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4.1. 本研究における反転授業の活用方法

前述のとおり,本講義は本学教職課程の必修科目であり,大学 3 年次に配当されている。

全 15 回で構成され,2014 年度履修学生 42 名に対し,本研究を実施した。初回および最終回 を除き,各単元の内容に沿ったオンライン教材 13 回分を使っての事前学習,授業前半でオ ンライン教材を補足するための一斉授業,後半でディスカッションやディベート,グルー プワーク等のアクティブ・ラーニングを行う反転授業とした。(図 2)

オンライン教材の制作には,動画作成ソフトTechSmith 社「CamtasiaStudio」を使用し た。映像化した内容は,Microsoft 社「PowerPoint」で作成したプレゼンテーション資料を

「CamtasiaStudio」に読み込み,筆者のナレーションを付けたものである。図 3にオンライン

(6) 宮地功ほか「e ラーニングからブレンディッドラーニングへ」共立出版,2009 年 9 月 図 1 学習に主体的に取り組む意欲・態度

(肯定的回答のみ ,OECD・PISA2003 および 2006 より抜粋)

図 2 本研究における反転授業のイメージ

図 4 本研究における反転授業イメージ 図 3 オンライン教材の画面例

教材の画面例を示す。オンライン教材を視聴する学生への負担を軽減するため,映像時間は 5 ~ 10 分程度とした(オンライン教材の平均映像時間は 6 分 58 秒)。Web ページにて映像を 配信し,PC だけでなく,スマートフォンやタブレットでも視聴可能とした。

本稿で採用した反転授業のイメージを図 4に示す。教員が制作したオンライン教材をネッ トワーク上にアップロードし,授業用ウェブサイトにおいて履修学生へ配信する。学生はそ の映像を授業開始までに視聴し,ノートテイキングを行う。授業開始後,オンライン教材の 内容に沿った小テストを受けるとともに,定期的にノートを提出しチェックを受ける。

4.2. 調査の内容

本研究では「特別活動の理解と指導」受講者にアンケートを実施した。

4.2.1. 基本属性

質問はまず,回答者の学籍番号を回答させた。性別,所属学部・学科については,回答者 が授業履修学生であるため,学籍番号より調査した。

4.2.2. 反転授業の経験の有無

これまでの学生生活の中で反転授業の経験の有無について回答させた。選択肢には「は い,初めてでした」「いいえ,経験がある」を設定した。また,「いいえ,経験がある」と回答 した学生には,どの授業で経験したかを尋ねた。

4.2.3. 映像視聴に用いた情報端末の種類

映像視聴に使用した情報端末の種類を回答させた。「PC(デスクトップ,ノート等)」「ス マートフォン(iOS,Android 等)」「タブレット(iOS,Android 等)」を設定し,複数回答可 とした。さらに,これらに当てはまらない場合のために「その他」の選択肢を設定し,自由 記述欄を用意した。

4.2.4. 視聴した映像の長さ

視聴した映像(5分前後)の長さについて回答させた。選択肢には「長かった」「少し長かっ た」「適切だった」「少し短かった」「短かった」を設定し,5 者択一とした。

4.2.5. 映像視聴による学生への負担

映像視聴した学生への負担について回答させた。選択肢には「楽だった」「少し楽だった」

「適切だった」「少し大変だった」「大変だった」を設定し,5 者択一とした。

4.2.6. 反転授業による授業理解度

授業内容の理解度について,事前に映像を視聴しない他授業と比較し,回答させた。選 択肢には「より理解が進んだ」「少し理解が進んだ」「従来の授業と変わらなかった」「少し 理解が遅れた」「より理解が遅れた」を設定し,5 者択一とした。

4.2.7. 映像視聴の継続性

映像を視聴しなかった回の有無について回答させた。選択肢には「すべて視聴しました」

「1 ~ 3 回視聴しませんでした」「4 ~ 6 回視聴しませんでした」「ほとんど視聴しませんで した」「視聴しませんでした」を設定し,5 者択一とした。さらに,「すべて視聴しました」と 回答しなかった学生には,視聴しなかった時の授業内容の理解度について回答させた。選 択肢には「より理解が進んだ」「少し理解が進んだ」「視聴した授業と変わらなかった」「少 し理解が遅れた」「より理解が遅れた」を設定し,5 者択一とした。

4.2.8. 小テスト実施の有無による映像視聴

本授業において必ず実施する小テストについて,小テストを実施しなかった場合に映像 を視聴したかどうかを回答させた。選択肢には「視聴した」「視聴しなかった」を設定し,2 者択一とした。

4.2.9. 映像視聴が試験に与えた影響

映像を視聴したことで小テストなどの試験に与えた影響について回答させた。選択肢に は「解答しやすくなった」「他の授業と変わらなかった」「解答しにくくなった」を設定し,3 者択一とした。

4.2.10. アクティブ・ラーニング導入による授業評価

アクティブ・ラーニングを導入したことによる授業への評価を回答させた。選択肢には

「とても良かった」「少し良かった」「かわらない」「少し悪かった」「とても悪かった」を設定 し,5 者択一とした。

4.2.11. アクティブ・ラーニング導入による授業理解度

アクティブ・ラーニングを導入したことによる授業内容の理解度向上について回答さ せた。選択肢には「とてもつながった」「少しつながった」「かわらない」「あまりつながらな かった」「まったくつながらなかった」を設定し,5 者択一とした。

4.2.12. 事前ノートテイキングへの評価

映像から事前にノートテイキングすることへの評価を回答させた。選択肢には「とても 良かった」「少し良かった」「かわらない」「少し悪かった」「とても悪かった」を設定し,5 者 択一とした。

4.2.13. 事前ノートテイキングによる効果

映像から事前にノートテイキングしたことで授業等活動において効果の有無について回 答させた。選択肢には「とても効果があった」「少し効果があった」「かわらない」「あまり効 果がなかった」「まったく効果がなかった」を設定し,5 者択一とした。

4.2.14. 事前ノートテイキング実施の有無による映像視聴

事前ノートテイキング実施による映像視聴の有無を回答させた。選択肢には「視聴した」

「視聴しなかった」を設定し,2 者択一とした。

4.2.15.1 回の授業準備時間

1 回の授業準備(映像視聴,事前ノートテイキング,小テスト対策等)にかかった時間を 回答させた。選択肢には「0 分」「0 分以上 30 分未満」「30 分以上 60 分未満」「60 分以上 90 分 未満」「90 分以上 120 分未満」「120 分以上 150 分未満」「150 分以上 180 分未満」「180 分以上 210 分未満」「210 分以上 240 分未満」「240 分以上」を設定し,10 者択一とした。

4.2.16. 反転授業による効果

反転授業を実施したことで具体的にどのような効果を得たか回答させた。選択肢には

「授業外での学習時間の増加」「授業外学習の習慣化」「自宅で基礎学習をすることで授業で は応用を学べた」「授業をディスカッションや思考能力の育成に活用できた」「わからない ところを事前に明確にすることができた」「教室で一人ひとり(グループごと)に丁寧な指 導を受けることができた」「授業ビデオを繰り返し視聴できる成績向上(小テスト等を含む)

につながる」「授業内容に興味を持つことができた」「授業時間が効率よく使われていた」「メ リットと思うものはない」を設定し,複数回答可とした。

4.2.17. 他教職授業への反転授業導入

本授業以外の教職関連科目において反転授業を取り入れることについて回答させた。選 択肢には「取り入れてほしい」「部分的に取り入れてほしい」「取り入れなくともよい」を設 定し,3 者択一とした。

4.2.18. 専門科目授業への反転授業導入

本学専門科目(簿記会計等)において反転授業を取り入れることについて回答させた。

選択肢には「取り入れてほしい」「部分的に取り入れてほしい」「取り入れなくともよい」を 設定し,3 者択一とした。

4.2.19. 反転授業への意見

上述した設問では調査できない反転授業への意見を収集するため,自由記述欄を用意した。

5. 結果および分析