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- 54 - 古濱裕樹(生活環境学部生活環境学科 講師)
日置理恵(生活環境学部生活環境学科 助手)
樋口温子(総合ミュージアム設置準備室 臨時職員・学芸員)
横川公子(総合ミュージアム設置準備室 室長)
【入館者数】
のべ506名
内訳(アンケート記入者67名)
性 別 男11名・女56名
年 代 〈10代〉5名、〈20代〉1名、〈30代〉8名、〈40代〉6名、
〈50代〉16名、〈60代〉15名、〈70代〉16名 居住地 〈兵庫県〉38名(西宮22名、神戸5名、他13名)、
〈大阪府〉20名、〈京都府〉7名、〈奈良県〉1名
【刊行物】
展覧会図録(全72頁、カラー32頁+モノクロ40頁)
来場者に無料で配布
【メディア掲載】
神戸新聞(9月30日)、朝日新聞(10月9日)、道具学会News(11月20日)
【展示風景】
松御簾文様婚礼衣装 婚礼衣装(松・竹・梅)
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【関連企画】
(1)オープニングセレモニー
日 時:2019年9月18日(水)12:30~13:30 場 所:学術研究交流館1階ホール
参加者:17名
御簾菊桜文様訪問着 鶴亀松竹梅文様祝着
オープニングあいさつ(河合優年副学長)
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① 河内木綿を体験する
日 時:2019年9月25日(水)14:00~16:00 場 所:学術研究交流館1階ホール
参加費:無料
講 師:中井由榮氏(河内木綿コットン・クラブ代表)、牧野保代氏(鳴尾木綿・綿伝承人)
定 員:20名/参加者:24名
河内木綿の綿くりと糸紡ぎを体験するワークショップ。
武庫川女子大学の位置する鳴尾地域は綿花の産地で、収穫された綿は大阪の問屋に出荷され、河 内木綿として流通した。しかし、明治になって輸入綿花が出回るようになると、綿の栽培は行われ なくなり、その存在は忘れられつつある。講師に迎えた鳴尾木綿・綿伝承人の牧野保代氏は、綿つ くりの記憶を留める、盆踊りの綿摘み唄を、踊りと共に再現する活動を行っている。一方、河内木 綿の製品は、大阪商業大学商業史博物館の「河内の郷土文化サークルセンター」に属する「河内木 綿コットンクラブ」の中井由榮氏らによって、河内木綿の栽培~綿繰り・糸紡ぎ~機織りが実践さ れ、藍染めの型染によって河内木綿が再現されている。
本ワークショップでは、牧野保代氏による鳴尾の綿・綿摘み踊りの歴史についての講義、中井 由榮氏による活動の紹介・作業手順説明ののち、綿繰り機3台、糸紡ぎ機2台を用いた体験を行っ た。参加者は、撚りながら車輪を回す糸紡ぎに苦戦しながらも、楽しみながら伝統技術を体験した。
牧野保代氏による講義 糸紡ぎ機
- 57 - 日 時:2019年10月8日(火)14:00~16:00 場 所:学術研究交流館1階ホール
参加費:無料
講 師:青野卓司氏(染織造形作家・武庫川女子大学非常勤講師)
定 員:20名/参加者:20名
手ぬぐいに、顔料によるステンシル捺染を施すワークショップを実施した。染織造形作家で武 庫川女子大学非常勤講師である青野卓司氏による事前説明ののち、以下の作業を行った。 作業手 順は、型紙作成(1時間)→刷り込み(1時間)→定着・展示(0.5時間)の予定で行った。
〈型紙作成〉落ち葉などのモチーフを自由に選び、ステンシル捺染のための型紙をデザインし、
カッターで切り抜いた。主催者で準備した落ち葉だけでなく人間や動物などを選びデザインした参 加者もいた。
〈刷り込み〉テーマである空間を意識すると同時に、モチーフのイメージも意識しながら、各自 の直感を大切にして刷り込みを開始。講師の着色方法、ぼかし技法や、模様の重ね方、空間の捉え 方などの実演を見て、参加者は自由に制作した。
マイペースで着々と進める参加者もいれば、モチーフの選択から相談する参加者もいたが、要 所要所での講師と参加者との対話の中から、それぞれ個性あふれる多彩な作品が生まれていった。
〈定着・展示〉制作された手ぬぐいは、展示スペースに飾り、随時感想を言い合った後、参加者 は自分の作品を持ち帰った。
刷り込み作業 定着・展示
- 58 - 日 時:2019年11月14日(木)14:00~16:00 場 所:学術研究交流館1階ホール
参加費:無料
講 師:佐藤優香氏(東京大学大学院情報学環客員研究員)
定 員:20名/参加者:23名
講師の佐藤優香氏の進行のもと、はじめに、「モノとしての着物」について考えるため、ワークシー トを使って、秋季展の展示資料を、文様や色彩、生地などに注目して閲覧した。その後、1階ホー ルにて、「人(わたし)と着物の関わり」について考えるため、きものにまつわる思い出などを2
~3人のグループに分かれて語り合ってもらった。参加者には自身がきものを着た写真を持参して もらい、ワークシートに沿って話をすすめてもらった。グループ分けは、あえて学生と一般参加者 が混ざり合うようにしたことで、世代間で異なるきものに対する思いが浮かび上がった。最後に、
語り合った内容をグループごとに発表し、各グループの話題を全体でも共有した。
ミュージアム資料を通して、着物を着る機会づくりや、着なくなった着物の処分の方法など、「き もののこれから」の問題について話し合うことができた。
(3)シンポジウム
「きもの意匠の近代化」
日 時:2019年10月23日(水)14:00~17:00 場 所:学術研究交流館1階ホール
参加費:無料(事前申し込み不要)
定 員:70名/参加者:68名
基調講演「女学生の制服ときもの」難波知子氏(お茶の水女子大学准教授)
パネルディスカッション
登壇者 難波知子氏(お茶の水女子大学准教授)
大久保尚子氏(宮城学院女子大学教授)
森理恵氏(日本女子大学教授)
橋爪節也氏(大阪大学共創機構社学共創本部/総合学術博物館教授)
(登壇順)
コーディネーター 横川公子(総合ミュージアム設置準備室室長)
展示資料の閲覧 語り合い
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茶の水女子大学)の基調講演「女学生の制服ときもの」に移った。大久保尚子氏(宮城学院女子大 学)「きもの意匠にみる〈近代〉と〈伝統〉―東京中形を中心に」、森理恵氏(日本女子大学)「20 世紀前半アジアにおける「きもの」受容」、橋爪節也氏(大阪大学)「美人画ときもの/絵をどう読 み解くか、北野恒富の場合」の3名からの提案が続いた。
その後の討論では、登壇者同士で、質問しあったり、参加者からでた質問に応じるなど、多岐 にわたる議論が行われた。質問の内容は、「女性教師が袴を着た時期」、「長板中形の染めの技法」、「植 民地での和裁教育の受入に抵抗はなかったのか」、「芝居を描いた画家が北野恒富の他にもあった か」などであった。
会場いっぱいに集まった参加者は、様々な角度からきものについて論じられることに驚きつつ、
興味深く講師の講演に耳を傾けていた。
2020年2月15日に、本シンポジウムに関する報告書を刊行した。
(4)ギャラリートーク 学芸員による展示品解説
日時・参加者:2019年9月18日(水)
13:00~13:30(14名)
2019年10月23日(水)
13:00~13:30(50名)
場 所:学術研究交流館5階ギャラリー 参加費:無料(事前申し込み不要)
基調講演 難波知子氏 パネルディスカッション
展示品解説 樋口温子
- 60 - 場 所:学術研究交流館2階会議室(201)、5階ギャラリー 参加者:15名
「着物及び生活資料の活用・公開」をテーマに、かんさい・大学ミュージアム連携実行委員会の 委員に向けて、講義と展示見学を開催した。
はじめに、2階会議室にて横川公子(武庫川女子大学附属総合ミュージアム設置準備室室長)
が講義を行った。講義では、武庫川女子大学附属総合ミュージアム設置準備室の資料収集の視点お よび展示の諸相を解説した。
当準備室では、生活の歴史と文化的価値へのアプローチとして、生活文化資料のひとつとして きものを収集しており、必ずしも美術工芸品や、民芸・民具への注目ではない。生活文化が凝縮さ れた生活用品の学術的価値への関心とその発掘を理念に、きものに留まらない生活文化資料を収集 している。
展示例として、中田家に蓄積された1980年代~2010年頃までの粗品を集め、百貨店や銀行など の販売促進やサービスのためのコミュニケーションの様子を示した2018年度秋季展「粗品?粗品!
―時代の空気感を映す―」、きものコレクションの中から裾文様の資料を集め、礼装として定着し た大衆の美意識や感受性を表現するものとして展示した2019年度秋季展「ハレの日のきもの―近 代の裾文様―」を紹介した。
その後、5階ギャラリーにて樋口温子(武庫川女子大学附属総合ミュージアム設置準備室学芸 員)が開催中の展覧会「ハレの日のきもの―近代の裾文様―」の展示品および展示施設・展示方法 の案内を行った。時代ごとのきものの意匠の変遷等を解説し、さらに温湿度の管理法などの情報交 換が行われ、有意義な時間となった。
当館のきものコレクションは、寄贈者が暮らしの中で大切にしてきたものであり、大衆の感受 性によって選択され、蓄積されてきた美的成果であるといえる。日本人のこだわりや感受性(感性)
が凝縮している。今回の研修会で、きものへの「生活文化資料」としてのアプローチを共有できた と考えている。
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