研究開発活動はビジネスの成長に不可欠であり、ソニーはさまざまな技術テーマ に積極的に取り組んでいます。
2001
年度の研究開発費は、2000
年度に比べ165
億 円(4.0%
)増加の4,332
億円となり、売上高(金融分野を除く)に対する比率は6.1%
で横ばいでした。また、研究開発費の主な内訳をみると、エレクトロニクス分 野が3,834
億円、ゲーム分野が482
億円でした。さらに、エレクトロニクス分野の研 究開発費のうち約64%
は新製品の試作研究費、残り約36%
は半導体、通信、ディス プレイなど、中長期を見据えた新技術の開発研究費でした。また、ゲーム分野の研 究開発費は、次世代の半導体アーキテクチャーやネットワーク技術などの分野に対 するものです。研究開発体制
研究開発活動は、迅速な事業化が必要とされるテーマを各事業ユニット、組織横 断的なテーマをテクノロジー・センターが担当し、戦略的テーマをソニー本社が直轄 する体制となっています。
さらに、
2002
年4
月、ソニーは、ブロードバンド・ネットワーク時代への対応をさら に強化するために、7
つのコーポレートラボを技術領域別に統合、再編するとともに、個別技術をまとめ上げるアプリケーションの研究所を新設し、本社直轄の
9
つのコー ポレート研究所を設置しました。これらの研究所の研究内容は以下の通りです。■コンテンツ
&
アプリケーション研究所新しい楽しみの場、ライフスタイルを生み出すコンテンツおよびアプリケーション の創造
■ブロードバンドアプリケーション研究所
ソニーの次世代ビジネスを差異化するブロードバンド・ネットワーク向けのアプリ ケーション構築技術の開発、および新たな価値を創造するアプリケーション・サー ビスの創造
■ネットワーク
CE
開発研究所AV
端末の付加価値をネットワークを使い最大限に引き出すアプリケーションの創造■ユビキタス技術研究所
ユビキタス・バリュー・ネットワーク(
UVN
) で必要となるシステム、コンテンツ、プライバシー保護技術の研究開発、
UVN
を実現させるための通信システム、通信 技術の研究開発Research and Development
■ストレージ技術研究所
新しい市場、ライススタイルを創出するためのストレージ、および応用技術開発、
独創的かつ傑出したストレージ技術の開発
■ディスプレイ技術研究所
旗艦となる高品位ディスプレイのキーデバイス開発、新たなライフスタイルを創出 するディスプレイ技術開発、他社との差別化を図れる要素技術や応用技術の開発
■マテリアル研究所
ブロードバンド・ネットワーク時代に要求される新しい高機能デバイスを実現する ために、異なる技術領域を融合させた革新的な材料・デバイスの開発
■
A
3(エイ・キューブド)研究所次世代ビジネス創造のための戦略技術
■デジタルクリーチャーズラボラトリー ロボットに関連した基礎技術
これらの他、最先端分野では、
3
つの研究所が開発に取り組んでいます。これらの 研究所の研究内容は以下の通りです。■融合領域研究所
分子エレクトロニクスを中心とした先端技術の研究
■サイバー・テクノロジーズ研究所
知識情報処理技術に関する研究、および応用ビジネスモデルの創出
■マテリアルサイエンス研究所
欧州における基礎研究の拠点として、ナノテクノロジーに代表される先端材料技 術の研究・開発
50
Sony Corporation Annual Report 2002
最先端半導体プロセス技術の共同開発
ソニー㈱および㈱ソニー・コンピュータエンタテインメント(
SCE
)は、2002
年4
月、米国IBM
社、㈱東芝と、最先端半導体プロセス技術の共同開発で合意しました。この提携は、デジタル家電からスーパーコンピューターに至る広範なアプリケー ションに対応した、超高性能・低消費電力をめざしたシステム・チップの開発を目的 としたものです。ソニー㈱および
SCE
を含む4
社は、300
ミリメートルのウエハ上に0.05
ミクロンに至る極めて微細な線幅のチップを製造するための最先端プロセス 技術を開発します。これにより、単一のチップ上に莫大な数のトランジスタや機能素 子を集積することが可能になり、従来個別のチップに分散していたプロセッサ、メモ リ、通信機能などを単一のチップ上に集積するシステム・オン・チップ(SoC
)の開発 を加速させることができます。ソニーは、エレクトロニクス製品やゲームビジネスで市場をリードしていますが、
この提携により開発が加速する超高性能・低消費電力のシステム・チップをデジタル 家電やコンピュータ・エンタテインメント・システムなどに導入することで、さらに競 争力を強めることができると考えています。
青紫色レーザー
ソニーは、ブロードバンド時代の大容量光ディスク記録再生デバイスとして今後大 きな需要が期待される窒化ガリウム系青紫色レーザーダイオードの開発に成功しま した。この青紫色レーザーダイオードは、
2002
年2
月に仕様策定された大容量光ディ スクビデオレコーダー規格Blu-ray Disc
を実現するためには欠かせないデバイスで あり、ソニーでは1999
年4
月に中央研究所から赤色レーザーダイオードの量産拠点 であるソニー白石セミコンダクタ㈱に研究開発部隊を移管し、その開発実用化を加 速してきました。次世代大容量光ディスクビジネスの本格的普及に向けて積極的に 準備を進めています。また、ディスプレイをはじめとした各種産業用途向けに、マルチビーム構造とアレ イ実装技術を新たに開発し、