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結び ‑ ベ トナムの高成長は持続するか

金融セクター,運輸 インフラ等の弱さを反映 している。 したがって,この よ うな分野での改革を行 っていかなければベ トナムの成長率は低下する0

しかし,より最近の世銀等の報告が指摘するように,ベ トナムの制度 ・政 策改革は,遅いな りにも進展を続けている

。9 8

年に低下 した直接投資の流入 も最近は順調に増 えてきている。成長率 も

,9 9

年の

4. 8 %

か ら

,2 0 0 0

6. 8 %

,

2 0 01

6. 8 %,2 0 0 2

7. 0 %

と低下傾 向は見 られず

,2 0 0 3

年 も

7‑7. 5 %

の成 長 を見込 んでいる (IMF見通 しは

6. 5 %)

。ベ トナムが

2 0 0 2

年 に採択 した

「包括的貧困削減成長戦略」は,今後

1 0

年間の改革路線を明確に示 した もの である。 このベ トナム版 PRSPに則 り,今後 ともベ トナムが,ガバナンス の改善や インフラ開発等の制度 ・政策改革 を継続すれば,

Do l l a r( 2 0 0 2 )

「条件付 き収赦」の議論を用いた として も,「収欽」すべき所得水準の持続 的上方シフ トを通 じて,ある程度の高成長を持続させることが可能ではない だろうか。特 に,

Auf f r e t ( 2 0 0 3 )

が指摘するように,国際的な貿易協定の実 施が,国有企業改革,金融部門改革,徴税システムの改善,貿易関連インフ ラの改善のための機会を与え, これに伴 う貿易 ・投資環境の改善がベ トナム の定常的な成長率の向上に資することが期待 される18)0

( 補論)「条件付 き収敵」の検証

Sa c ksa ndWa r me r( 1 9 9 5 )

によれば

,1 9 6 5

年以来一貫 して国際貿易に対す る開放政策を採 ってきた国には,成長率の 「条件付 き収赦」が見 られる。 こ れは,これ らの貿易開放国が新 しい資本財の輸入や世界的な生産 ネットワ‑

18)石井 (2003)ち,ベ トナムは中国のWTO加盟 に危機感 を募 らせ2000年 以降,国営企 業改革,銀行セクター改革,貿易改革,民間セクター振興等のプログラムを策定 し

,

「第 二世代の改革」を本格化 させている旨指摘 し,「これが着実 に執行 されるか どうかが,今 後ベ トナムが再び高成長軌道 に戻れるかの鍵を握 っている といえよう」 と述べている。

クとの繋が りによ り,他の国か ら急速 に新技術を導入することがで きること か ら,同様の長期所得水準を有するため と考 えられる1)0

また,DollarandKraay(2001b)は,1980年代以降に貿易量 を大幅に増や した途上国,または関税率を大幅に引 き下げた途上国 ("posト1980globaliz‑ ers'')39カ国を特定 し,これ らの国が先進国にキ ャッチア ップするような高 成長 を実現 したのに対 し,他の途上 国は成長率を高め られなかった ことを, 実証分析により示 した。

この ように,貿易開放度 と成長率の高さ との間には正の関係があ り,かつ 貿易開放度の高 い国 々 ("globalizer")の中では,初期の所得 が低 い国ほ ど 高い成長率 を示す とい う 「条件付 き収赦」が働 いているとの証左がある。 し かし,ベ トナムはこれまで,長期の統計資料が未整備のため, これ らの実証 分析のデー タとして用い られて こなかった。

そ こで,ベ トナムをglobalizerとした場合に もglobalizer間 に 「条件付 き 収赦」が見 られるか どうかを簡単な手法で検証 してみた。方法は,ベ トナム のGDP等のデータが取れる1985年 か ら2000年 にかけての15年 間における各 globalizer国(DollarandKraay(2001b)で特定 された39カ国,及びベ トナム) の1995年

U

Sドル建てGDPの年平均成長率を被説明変数 とし,各国の初期

(85年)の一人当た りGDPの 自然対数値 を説明変数 として,直線回帰を行 った。回帰結果は以下の とお り (括弧 内はt値)0

平均成長率‑6.788‑0.503

*

1n (‑人当た りGDP) R2‑0.046 (3.347)(‑1.685)

上記 回帰結果は,決定係数は低い (従 って他の多 くの要因が成長率に作用 している) ものの,一人当た りGDPの対数値の係数は負で,有意水準 もほ

10% (0.1004)であ る。 この結果は,ベ トナムを含み比較的短期で推計 し

1)perkins.et.al(2001)pp.6667.

て も,一人当た り所得の水準が高い国ほど平均成長率が低い という 「条件付 き収赦」の存在を示唆 しているもの と考 えられる。

Globalizer国の平均成長率(85年〜2000年)と初期(85年) 所得水準 との関係(「条件付 き収敵」)

64202(%)牡峨増野計

ln(‑人当たりGDP)(95年ドル)

主要参考文献

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・Caselli,Francesco,GerardoEsquivelandFernandoLefort(1996)I"ReopeningtheCon‑

vergenceDebate:ANewLookatCrossCountryGrowthEmpirics"・JournalofEco nomicGrowth1:363389.

・Dollar,David,andAartKraay (2001a)"GrowthIsGoodforthePoor

, "

policyResewch WorkingPaperNo・25871TheWorldBank,Washington,DC.

(2001b),"Trade,Growth,andPoverty,"policyResearchWorkingPaperN0.

2615・TheWorldBank,Washington,DC.

・Dollar,David(2002)"Reform,Growth,andPovertyinVietnam"worldBank

・Easterly,William andStanleyFischer(2000)."InflationandthePoor."worldBank PolicyResearchDepartmentWorkingPaperNo・2335.

,andSergioT.Rebelo(1993)"FiscalPolicyandEconomicGrowth:AnEm‑

piricalInvestigation.''JournalofMoneta77Economics,(December)32(3),41758.

lFischer,Stanley(1993)A"TheRoleofMacroeconomicFactorsinGrowth."Joumalof MonetaryEconomics,(December)32(3),4851512.

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