第 4 章 IPv6 導入時の課題 30
4.2. プロトコル・社会システム移行事例と移行に関する要件
4.2.2 他の移行事例
ルの制定が実施された.これにより,既設機器は一部機能に制約 はあるものの,そのまま利用可能であった.
•
導入期日特に
flag day
は規定されておらず,対応可能な組織・機器より,段階的に移行がすすんでいる.一部の未対応な
Transit ISP
では,顧 客確保のために,対応が必要になっている.•
影響範囲新規に
AS
番号を取得してインターネットに接続する組織,及び,そ のような組織に対してインターネットへの接続性を提供するTransit ISP
での対応が必要とされた.また,BGP
機能を持つルータ等の 機器ベンダでの対応も必要であった.機器ベンダでの対応は比較 的早く実施され,また,新規の組織は比較的新しい機器を使用す ることもあり,これらの組織での32
ビットAS
への対応はスムー スであった.しかしながら,Transit ISP
の一部では現在でも32
ビットAS
番号を持つ組織の接続を提供しておらず,今後の対応が 必要である.•
導入の効果AS
番号空間が拡張され,インターネットに接続される組織は順調 に増えている.特に,新興国では,32
ビットAS
番号の利用が進 んでいる.ログテレビジョン放送は
1953
年に開始され,最終的には,VHF(1-12ch)
,UHF(13-62ch)
の電波帯域を利用していた.これを,UHF(13-52ch)
を利用したデジタル方 式に置き換え,空いた帯域を他用途に利用することとした.この方針は,
2004
年に開始された総務省情報通信審議会情報通信政策部会地上 デジタル放送推進に関する検討委員会にて議論され,2008
年4
月25
日の第37
回 委員会にて,2011
年7
月24
日にアナログ放送を停波する方針が示されている.その後,段階的な移行計画,及び,対応方策等が検討され,周知広報の徹底,技 術弱者へのサポート,既存テレビを利用可能にする方策(簡易チューナの開発,流 通)等の取り組みが実施された.
また,テストケースとして,石川県珠洲市において,
2010
年1
月22
日正午から1
月24
日正午までの間,アナログ放送を長時間休止,その後,全国的に2010
年7
月24
日正午に完全停波をすることとした.更に,ユーザへの周知,デジタルへの 移行の促進を目的として,2010
年7
月5
日ころから,アナログテレビ画面を強制 的にレターボックス化(上下に黒帯付加)し,「アナログTV
放送終了告知」を上 下黒帯部に表示する,といったことも実施された.しかしながら,地上波デジタル対応機器の普及遅れ等から,アナログ放送を
CATV
を利用して送信する,「アナログ再送信」が実施されることとなった.ア ナログ再送信は,2015
年3
月31
日を終了日とし,CATV
事業者により導入されて いる.(
参考:日本の地上デジタルテレビ放送[18])
•
移行の成否2011
年7
月24
日アナログ地上放送停波は達成した.しかしながら,CATV
によるアナログ再送信は現状,続いており,アナログ放送 のみに対応した旧機器の対応等課題は残存している.•
移行実施の主体と,権限に関する強制性の有無移行は,国(総務省)が主体となって実行された.アナログ停波 の期日が,テレビ局のアナログ放送免許の有効期限と同一となっ ており,強制力が存在した.
•
後方互換性デジタル放送を受信,変換し,旧来のアナログテレビで利用する 変換装置が開発され,販売された.
•
移行の可逆性地上波デジタル対応機器の普及遅れ等から,「アナログ再送信」が 実施され,
CATV
を利用する場合には,旧来機器がそのまま利用 可能となった.•
導入期日2011
年7
月24
日にflag day
が設定されており,それまでの対応が 必須であった.•
影響範囲,コスト負担日本国内すべてに影響した.特に,一般ユーザにおいて,テレビ の買い換え等,対応が必須であった.テレビの買い換えを推奨す るため,国により,ポイントによるテレビ購入者への還元等を実 施した.
沖縄県における,車両車線変更
沖縄県においては,戦前は他県と同様,車両は左側通行であったが,戦後,沖 縄を占領下においた米国政府が右側通行に変更,
1972
年の本土復帰後も「沖縄の 復帰に伴う特別措置に関する法律」[19]
により,右側通行が維持されていた.その 後,1978
年7
月30
日に沖縄県全域で左側通行に戻すことが国によって決定された(この変更は日付をとって
730
という通称で呼ばれていた).変更作業は,1978
年7
月29
日22
時より翌30
日6
時までの8
時間で実施された.変更後,交通渋滞,事 故等の発生はあったが,落命を伴う大事故は発生しなかった. (
参考:730
(交通)[20])
この移行に伴う要件は,以下のように考えられる.
•
移行の成否直後の混乱はあったが,移行は成功した.
•
移行実行の主体とその権限,強制力の有無移行は国,県等,行政組織が主体となって,その権限を持って実 施された.法制を伴っており,強制力があった.
• flag day
の有無法律により移行日
(flag day)
が決定されていた.•
影響範囲 (世界,国,地域)移行は沖縄県に閉じており,標識の切り替え等,対応が必要な範 囲も明確であった.
•
移行後システムのプロモーション移行期日のプロモーションは,沖縄県から県民に対し,「