• 検索結果がありません。

種類使用されている。現状,普通 ポルトランドセメント以外の 5 種類の結合材の反応基準温度が不明である。こ

ドキュメント内 学修番号 16885407 多田 真人 (ページ 77-84)

本実験の使用材料および蛍光 X 線によって測定された化学組成を表 6.1 に示 す。モルタルの配合を表 6.2 に示す。高炉スラグ微粉末は,置換率 45%で普通ポ

本研究では活性の異なる鉱物質微粉末が 4 種類使用されている。現状,普通 ポルトランドセメント以外の 5 種類の結合材の反応基準温度が不明である。こ

のため,外的な行為としての総積算温度は一定となっているが,結合材にとっ ては,反応のための積算温度は一定とはなっていないことに注意が必要となる。

図 6.1 温度履歴条件

凝結始発時間

65 ℃

‐15 ℃ /h

20 ℃

3h 3h 1h

20 ℃

40 ℃ /h

40 ℃ 30 ℃

1.125h 0.875h

0.625h

(3)脱型

実験室温度を 20℃とし,温度履歴を行った後供試体をチャンバーから取り出 し,脱型を行った。材齢 14 日の圧縮試験用供試体は,室温 20℃、湿度 60%R.H.

の恒温恒湿室にて気中保管し,材齢 1 日の圧縮強度試験,静弾性係数試験およ

び細孔径分布測定用の供試体は,後述のとおり試験に供した。

6.5 試験方法 6.5.1 凝結時間

表 6.2 に示した 6 配合のモルタルについて, JIS A 1147 に準拠し,凝結試験 を実施した。保管には,恒温恒湿槽を用いた。20℃の凝結試験では 20℃,R.H.60%

に,30℃の凝結試験では 30℃,R.H.60%に,40℃の凝結試験では 40℃,R.H.60%

に,設定した。

6.5.2 圧縮強度

モルタルの圧縮強度試験は JSCE-G 505 に従い,

φ50mm×100mm の円柱供試体を用いた。試験の対 象となる材齢を表 6.4 に示すとおり, 脱型直後 (材 齢 1 日)および材齢 14 日とした。

圧縮強度試験用供試体は JIS A 1132 に準拠し作製した。上面仕上げには研磨 機を用いた。載荷速度は,若材齢の供試体を静弾性係数試験に供する都合上,

材齢 1 日のものは毎分 5.0N/mm 2 とした。

6.5.3 静弾性係数

モルタルの静弾性係数試験は,JIS A 1149 に準拠して行った。試験の対象と なる材齢を表 6.4 に示すとおり脱型直後(材齢 1 日)とした。ひずみの測定に は 30mm の抵抗線型ひずみゲージを用いた。また、載荷速度は若材齢の供試体の ひずみを計測する都合上、毎分 5.0N/mm 2 とした。

6.5.4 細孔径分布

モルタルの細孔径分布を水銀圧入法により測定した。測定の対象となる材齢 を表 6.4 に示すとおり脱型直後(材齢 1 日)とした。測定試料は,大きさが 2.5

〜5mm のモルタル片である。これは,φ50×100mm の円柱供試体の鉛直中央付近 を,コンクリートカッタを用い円形の平面板にカットし,その後ニッパを用い 2.5〜5mm の大きさに細分化して得たものである。採取したモルタル片は 24 時間 アセトン浸漬したのち,デシケータを用いて,真空状態で 7 日間保管したのち 水銀圧入ポロシメータにより細孔径分布測定を行った。

試験項目 材齢 圧縮強度 1日, 14日 静弾性係数 1日 細孔径分布 1日

表 6.4 試験に供する材齢

6.6 試験結果 6.6.1 凝結時間

凝結時間試験の結果を表 6.5 および,図 6.2 に示す。凝結始発時間と前養生 温度を乗じた積算温度(℃・min.)を図 6.3 に示す。図 6.2 のとおり結合材の種 類によらず,前養生温度が高いほど凝結始発時間は直線的に短縮する傾向がみ られる。結合材ごとの凝結始発時間までの積算温度については,図 6.3 に示す とおり,温度によらず概ね同程度となっていることから,各結合材の貫入抵抗

値 3.5N/mm 2 の組織形成にはある一定の積算温度が必要と考えられる。

E を基材とした混合セメントモルタルは, N を基材とした混合セメントモルタ ルと比較すると,前養生温度が高いほど積算温度が少なくなる傾向にある。す なわち, E を基材とした混合セメントモルタルに対して前養生温度を高くするこ とは,前養生時間の短縮の観点では効果的であると考えられる。

表 6.5 凝結時間試験の結果

前養 生

20℃ 前養 生

30℃ 前養 生 40℃

N 2.63 340 210 155

BB 2.39 365 245 185

FC 2.24 370 235 180

E 1.67 410 235 190

EBB 1.99 510 300 210

EFC 1.87 460 275 190

凝結始発時間(min)

配合 S.M.

図 6.2 凝結時間試験の結果

0 2000 4000 6000 8000 10000 12000

20 30 40 20 30 40 20 30 40 20 30 40 20 30 40 20 30 40

N BB FC E EBB EFC

積 算 温度(℃・m in )

前養 生

温度(℃)

N

BB

FC

E

EBB

EFC

養生温度 20℃における凝結始発時間と S.M.との関係を図 6.4 に示す。

なお,この図には 4 章で使用した結合材の化学組成および凝結始発時間の結果 を含めている。

S.M.が減少すると凝結始発時間が遅くなる傾向がみられる。セメントの水和 の誘導期における反応は,セメント粒子の表面に生成された水和物を通過する 物質移動抵抗が反応の律速段階であるとすれば,水和物がセメント粒子表面に 多く形成されるほど,物質移動抵抗は大きくなり反応速度は低下する。S.M.の 小さい(酸基成分中の Al 2 O 3 や Fe 2 O 3 の割合が多い)結合材が凝結遅延傾向にあ ることは,セメント粒子表面にエトリンガイトなどのアルミン酸カルシウム水 和物をより多く生成しているためと考えられる。

図 6.5 に養生温度 20℃, 30℃および 40℃における凝結始発時間と S.M.との関 係を示す。結合材によらず,温度が高くなるに従って凝結始発時間が短縮して いる。また,温度が高いほど,結合材の凝結始発時間の差が小さくなっており,

S.M.が凝結始発時間に及ぼす影響は小さくなるといえる。

R² = 0.73088

300 320 340 360 380 400 420 440

1.00 1.50 2.00 2.50 3.00

凝結始発時間(min)

S.M.

図 6.5 各養生温度の凝結始発時間と S.M.の関係 0

100 200 300 400 500 600

1.00 1.50 2.00 2.50 3.00

凝結始発時間(min)

S.M.

40℃

30℃

20℃

6.6.2 圧縮強度

ドキュメント内 学修番号 16885407 多田 真人 (ページ 77-84)