• 検索結果がありません。

研究成果

ドキュメント内 年報 第20号(2014年度) (ページ 103-110)

4. 調査研究関連資料

4.1. 研究成果

4. 調査研究関連資料

[研究担当者]青木雄司

[研究内容]

1.既存資料の調査を行った。

2.市民参加調査の手法について検討を行った。

3.県北部(相模原市内)を中心に分布調査を行った。

神奈川県におけるコウモリ類の分布について

[研究の種類]外来研究員による研究

[研究期間]2014年度(1年計画)

[研究担当者]山口喜盛

[研究内容]

 丹沢と鹿児島県の奄美大島で捕獲調査を行った。

 調査にはハープトラップとカスミ網を使用し、捕獲し た個体は種を同定、計測して放野した。なお、捕獲には 環境省と神奈川県および鹿児島県より学術捕獲許可を得 て行った。

 丹沢ではハープトラップと枯れ葉によるトラップでコ テングコウモリを記録した。また、キクガシラコウモリ の集団ねぐら(県内で唯一)とコキクガシラコウモリの 集団越冬地(県内最大数)を確認した。

 奄美大島では、ヤンバルホオヒゲコウモリ、リュウ キュウテングコウモリ、モモジロコウモリ、コキクガシ ラコウモリの4種を記録した。

 県西部において、民家を利用するヒナコウモリの越冬 環境を調べ、少しずつだが利用形態がわかってきた。

ウシガエルが消化していたカエルの解析

[研究の種類]外来研究員による研究

[研究期間]2014年度(1年計画)

[研究担当者]丸野内淳介

[研究内容]

 広島県東広島市の広島大学構内に生息するウシガエル から採集した胃内容物の一部に含まれるカエルのうち、

頭胴部の残る2個体の肩甲骨の形態を同所に生息するカ エルのものと比較したところ、ニホンアカガエルと同定 された。以前作成した検索表にウシガエル幼体、ニホン ヒキガエル幼体、ツチガエルを加えて検索表を再構成し た。

(1)肩甲骨の内側、鎖骨との接合部の背側が二叉して いる。→(2)

 肩甲骨の内側、鎖骨との接合部の背側が二叉しない。

→(3)

(2)肩甲骨の後縁の上肩甲骨側が角張る。→ニホンヒ キガエル※

 肩甲骨の後縁の上肩甲骨側が角張らない。→ニホンア マガエル

(3)肩甲骨の両端、鎖骨と上肩甲骨との接合部の幅は 肩甲骨全長の1/4程度。→ シュレーゲルアオガエル  肩甲骨の両端、鎖骨と上肩甲骨との接合部の幅は肩甲 骨全長の1/3程度。→(4)

(4)肩甲骨の上腕骨関節窩凸部よりも、より鎖骨側の

端部が後側に広がる。→ヌマガエル

 肩甲骨の上腕骨関節窩凸部よりも、より鎖骨側の端部 が後側に広がらない。→(5)

(5)肩甲骨の稜は、鎖骨側から前縁側に最接近してか ら上肩甲骨側へ明確に形成される。→ツチガエル  肩甲骨の稜は、鎖骨側から前縁側に最接近してから明 確でなくなる。→(6)

(6)肩甲骨の後縁部の湾曲が小さい。→ニホンアカガ エル

 肩甲骨の後縁部の湾曲が大きい。→(7)

(7)肩甲骨の鎖骨側の稜は丸く盛り上がって発達する。

→ウシガエル

 肩甲骨の鎖骨側の稜は比較的なだらかである。→トノ サマガエル

※長野県の亜種アズマヒキガエルを使用した。

アメリカザリガニ生息地におけるアカハライモリ の負傷状況の調査

[研究の種類]外来研究員による研究

[研究期間]2014年度(1年計画)

[研究担当者]丸野内淳介

[研究内容]

 2012年にアメリカザリガニの生息情報を得た広島県 のアカハライモリの生息地で2012年12月30日の夜間に アカハライモリとアメリカザリガニを採集し、アメリカ ザリガニが生息していなかった1999年から2002年の状 況(以降、以前)と比較した。

 12月のアカハライモリの目視個体数の最大値は以 前は47~101個体であったのに対し、2012年は28個 体であった。また、12月下旬の採集調査初日のCPUE

(Capture Per Unit Effort、単位努力量当たり捕獲個体 数:捕獲個体数/(人数×時間))も、以前は24~36 捕獲個体数/(人数×時間)であったのに対し2012年 は15個体/(人数×時間)であり、2012年は、以前よ りアカハライモリの個体数が減少している傾向があった。

なお、2012年のアメリカザリガニについては目視数が 54個体、CPUEは8個体/(人数×時間)であった。

 2012年に採集されたアカハライモリは雄33個体中 31個体(93.9%)、雌11個体中8個体(72.7%)が頭部、

四肢、尾部のいずれかを負傷していた。これに対し、以 前の12月下旬の採集調査初日の負傷個体は、雄では31

~132個体中1個体(0.8%~3.0%)、雌では1999年に7 個体中2個体(28.6%)である以外は、16~25個体中0 個体(0.0%)であり、2012年の負傷率は、1999年の雌 を除いて以前と有意差があった(Sequential Bonferoniに より調整されたFisherの正確確率検定、P<0.05)。

 よって、アメリカザリガニの生息地のアカハライモリ 個体群では負傷率が増加し、個体数が減少していくもの と考えられた。

酒匂川流域における両生類の分布調査

[研究の種類]外来研究員による研究

[研究期間]2014年度(1年計画)

[研究担当者]長谷川嘉則

[研究内容]

 私は、酒匂川流域におけるトウキョウダルマガエル集 団またはツチガエル集団の分布調査を続けている。これ まで、ツチガエルにおいては数地点に於いて生息が確認 出来、トウキョウダルマガエルについては静岡県駿東 郡においては数地点に於いて生息個体数の多い地点を確 認出来たが、酒匂川流域においては平野部から最上流域 に至るまで一箇所も生息を確認することが出来なかっ た。また、昨年の調査では、カジカガエルの生息も確認 できた。本年度は7月上旬に調査を行い、目視および鳴 き声による確認を行った。昨年までに確認された生息地 点全てにおいて、アマガエル、ツチガエル、カジガエ ル、トウキョウダルマガエルの生息を確認した(長谷川、

2010, 2011, 2012, 2013, 2014)。また、カジカガエ ルについては、昨年確認した南足柄市酒匂川上流よりも、

さらに上流の地点において鳴き声の確認ができた。

伊豆諸島―小笠原群島間における浅海性魚類の生 物地理学的研究

[研究の種類]外来研究員による研究

[研究期間]2014年度(1年計画)

[研究担当者]栗岩 薫

[研究内容]

 南北に長く伸びる日本周辺海域の浅海性魚類相は世界 的に見ても特異である。その理由は、沿岸を流れるいく つもの海流によって寒帯・温帯・亜熱帯および熱帯性と いう異なる起源をもつ種群が併存すること、そして内海 である日本海、開けた太平洋、大陸棚上の琉球列島、一 度も大陸と陸続きになったことのない海洋島など、多様 な地理的環境が存在することにある。こうした南日本の 浅海性魚類の多様性を知る上で重要な海域の一つが、伊 豆諸島から小笠原群島にかけての海域である。この海域 では、北部では本州沿岸を東進してきた強大な黒潮が大 蛇行し、フィリピンや琉球列島から亜熱帯・熱帯性魚類 を、本州沿岸から温帯性魚類をそれぞれ運んでくる一方、

南部ではマリアナ弧から伊豆-小笠原弧を経由して太平洋 上の魚類が移住・分散してくると考えられている。この 海域の魚類相は、伊豆大島、八丈島、小笠原で詳細な報 告があるものの、約713kmにもおよぶ八丈島-小笠原間 の海域については空白のままであった。

本研究では、1)伊豆諸島と小笠原群島間に存在する無 人島群、豆南諸島の魚類相を初めて明らかにすること、

2)ハタ科アカハタを用いた生物地理学的研究を行うこ と、この二つから、当該海域の浅海性魚類の多様性を明 らかにすることを目指した。

1)豆南諸島の魚類相については、過去(2010年および 2012年)に行った二度の採集調査の結果をまとめ、調

査で得られた11目46科88属139種430個体の標本につ いて精査・同定を行い、標本写真(186点)および調査 の際に撮影した水中写真(99点)を魚類写真資料データ ベースに登録した。これらを論文としてまとめ国際誌に 投稿し、受理された(Kuriiwa, K., H. Arihara, S.N. Chiba, S. Kato, H. Senou and K. Matsuura, 2014)。

2)アカハタを用いた生物地理学的研究では、mtDNAの cytochrome b遺伝子および調節領域を含む約2 kbpの配 列を用いた系統解析および集団遺伝学的解析から、遺伝 的に大きく分化した三つの種内系統、日本周辺海域を含 む西部太平洋域に広く分布する“西部太平洋”系統・日本 周辺海域で更新世に分化したと推定される“日本”系統・

小笠原から高頻度で検出される未解明の系統、が存在す ることが明らかとなった。伊豆-小笠原海域では、南北両 方向の分散・移住が推定され、その原因として、当該海 域における黒潮の大蛇行に起因する仔稚魚の分散、伊豆-小笠原弧を伝っての移住が考えられた。これらの結果を 論文にまとめて国際誌に投稿し、受理された(Kuriiwa, K., S.N. Chiba, H. Motomura and K. Matsuura, 2014)。

ウマノオバチ( Euurobracon yokahamae )の産卵 行動について(3)

[研究の種類]外来研究員による研究

[研究期間]2014年度(1年計画)

[研究担当者]加賀玲子

[研究内容]

1.背景・目的

 ウマノオバチ(Euurobracon yokahamae Dalla Torre)

は、2004年発行の神奈川県昆虫誌には以下のように記 述されている「ウマノオバチは横浜の名前はついてい るが、神奈川県では既にほぼ幻のハチである」(長瀬博 彦, 2004. ハチ目(アリ科を除く). 神奈川昆虫談話会 編, 神奈川昆虫誌, pp. 1241-1326. 神奈川昆虫談話会, 小 田原)。しかし、近年、神奈川県内では本種のクリ園で の目撃例が増えた。これは、人為的環境であるクリ園に 入り込んだ、ウマノオバチの寄主となるミヤマカミキリ

(Massicus raddei(Blessing))の動向と深い関係があ るはずである。クリ園に生息するもう一種の大型カミ キリムシであるシロスジカミキリ(Batocera lineolata Chevrolat)の生息状況と比較することにより、ミヤマカ ミキリがどんな状態の木を選んで産卵しているのか、今 後、木の状態により生息状況はどのように変化して行く のか、つまりはそのことが、ウマノオバチの生息状況が どのように変化して行くのかを予測することになると考 えた。

2.調査方法

 2013年に神奈川県秦野市のクリ園の木120本余りの地 上高30㎝の幹周りを測り、シロスジカミキリとミヤマカ ミキリの食害の状況を調査した。2014年、一年経て状 況はどのように変化したかを再調査した。

 2種カミキリムシの幼虫は材中にあっても、排出する

ドキュメント内 年報 第20号(2014年度) (ページ 103-110)

関連したドキュメント