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箱施用剤(スターダム・ロングリーチ)によるイネ縞葉枯病被害軽減の現地事例

ドキュメント内 資料PDFその2.pdf (ページ 59-63)

「スターダム箱粒剤」と「ロングリーチ箱粒剤」は、初期害虫〜出穂期以降の斑点米カメムシまでの防除を可能とした、長期残効を有する箱処理剤です。

本発表では、当該薬剤の特長を活かしたヒメトビウンカ防除、およびイネ縞葉枯病被害軽減事例をご紹介します。

3月 4月 5月 6月 7月 8月

早期栽培 越冬世代幼虫

(畦畔、休耕田など)

第一世代幼虫

(麦類、牧草)

第一世代成虫

(水田飛来)

越冬世代成虫

第二世代幼虫

第三世代幼虫 第二世代成虫

普通期栽培 ヒメトビウンカ

要防除期間

侵入したウンカが 水田内で産卵・増殖 ヒメトビウンカの成虫が

水田内に侵入

第二世代幼虫が発生する6月中下旬〜7月上中旬が本田防除時期といえます。

しかし、慣行では、箱処理(5月)+出穂期防除(7月下旬〜8月上旬)が主体であり、6月の第一世代成虫侵入 への防除効果は十分とはいえません(コシヒカリ)。

残効の長い箱処理剤であれば、6月上中旬に飛来するヒメトビウンカを防除可能と仮説を立てました。

稲体濃度分析の結果、既存箱粒剤の有効成分が移植後49日を境に検出限界以下になったのに対して、ロン グリーチ箱粒剤の有効成分(ジノテフラン)は69日後まで認められ、ロングリーチの長期残効性を裏打ちす るデータを取得できました。

慣行剤では、6月中〜下旬に幼虫数が大きく増加しているのに対し、スターダム箱粒剤では低く抑えらまし た。このことから、スターダム箱粒剤は6月上旬に侵入する第一世代成虫、および水田内で増殖する第二世 代幼虫を長期間に渡って防除できることが確認されました。

また、 スターダム箱粒剤は、イネ縞葉枯病(前期・後期発病)の発病茎率を低く抑えていることも確認されました。

スターダム箱粒剤・ロングリーチ箱粒剤の現地試験事例から、本剤を用いた防除が縞葉枯病による減収被 害を軽減し、費用対効果にも優れることを示し、ヒメトビウンカの防除啓発に活用しました。

スターダム箱粒剤では、ヒメトビウンカの発生およびイネ縞葉枯病を低く抑えました。

また、収量調査の結果、スターダム箱粒剤では無処理区と比べ収量が約2割多い結果となりました。

以上から、スターダム箱粒剤がイネ縞葉枯病を抑制することで、コメの減収被害を軽減することが確認さ れました。

本ポスター発表では、長期残効を有する箱処理剤によるヒメトビウンカ防除効果の実証、およびそれらを 根拠として用いた防除啓発活動(ちらしの活用)を紹介しました。

今後も、各地域の県指導機関、植物防疫協会、JA、共済組合、全農都県本部、関連メーカーとの協力の下、

ヒメトビウンカ(イネ縞葉枯病)防除に向けた活動を進めて参ります。

最後に、本発表の試験にご協力頂いたすべてのみなさまに御礼申し上げます。

ヒメトビウンカの発生消長と防除時期

(関東地域のイメージ)

根拠としての有効成分の稲体濃度分析

(ロングリーチ箱粒剤にて実施) ちらし等を活用して現地防除を啓発

ヒメトビウンカ防除試験①

(栃木県現地事例) ヒメトビウンカ防除試験①

(茨城県現地事例)

スターダム・ロングリーチのご紹介最後に…

第23075号 ジノテフラン 12.0%

農林水産省登録

有効成分 第23078号

ジノテフラン 12.0%

プロベナゾール 24.0%

農林水産省登録

有効成分

〈試験概要〉

平成26年 栃木県 品種:コシヒカリ 面積:50a 移植日:5月16日 処理日:移植当日(箱処理)

〈調査方法〉

①ヒメトビウンカ  補虫網20回振り×2か所の虫数を計測

②イネ縞葉枯病  前期発病:7月8日調査  後期発病:8月18日調査  いずれも30株x3カ所の発病茎率を計測

〈試験概要〉

平成27年 茨城県 品種:コシヒカリ

面積:スターダム箱処理区45a、無処理区50a 移植日:5月5日 

処理日:5月4日(スターダム箱粒剤)/7月23日(殺虫殺菌剤無人ヘリ散布)

〈調査方法〉

①ヒメトビウンカ:6月25日 補虫網20回振りでの虫数を計測

②イネ縞葉枯病:7月29日(穂揃期)に1㎡当たりの発病茎数を調査

③収量調査:9月4日(成熟期)に坪刈りを行い、10aあたりに換算

〈試験概要〉

平成27年 栃木県農業試験場 水田   品種:なすひかり 移植日:5月21日 

面積:5a(ロングリーチ箱粒剤区)、5a(既存箱粒剤区) 

薬剤処理:5月21日

〈調査方法〉

①ヒメトビウンカ:

  20回振りすくい取りを行い、幼虫数を調査

②稲体濃度分析:

 移植後19〜39日 

   地上5cmを目安に株ごとに稲体をサンプリング  移植後49日以降

 上位展開葉3葉までをサンプリング  有効成分濃度の分析は、三井化学アグロ㈱が実施した。

スターダム箱粒剤 慣行剤(箱処理)

2.0 4.5

3.9 前期発病発病茎率(%)

後期発病

15.1

6月上旬 6月中旬 6月下旬

0 200 400 600 800

(頭) 第一世代成虫に

対する効果 第二世代成虫&

幼虫に対する効果

幼虫 成虫 飛び込んできた

ウンカ成虫を防除

水田内でのウンカの 増殖を強く抑制!

図:ヒメトビウンカ頭数 0

20 40 60 80 100

120 スターダム箱粒剤 無処理

0 5 10 15 20 25 30

図:イネ縞葉枯病茎率 スターダム箱粒剤 無処理

%

図:収量調査(kg/10a)

0 100 200 300 400 500

600 スターダム箱粒剤 無処理

kg

  ppm

 

 

0 5 10

19日 28日 39日 49日 61日 69日

15 20 25 30

移植後日数 ロングリーチ箱粒剤区 濃度 既存箱粒剤区 濃度 ロングリーチ箱粒剤区 濃度 既存箱粒剤区 幼虫数 無処理区 幼虫数

図:ヒメトビウンカの発生消長と防除時期 図:ヒメトビウンカ頭数の推移

初期害虫から 斑点米カメムシまで防除する

いもち病と初期害虫から 斑点米カメムシまで防除する

表:イネ縞葉枯病の発生程度

※既存箱粒剤区の49日以降の  有効成分濃度は検出限界以下

箱粒剤 箱粒剤

作物名 適用病害虫名 希釈倍数 使用液量 使用時期 本剤の 使用回数

使用 方法

ブプロフェジンを含む 農薬の総使用回数 1000倍 60~150ℓ

/10a

300倍 25ℓ/10a 1000~

2000倍

60~150ℓ /10a 300倍 25ℓ/10a アプロード

水和剤 4回以内 散布

アプロード

フロアブル 4回以内 散布 (小包装投入は1回以内)4回以内

4回以内

(小包装投入は1回以内)

ツマグロヨコバイ幼虫 ウンカ類幼虫

収穫7日前 まで

収穫7日前 まで ツマグロヨコバイ幼虫

ウンカ類幼虫

●使用前にはラベルをよく読んでください。●ラベルの記載内容以外には使用しないでください。

●本剤は小児の手の届くところには置かないでください。●使用後の空袋・空容器等は圃場に放置せず、適切に処理してください。

農林水産省登録 アプロードフロアブル第19923号 アプロード水和剤第15677号

®は日本農薬㈱の登録商標

2014年12月作成

/

■適用病害虫および使用方法(抜粋)

詳しくは製品ラベルをご確認ください

【注意事項】

・本田の水稲に対して希釈倍数300倍で散布する場合は、所定量を均一に散布できる乗用型の速度連動式地上液剤少量散布装置を使用する。

・成虫を直接殺す作用がないので、幼虫主体の時期に散布するのが望ましい。また、その場合、薬剤散布後も幼虫は直ちに死亡せず、死亡までに3~7日 を要するので十分留意する。

・成虫の防除を必要とする場合には、成虫に有効な薬剤と組み合わせて使用する。

・散布適期は、本剤の性質から害虫発生初期の比較的低密度の時期であり多発時の散布は直ちに密度を低下させることが出来ないので、その場合は速 効性のある薬剤と組み合わせて使用する。

ヒメトビウンカ防除に優れた効果を発揮!

ヒメトビウンカ

←成虫

幼虫↓

ヒメトビウンカは

縞葉枯病

ウイルスを 媒介します

■ヒメトビウンカ幼虫発生消長と散布適期

上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 時期 8月

4月 5月 6月 7月

散布 適期

※北関東の一例です、発生消長は地域によって異なる場合があります。

アプロードの

散布適期は 幼虫発生

ピーク前

5月中旬 6月中下旬

水稲 本田防除 殺虫剤 効きめが長く使いやすい

® IRAC 4E

®

®

®

E-mail : [email protected]

®

®

LD

50 ®

®

1

ELISA

92.3

0.01 0.1 1 10 100

® A B

LD50(μgg

2016

0.01 0.1 1 10

® A B

2016

0.01 0.1 1 10

® A B

2015 2016

0% 4.2% 8.3%

45.8%

20.8%

62.5%

0 10 20 30 40 50 60 70

® 0.75

®

®

®

®

®

®

0

®

®

50

7 5 18

®

黄色粘着トラップを利用した簡便な発生予察方法と簡易ELISA法による保毒虫検定法 研究開発の背景

研究成果の内容

期待される効果

農研機構 中央農業研究センター 平江雅宏・柴 卓也

導入をオススメする対象

公設試、病害虫防除所、普及指導センター

イネ縞葉枯病の防除対策を行うには、媒介虫であるヒメトビウンカの発生時期とイネ縞葉枯 ウイルス(RSV)保毒虫率を把握すること(発生予察)が重要

発生予察に必要な調査をより簡易に使える技術を開発する

ヒメトビウンカの発生時期や量を簡便に把握できる

ヒメトビウンカのRSV保毒虫率を迅速・簡便・低コストに把握できる

イネ縞葉枯病の薬剤防除適期の推定や防除要否の判断の迅速・簡便化につながる

② 簡易ELISA法による迅速・簡便なRSV保毒虫率検定 作業工程

2時間

静置 二次抗体液と虫 を一緒に入れて 反応

基質を添加し判定

簡便な虫検体処理

ピンセットではさんで虫体 に傷をつけてからウェルに 入れる

虫をすりつぶす必要はあり ません

判定が容易 その他の特徴

1検体あたりの費用は20円程度 100~200検体を3時間/1人で可能 DAS-ELISA法より簡便・迅速

ラテックス法より高感度・低コスト

これだけ!

黄色の明瞭な発色 0

100 200 300 400

成虫捕獲数 (頭/20回振り すくい取り

0 20 40 60 80

3/1 4/1 5/1 6/1 7/1 8/1 9/1 10/1

成虫誘殺数(/ 黄色粘着トラップ 水田ほ場

小麦ほ場 畦畔 雑草地

黄色粘着トラップ の設置状況

黄色粘着トラップとすくい取りによるヒメトビウンカ成虫 捕獲数の推移(2014年)

すくい取りでは あまり捕れない 時期(

6

月)に、

黄色粘着トラッ プでは成虫を効 率よく捕獲でき

① 黄色粘着トラップを利用した簡便な発生予察方法

ドキュメント内 資料PDFその2.pdf (ページ 59-63)

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