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章末演習問題

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第 3 章 静磁場の法則その3—電流・動く電荷に働く力とポテンシャル 29

3.5 章末演習問題

★【演習問題3-1】x軸方向に電場E(強さ~ E)が、y軸方向に磁束密度B(強さ~ B)が一様に存在する場所の原点に そっと電荷qを置いた。この電荷はどのような運動をするかを考えたい。

(1) x, y, z方向の速度成分をそれぞれvx, vy, vzとして、運動方程式をたてよ。

(2) 変数としてvxしか含まない式を作ってみよ(ヒント:d2vx

dt2 がどうなるかをまず考える)。この式の解はど のようなものか?

(3) 同様に、変数としてvzしか含まない式を作って、解を求めよ(ヒント:vz+(ある定数)を新しい変数に置 き直すと解が求めやすくなる)。

(4) 全体として、どのような運動になるか?

20ところでこの式ではベクトルポテンシャルがz方向を向いていることを不思議に思う人がいるかもしれないが、このマイナス符号がついている

「遠方で減少する」という性質を満たしていることに注意。実は計算の途中で正の定数を(定数なので)ポテンシャルに加えても物理的結果には意味 がないということで捨てている。そのために負の値を取る。

★【演習問題3-2】質量m、電荷qを持つ粒子が、F~ =−mω2r~erで表現される復元力を受けて原点に束縛されている

(rは原点からの距離である)。直交座標系で表現すれば、

F~ =−mω2(x~ex+y~ey+z~ez) (3.38)

であり、運動方程式は

md2x

dt2 =−mω2x, md2y

dt2 =−mω2y, md2z

dt2 =−mω2z (3.39)

であるから、各々の方向に角振動数ωの単振動をする。

ここでz軸方向に磁束密度Bの磁場をかける(B~ =B~ez)。するとq~v×B~ の力が加わることになる。

(1) この時の運動方程式を立ててみよ。

(2) z方向の運動方程式は磁場が無い時と同じなので、x, y方向について考えよう。X =x+ iyという複素変数を 使うとx, y方向の二つの(実数)方程式を、一つの複素数方程式にまとめることができる。まとめてみよう。

(3) この方程式を解きたい。X =eiΩtと解の形を仮定して代入し、Ωを定めよ(2種類の解が出る)。

(4) 解として出る二つの運動はどのような運動か、図解せよ。

★【演習問題3-3】z方向を向いた一様磁場(磁束密度B)がある。この磁場に平行な方向にvk、磁場と垂直な方向 にはvという速さをもって、質量m、正電荷qを持った粒子が運動し始めた。もし磁場がずっと一定なら、この粒子は z軸方向にvkの速度で運動しつつ、xy面内で速さvの等速円運動をする(螺旋運動)。

磁場が一定の時

 電流

(少しだけ 上向き成分 も持つ)

磁場

横から見た図 上から見た図

   磁場

(図には書いて いないが、

上向き成分 もたくさんある)

半径rの円

(1) 磁束密度がzに依存して少しずつ強くなっていく場合を考える。磁束密度のz成分Bzが、ある場所でB0で あり、そこからz方向に微小距離∆z進んだ点ではB0+ ∆Bだったとしよう。磁力線がつながる(divB~ = 0 になる)ためには、図の円筒に垂直な方向の磁束密度成分Bはどれだけでなくてはいけないか?

(2) 磁場が円筒面に垂直な成分を持つため、z方向にも力が働く。∆z進む間に、vkはどう変わるか?

(3) Bvkがあるおかげで、xy面内に働く力もある。この力により、z方向に∆z進む間にvはどう変わるか?

(4) ∆zは微小だとして、この時運動エネルギー 1

2m(

(vk)2+ (v)2)

が変化しないことを示せ(磁場は仕事をし ないのだから当然の結果である)。

(5) このまま磁場がz方向に進むにつれて大きくなっていくとすると、この荷電粒子はどんな運動をすることに なるか、考察せよ。

★【演習問題3-4】

一様な磁場B~ 中にある磁気双極子モーメントの持つ位置エネルギーは−~µ·B~ である。これを計算で確かめたい。

磁気モーメントは以下の図に示すような二つの定義方法があった。

N

S +m

-m

磁極mと磁極-mが、

だけ離れて存在している。

磁気双極子モーメントは、

電流Iが、

という面積を囲むように 流れている

磁気双極子モーメントは、

I

ここでS~は、その絶対値が今考えている面積で、向きは面積の法線(電流の向きにネジを回した時に進む方を向く)

のベクトルである。

N

S +m

-m

外部磁場B

z

x

y

以下では磁場がz方向を向いているとし、磁気モーメントはz軸に 対して角度θだけ傾いているとする。

第1の考え方だと、磁位Vm=1 µ0

Bzと考えて、二つの磁極の持 つ位置エネルギーがmVm(z),−mVm(z+Lcosθ)で与えられるとすれ ば計算できる。

第2の考えだと、ベクトルポテンシャルA~ = (0, Bx,0)が存在して いると考えて、その中で電流の持つ位置エネルギー−I~·A(これは単~ 位長さあたり)を足していけばよい。電流回路は一辺aの正方形とし よう。

この二つの方法で磁気モーメントの持つエネルギーを計算し、一致することを示せ。

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