HASUNA Co.,Ltd. 代表取締役
白木 夏子
1981年生まれ。鹿児島県生まれ、愛知県 育ち。2002年から英ロンドン大学キングス カレッジにおいて発展途上国の開発を学 ぶ。卒業後は国連人口基金ベトナム・ハノ イ事務所とアジア開発銀行研究所でイン ターンを経験する。投資ファンド事業会社 勤務を経て、2009年4月に自然環境に配 慮したエシカル・ジュエリーブランド事業を展 開する株式会社「HASUNA」を設立。
HASUNAのジュエリーの生産現場は世界中にまたがる。そのひとつ、ミクロネシアの人たちと(本人提供)
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国際協力への想いが芽生えた フォトジャーナリストの講演
野本:白木さんが人とは違う視線で物事をとらえ、選択をし、
今の道を歩まれていることに興味を持ちました。短大を卒業 後、ロンドンに留学をされて、さらにベトナムへも行かれて いますが、その経緯を教えて下さい。
白木 :私は国連や世界銀行で働きたいと考えていました。就職 という形ではなく、インターンがまずはその道の登竜門となっ ていたので、受け入れてもらえる先を探しました。30カ所ほ どにコンタクトを取ったところ、返事を頂けたのが名古屋にあ る環境関係の国連事務所と、ベトナムにある国連人口基金で、
途上国現地で経験を積みたかったのでベトナムに行きました。
野本:短大時代から国際協力に強い関心を抱かれていたそう
ですが、その原点となる経験はありますか?
白木 :短大に入学してすぐの頃には、なんとなく将来的に海外 留学をしようと思っていました。でも留学した先で何をする かは、まったく決めていませんでした。しかしある時、フォ トジャーナリストの桃井和馬さんの講演を聞いて、世界には こんなに傷ついている人たちがいる、大変な思いをしている 子どもたちがいるんだと改めて知り、衝撃を受けました。テ レビで見るのと直接自分の目で見てきた人の話を聞くのとは 全然違っていて、生の声を聞いてとてもショックでした。そ こから今すぐ一人ひとりが動き出さなければならないと感じ、
私は国際協力を仕事にしていこうと決意し、留学先では発展 途上国の開発について学びました。
野本:周囲の学生には就職をする人も多かったと思いますが、
卒業後、企業に就職する道は考えなかったのでしょうか?
1.ルワンダから御礼のメッセージ。手にした貝や角が美しいジュエリーの材料となる
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白木 :就職は考えなかったですね。国連や世界銀行などで積 むキャリアは特殊で、学業と経験の両方を踏まなければなり ません。最低でも大学院を卒業しなければいけないし、加え て現地でのインターンや国連の職員として 1 年、2 年、少し ずつ働いて経験を積み、徐々にキャリアを作っていくんです。
それを考えると企業で働いている時間はなく、必要とされる キャリアに集中しました。
野本:そのような考えを持つきっかけは?
白木 :短大生の時に国際機関で働きたいと考えたんですが、そ の時はまだ具体的にどうしたら働けるのか分かりませんでし た。2002 年にロンドンへ留学した時に、国際機関で働いてい る方にお会いする機会がたくさんあり、皆さんのお話を聞い ているとそのようにキャリアを積んでいたので、参考にして 同じ道を行こうと決めました。
私が力を発揮できる場所はどこか?
ものすごく悩み、苦しかった
野本:やりたいことがあっても、実際の社会でどうしていい のか分からない学生も多いです。白木さんはどうやってそれ を見つけられたのですか?
白木 :私も本当に自分がやりたいことを見つけられたのは 26 歳の時です。それまではなんとなく社会に良いことをしたい、
国際協力をしたいとは思っていたんですが、様々な機関があり ますし、学校なのか研究者なのか、道は無数にあります。ど こが自分にいちばん相応しく、どこで力を発揮したらこの世界 に最も貢献できるんだろうということをずっと考えていまし た。誰に聞いても答えは出てこないし、答えはありませんから、
ずっと自問自答していましたね。だから授業の中で国際協力に 2.HASUNAのジュエリー。現地の人々の誇りを輝きに変えて 3.ルワンダから入手する素材のひとつ、食用牛の副産物である角 4.ベリーズの貝殻研磨職人と。このような加工技術の向上を感じることが、白木さんにとっての無上の喜びだという(1、3、4: 本人提供)