 60 70

2 theta / degree [CuK



Intensity / arb. units

Goethite:

ICDD-01-075-5065 LL-XLO LEMON Goethite compact:

HY-100

(021) (040) (041) (002) (061)

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ドキュメント内 著者 山崎 歩 (ページ 32-40)

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