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第4章 予備調査

2.3 結果

まず,2枚の絵の関係を見て,beforeとafterで産出する問題(2枚の絵の関係の描写タ スク)におけるbefore, afterの使用状況について結果を示す。2枚の絵の関係を見て,before

とafterで産出する問題は,2問ずつ(それぞれ現在と過去の出来事)で計4問であった。

表4.6は,2枚の絵の関係の描写タスクにおけるbefore, afterを用いて表現したときの産出 の使用率について示したものである。また,図4.1は,2枚の絵の関係の描写タスクにおけ るbefore, afterの産出の使用率をグラフで表したものである。

表4.6から,before,afterいずれの設問に対して従属節を後置し,主語・動詞を明記した

形で産出する割合が,いずれも高いことがわかる。また,主語がない場合も含めると従属節 を後置する割合は,60%前後となっている。従属節を前置して産出する割合は,主語がある 場合とない場合を合計しても 10%未満である。表 4.6 で従属節を後置する形に次いで多く

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見られたのが,前置詞句を後置する形であった。24.8%から30.1%となっており,27%前後 の使用率となっている。従属節を後置した場合,主語を明記しないで書いていることが,従 属節を前置した場合よりも多いことが結果から読み取れる。

表4.6 2枚の絵の関係の描写タスクにおけるbefore, afterの産出の使用率(N=113)

before現在 after現在 before過去 after過去 従属節前置 5.3% 6.2% 7.1% 4.4%

従属節前置主語なし 0.9% 0.9% 0.0% 0.0%

従属節後置 46.0% 43.4% 47.8% 49.6%

従属節後置主語なし 14.2% 12.4% 12.4% 14.2%

前置詞句前置 1.8% 4.4% 1.8% 4.4%

前置詞句後置 29.2% 30.1% 27.4% 24.8%

2.7% 2.7% 3.5% 2.7%

無答 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

図4.1 2枚の絵の関係の描写タスクにおけるbefore, afterの産出の使用率(N=113)

次に,1枚の絵を見てwhileを用いて英語で産出する問題(1枚の絵の描写タスク)につ 0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

90.0%

100.0%

使 用

before現在

after現在 before過去 after過去

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いて結果を示す。この問題は2問であった。表4.7は,1枚の絵の描写タスクにおけるwhile を用いて表現したときの産出の使用率について示したものである。また,図4.2は,1枚の 絵の描写タスクにおけるwhileの産出の使用率をグラフで表したものである。

表4.7 1枚の絵の描写タスクにおけるwhileの産出の使用率(N=113)

while 1 while 2

従属節前置 28.3% 27.4%

従属節後置 70.8% 71.7%

無答 0.9% 0.9%

100.0% 100.0%

図4.2 1枚の絵の描写タスクにおけるwhileの産出の使用率(N=113)

表4.7から,従属節を前置する形は28%前後であるのに対して,従属節を後置する形は 71%前後で,圧倒的に従属節を後置する調査対象者が多かった。ただし,この問題の絵の 下には,使用するべき表現が英語で「主語+動詞(過去形)」「主語+過去進行形」と明記さ れていた。このタスクでは,2問とも「while主語+過去進行形」で表現しなければならな

いが,「while 主語+動詞(過去形)」と書いている調査対象者(つまり,whileの使い方を

正しく理解していない調査対象者)の数も含まれている。

次に三つ目のタスク,和文英訳タスクについて結果を示す。このタスクは before を用い 0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

90.0%

100.0%

従属節前置 従属節後置 無答 使

用率 while 1

while 2

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て過去の出来事を表現する問題が1問,afterを用いて習慣的行為を表現する問題が1問,

when を用いて過去の進行中の動作を表現する問題が1問(when 過去進行形),whenを用 いて過去に完了したことを表現する問題が1問(when 過去完了),because(so,as)を用 いて過去の出来事を表現する問題が1問(because/so/as),whenever を用いて習慣的行為 を表現する問題が1問であったが,最後のwhenever について調査対象者は,wheneverを 誰一人用いておらず,その代りwhenとalwaysで産出していた。よってwhen + alwaysと して分析した。表 4.8 は,和文英訳タスクにおける各語の産出の使用率を表したものであ る。また,図4.3は,和文英訳タスクにおける各語の産出の使用率をグラフで表したもので ある。

表4.8 和文英訳タスクにおける各語の産出の使用率(N=113)

before after when 過去進行形 when過去完了because/so/as when + always 従属節前置 5.3% 5.3% 57.5% 59.3% 1.8% 26.5%

従属節前置主語なし 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

従属節後置 47.8% 61.1% 40.7% 40.7% 89.4% 65.5%

従属節後置主語なし 16.8% 11.5% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

前置詞句前置 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.9% 0.0%

前置詞句後置 29.2% 22.1% 0.9% 0.0% 5.3% 0.9%

0.9% 0.0% 0.9% 0.0% 1.8% 3.5%

無答 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.9% 3.5%

100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

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図4.3 和文英訳タスクにおける各語の産出の使用率(N=113)

表4.8から,before, afterについては,それぞれの従属接続詞を含んだ従属節を後置する

形が多く,「when 過去進行形」及び,「when 過去完了」については,when を含む従属節 を前置する形が多く,because(so,as)については,従属節を後置する傾向が多く,when

+ alwaysの場合は,従属節を後置する傾向が多く見られた。before/afterに関しては,従属

節内で主語を明記していない調査対象者が多く,従属節を後置する場合が前置する場合よ りも多く見られる。

母語の影響と思われる誤りについて触れておきたい。before を含む従属節で,日本語の

「~する前に」につられて,過去形で書くべきところを現在形で書いている調査対象者は,

2枚の絵の関係の描写タスクで8人(7.1%),和文英訳タスクで9人(8.0%)見られた。ま

た,after を含む従属節で,日本語の「~した後で」につられて,現在形で書くべきところ

を過去形で書いている調査対象者は,2枚の絵の関係の描写タスクで7人(6.2%),和文英 訳タスクで18人(15.9%)見られた。さらに,beforeを用いて出来事の順序を取り違える 誤り,すなわち日本語の語順に則って書くような誤り(Event 2 before Event 1)について は,2枚の絵の関係の描写タスクで13人(11.5%)見られた。afterを用いて出来事の順序 を取り違える誤り,すなわち日本語の語順に則って書くような誤り(Event 1 after Event 2) については,12人(10.6%)見られた。和文英訳タスクでは見られなかった。

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

90.0%

100.0%

使 用 率

before after

when 過去進行形 when過去完了 because/so/as whenとalways

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