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第4項 INNOVATION RELIABLE NITRIDE BASED POWER DEVICES AND APPLICATIONS (INREL-NPOWER)/革新的高信頼性窒化物半導体パワーデバイスの開発と応用

第4項 INNOVATION RELIABLE NITRIDE BASED POWER DEVICES AND APPLICATIONS

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第5項 海表面を浮遊するマイクロプラスチックに係る調査

【環境省調査の目的と概要】

2009 年 7 月に成立した「美しく豊かな自然を保護するための海岸における良好な景観及び環境の保

全に係る海岸漂着物等の処理等の推進に関する法律」に基づき、海岸漂着物対策が推進され、海岸漂着物 や沿岸域における漂流・海底ごみの実態調査が行われてきた。一方で、漂着ごみの発生過程と発生原因の 解明には、従来から行われてきた沿岸海域の漂流・海底ごみの調査に加えて、我が国周辺沖合海域におい ても調査を行い、その実態を明らかにする必要性が強く指摘されてきた。これを受けて、2014 年から現 在にかけて、我が国周辺の沖合海域にて船舶を用いた目視による漂流ごみの観測、海表面に浮遊している マイクロプラスチックの採集、底曳網を用いた海底ごみの調査を行っている。これらの調査結果から、日 本周辺の海洋ごみの実態が明らかになりつつあるとともに、継続的なデータの蓄積とさらなる調査範囲 の拡大の必要性が明らかになった。さらに発生起源だけでなく、日本に来遊または日本から流出したごみ がどこへ行くのかを把握する必要も考えられた。現在の調査海域は東シナ海、本州沖合、日本海、北海道 東方沖、南方海域の5海域であり、①漂流ごみの目視観測調査、②海表面を浮遊するマイクロプラスチッ クの採集調査、また一部の海域では、③海底ごみの採集調査を実施している。東京海洋大学、北海道大学、

長崎大学、鹿児島大学の練習船による調査である。

【調査目的】

本調査では、東京海洋大の練習船 2 隻に加え、北海 道大学おしょろ丸、長崎大学の長崎丸、そして鹿 児島大学のかごしま丸の 5 隻運用体制で日本周辺を中心としつつも、北西太平洋に範囲を広げて曳網採 取を行い、プラスチック微細片、発泡スチロール片、糸くずの漂流状況を精査した。また、例年通り相模 湾において各季節に数回の曳網採取を行うことで、浮遊密度の時間変化を調べた。

【調査方法】

各船舶とも日中で数回の水平曳網採集を実施した。2020年の調査期間はコロナ感染症の影響を受けて、

例年よりも遅い10月から始まった。30〜40分程度の曳網調査のち、採取した海水試料は九州大学の磯辺 研究室に送付され、テクニカルスタッフによりマイクロプラスチックの抽出と素材判定、並びにサイズの 計量が行われている。

【研究期間】

平成26年度~継続中 研究組織

大気海洋環境研究センター 海洋力学分野:磯辺 篤彦

第6項 ICT を利用した漁業技術開発事業のうちスマート沿岸漁業推進事業

研究体制(九州北部スマート漁業推進チーム)

参画機関:九州大学、長崎大学、福岡県、佐賀県、長崎県、JFE アドバンテック(株)、いであ(株)、

(一社)JAFIC、古野電気(株)

事業目的

我が国の沿岸漁業や地方の漁村は長期的に厳しい状況に置かれている。漁業資源そのものの変化だけ でなく、不安定な燃料費、魚価安、餌料費の高騰など、苦しい経営状況から特に沿岸漁業の就労者が高齢 化かつ減少していることは周知の事実である。福岡・佐賀・長崎の九州北部3県の小型漁船隻数もまた急 減しており、後継者が存在しないばかりか、沿岸漁業に見切りをつけて転職する漁師も後を絶たない現実 がそこにある。人工衛星データや海況予測の情報を利用して、かなり情報化の進んだ外洋の大型漁業と比 較してみると、零細な小型の沿岸漁業では未だ「経験」と「勘」を頼りにした操業が続いている。特に沿 岸漁業者ではパソコン情報とは無縁の高齢者が多く、また経済的余裕もないため、小型漁船の ICT 化は 一向に進まず、近年増えてきた漁況や海況のデジタル情報はますます大型船に有利な環境を作り出して いるようだ。こうした危機的な漁家経営を好転させる、つまり沿岸漁業の収益性を改善するためには、や はり日本が誇る科学や技術の力を利用するのが常道であろう。科学技術の活用こそが、漁業に限らず様々 な分野で成功してきた日本の(あるいは世界の)ビジネスモデルである。漁船漁業にとっては「いつ、ど こで魚が捕れるのか」の情報が極めて重要であり、その知見は水産学、海洋生物学、海洋物理学といった 自然科学の深化と、衛星情報や計算機性能、ICTといった技術向上という両輪によってもたらされる。特 に、漁場形成は海況変化と密接に関係していることは半ば漁師の常識であり、逆説的に見れば、沿岸海域 の水質や潮流の変化を正確に予測することによって、出漁前に燃料費や漁獲量が見通せる計画的産業へ の変貌も夢ではないのである。本事業に参加する9機関は、水産庁の指導のもとに、九州北部海域をパイ ロットエリアとして、スマート沿岸漁業技術を開発・推進する。

研究実施の体制

長崎県では上記の他にも多数の漁協が当 事業に協力している(奈留町漁協、五島 ふくえ漁協、等)

研究組織

大気海洋環境研究センター

海洋モデリング分野:広瀬 直毅(代表者)

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数値モデルと事前準備

日本海中部海域で2014年度まで実施された急潮研究事業で開発された1.5kmメッシュDR_Cモデルを ベースとして、対馬海峡向けのDR_D モデルを作成した。両者ともにJADE2 (DR_M)モデルを親モデル

(開境界条件)としており、流体モデル(RIAM Ocean Model)の設定にもほとんど差はなく、最大の違いは データ同化の有無となる。対馬海峡DR_Dモデルでは、漁船観測データを入力する前に、3県(長崎・佐 賀・福岡)の定線CTD観測データと日韓フェリーADCPデータを拘束条件として、近似グリーン関数法 により15種類のパラメーターを最適化した。その結果、鉛直渦動粘性係数が初期値の約100倍もの大き さに改訂され(物理的理由は検討中)、特に成層期の鉛直流速シアーが観測データ並みに弱められ、水温 や塩分の移流も改善した。その他、東シナ海から流入する対馬暖流深部の過冷水が改められ、海面蒸発量 が強化されるなどの修正を経て、数値モデルの再現性と予測可能性がかなり改善した。

漁船データ同化

漁船から得られるADCPとCTDデータを用いて、短期変動を逐次的に修正(同化)する。本研究では、

JADE2 (DR_M)モデルなどで導入実績のある近似カルマンフィルターを採用した。従来よりも高分解能の 沿岸モデルに対する適用となるため、カルマンフィルターの近似方法を工夫した。例えば、水平方向の縮 小近似は単純な構造格子ではなく、変動の強い箇所を選択的に抽出した非構造格子とした。流速と密度の 変動は必ずしも比例しないので、流速変化の大きい点と密度変化(水温と塩分の変化)が大きい点を別々 に定義した。

地形変化の激しい沿岸域では順圧モードと傾圧各モードが相互干渉しやすいので、鉛直方向の力学的 モード近似は選択しない。鉛直方向には、8深度で制御計算(誤差評価)を行うこととし、モデル場への 変換は単純な線形補間とした。

CTDデータは従来の大規模モデルにおいてもしばしば同化修正に利用されてきたが、ADCP データの 直接同化は珍しい。実際に2018年7~8月の期間で漁船ADCPデータ同化の効果を確認すると、データ 同化しない場合に比べて、データ同化した修正値は明らかに観測データに近づいており、基本的にデータ 同化のアルゴリズムは的確に導入されたとみて良いだろう。2ヶ月間の統計値としては、同化前後でrmsd

が18.3 cm/sから14.8 cm/sへと減少、決定係数が0.542から0.703へ増加した。相関係数に至っては、シ

ミュレーションの段階ですでに0.844という高い値あったが、さらに0.881へと上昇するという良好な結 果を得た。

データ同化による修正の効果は、主に観測が行われている玄界灘に留まらない。データ同化の効果は時 間と共に対馬暖流の下流側にあたる山口県から島根県海域へと拡大していく。沿岸域といえども、各県の 水域を超えた連携が期待できる。

第7項 統合観測システムで解き明かす乱流プラズマの構造形成原理と機能発現機構

【研究の概要】

科学研究費補助金特別推進研究「統合観測システムで解き明かす乱流プラズマの構造形成原理と機能 発現機構」(代表者 藤澤彰英 平成29~令和3年度)により世界初のプラズマ乱流統合観測システム

PLATO装置を製作し、トーラス型の乱流プラズマを時空間4次元的に大域かつ局所精密に観測する。

乱流場をクロススケール結合と乱流偏在(対称性の破れ)の観点から定量化することで、乱流プラズマ 特性(構造と機能)を明らかにする。シミュレーションや理論との協働により乱流プラズマの学理を追 求し、プラズマ閉じ込め磁場配位の最適化やプラズマ応用技術の革新に貢献する。現在では、直線装置 での準三次元乱流トモグラフィーが完成しプラズマ乱流の画像解析法が提案されている。また、2020年 3月には中心となる装置PLATOが完成しファーストプラズマが生成されている。

【研究の背景・目的】

プラズマの構造やダイナミクスを決定しているのが乱流である。特に、核融合研究分野では乱流は磁場 閉じ込めプラズマの性能を決めるものとして半世紀以上にわたって国際的に研究されてきた。その努力 の末、「生成消滅する様々なスケールの揺らぎが結合しプラズマの特性を決める」という見方が生まれて おり「局所的から大域的な描像」へと新パラダイムに基づく研究が期待されている。新パラダイムに基づ いて、本課題では、プラズマ乱流場に生起する揺らぎや構造を捉えることのできる、高時空間分解能をも つ大域精密計測を世界に先駆けて実現する。理論・シミュレーションとも協働し、核融合分野で得られた 経験則(アイソトープ効果、磁場形状依存性、パワーデグラデーションなど)や非局所輸送などの未解決 問題を探求し乱流プラズマの構造形成と機能発現の原理に迫る。

【研究の方法】

これまでのトーラス型磁場閉じ込め装置では高温高圧のプラズマの生成に主眼が置かれ、乱流場の観 測は数点に留まっていた。それに対し、本研究では、プラズマ乱流の物理研究に特化した新装置PLATO

(PLAsma Turbulence Observatory: プラズマ乱流統合観測システム)を製作する。PLATOではプラズマの 発光を利用したトモグラフィーを用いて大域計測を実現する。PLATOでは、乱流トモグラフィーに加え、

局所的な精密計測に優れた重イオンビームプローブ(HIBP)などの無摂動計測装置を相補的に用い、統合 的に先進観測法を用いて乱流研究を進める。

【期待される成果と意義】

トーラス型の磁場は自然界に普遍的に現れる構造で、

その中に閉じ込められた乱流プラズマの研究は自然界で 起こる諸々の現象の本質的理解に重要である。例えば、太 陽内部の速度不連続面、アクリーションディスク周りの 輸送、ダイナモ磁場生成機構などの理解にも貢献できる。

さらに、非平衡非線形系において揺らぎが構造を形成し 研究組織

核融合力学部門:藤澤 彰英、稲垣 滋、永島 芳彦、文 贊鎬、糟谷 直宏、小菅 佑介、佐々木 真、

山崎 広太郎