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(1)若年性乳がん、進行・再発乳がん患者に対する意 思決定支援や心理的支援を多職種と連携し、継続 支援を行う。

(2)乳がん領域におけるリンパ浮腫予防ケアの実践が定 着する。

(3)病棟再編に向け、病棟看護師が標準的な乳がん手 術療法看護が実践できる。

〈院内活動〉

 外来患者を安藤、入院患者を古賀が担当し、乳がん 患者および家族の支援を行っている。

1

)がん看護外来での取り組み

 毎週火・金曜日にがん看護外来を担当し、インフォー ムドコンセント(以下I.C.)同席や辛さのスクリーニングを実 施している。乳がん患者のI.C.同席は64件で、うち若年 者や進行・再発乳がん患者の同席は22件であった。他 職種からの支援依頼は57件、薬剤師やがん相談支援セ ンター・他科の外来看護師などの依頼も増えている。

 また患者自身からの電話相談や面談実施は16件で あった。STAS-Jを用いて患者評価を実践し、がん看護 指導管理料(ロ)の算定を行っている。 

 医師・専門領域の認定看護師・緩和ケアチームと連 携を図り治療選択の意思決定や精神面の支援を継続的 に行えるよう努めている。介入を要する患者は多いため、医 師や外来看護師と協働できる体制を構築していきたい。

2

)リンパ浮腫支援の取り組み

 乳がん手術後のリンパ郭清を行った患者を乳がん看 護認定看護師が拾い上げ、再診日に医師・外来看護 師が予防ケア指導の実践と算定を行う取り組みを行った。

拾い上げの患 者に関しては100%実 践できていたため、

次に外来看護師が拾い上げから行うこととした。開始後 80%以上は実践できている。今年は40件がリンパ浮腫指 導管理料の算定に繋がった。

 リンパ浮腫発症患者に関しては、周径値・体重評価・

スキンケア指導を外来看護師とともに行っている。今年が 110件近くの支援を行うことができ定着化しつつある。

1.

目標

2.

活動要約

乳がん看護認定看護師

古賀 亜佐子/安藤 育枝

―緩和ケアセンターにおける取組み―

現職員名簿

2019

年の歩み診療部門看護部門事務部門病院年報

現職員名簿

2019

年の歩み診療部門看護部門事務部門病院年報

3

)病棟再編後の取り組み

 2019年2月の病棟再編で女性病棟に乳腺外科が配 置された。病棟看護師の大半が乳がん看護の経験がな いため、マニュアル作成や学習会を行った。また乳がん 手術クリニカルパスに看護処置を詳細に入れ、経験のな い看護師でも実践できるよう改訂を行った。2019年2月〜

12月の入院患者数は手術療法を受ける患者は297名、

再発治療・緩和ケアを受ける患者25名であった。

 現在、乳がん手術療法看護は、女性病棟看護師全 員が実践している。病棟再編8ヶ月後の退院指導に関 する病棟看護師への意識調査では、回答者全員が9回 以上の退院指導を経験し半数以上がパンフレット通りの 内容を理解し説明できると評価している。この結果からも 乳がん看護が病棟看護師へ浸透してきたことが分かる。

今後は専門性の高い知識や技術が習得できるよう育成 していきたい。また女性病棟の特色を活かした病棟環境 を整備していきたい。

1

)看護師向け学習会:古賀 亜佐子  「乳がんの基礎と手術療法時の看護」

 「乳がん手術後の退院指導」

2

)認定看護師主催研修会:安藤 育枝  「リンパ浮腫とケア」

1

)福岡

Breast Care Nursing

研究会世話人

2

)講演:古賀 亜佐子

 「乳がん治療における多職種連携  

-

乳がん看護認定看護師の役割

-

 佐賀県乳がんチーム医療講演会

3

)講演:安藤 育枝

 「あなたの大切な人に伝えてみませんか?

-

乳がん検診

-

」   株式会社ゼンリン

4

)講演:安藤 育枝

 「乳がんの薬物療法と看護」

 福岡

Breast Care Nursing

研究会

5

)学会発表:安藤 育枝

 「病棟看護師が実践する乳がん手術後の退院指導   の現状と今後の課題」

 第

27

回日本乳癌学会学術総会

2.

活動要約

3.

院内活動

4.

院外活動

1.

目標

感染管理認定看護師

谷岡 直子/田中 裕之

看護部

(1)サーベイランスの実践・評価

  (新規MRSA検出数・手指衛生遵守回数・SSI・血 流関連感染)

(2)リンク委員のレベルアップを図る

(3)インフルエンザ・感染性胃腸炎のアウトブレイクを予   防できる

1)新規入院患者MRSA検出数については、61件(昨 年76件)とやや低下したが昨年はNICUでのMRSA アウトブレイクの影響が考えられる。MRSA耐性率平 均は36.1%(昨年33.9%)とやや上昇。手指衛生遵守 回数は、2019年より個人使用量の測定を行い目標 だった5回/患者/日以下の病棟がなくなる目標を1部 署以外は達成でき増加には繋がっている。2018年か ら手術部位感染(SSI)門でも肝臓胆嚢膵臓開腹手 術で参加登録を行った。2019年は全国平均SSI発 生率14.9%と比較し当院では21.6%と高い値であった。

今後還元データをフィードバックしSSI低下に繋がるケ アの改善に活かしていきたい。

2)院内全体が感染対策の必要性を理解し実践するため には、各部署のリンク委員の理解と協力が重要である。

リンク委員の教育や院内の感染対策に関連するデー タのフィードバックを積極的に行い情報の共有に努め た。リンク委員会でのラウンドも定期的に実施し、委員 自身の感染対策の視点を構築することができ、他部署 の良い点 等、各自が学ぶ良い機 会となったと考える。

今後もデータのフィードバックや学習会を取り組み、職 員の感染対策に対する理解を深めていきたい。

3)2019年1月に中国からの新型コロナウイルスが発生した。

それに伴い、市中での感染対策の意識が高まり、イン フルエンザ流行も抑えられ当院でも職員、患者ともに発

症者は非常に少なかった。また、感染性胃腸炎も数 例一般病棟個室での対応を行ったが、感染拡大はし なかった。今後も日常的に正しいタイミングでの手指衛

生・環境整備・PPEの着脱ができているかを見直し、

徹底できるよう取り組んでいく必要がある。

 当院は市内で唯一の2類感染症指定医療機関であり、

北九州市で初となる新型コロナウイルス受け入れ施設 となった。

 発熱テントを設置し、保健所と連携を取りながら、帰国 者接触者外来としてより感染リスクの高い患者の外来 対応、陽性者の入院対応を行った。今後も流行の継 続が予測されるため、常に最新の知見と、情報を収 集しながら、看 護 部に限らず、診 療 科、臨 床 検 査、

放射線課、事務局等院内のあらゆる部門と協力し組 織横断的に活動を行う。院内感染を起こさないことを 目標に体制の構築、情報発信、スタッフ指導を行う。

1

)褥瘡予防対策の充実

(1)院内褥瘡発生数の低下とDESIGN-R評価のD3以 上となる院内褥瘡発生率を3.7%(昨年度比−1%)以 下に減少することができる。

(2)褥瘡専任看護師の育成と病棟看護師の褥瘡予防 スキルの定着を図る(退院支援の充実)。

(3)皮膚裂傷(スキン-テア)と医療機器関連圧迫創傷

(MDRPU)、失 禁 関 連 皮 膚 障 害(IAD)に関する 予防と対処方法について標準化し皮膚損傷を防止 できるよう取り組む。

2

)排泄ケアの標準化

(1)ストーマケアの記録を定型化し、患者教育方法やストー マケアを統一することで、在院日数短縮(21日)を目指す。

(2)排尿自立指導料算定に向けてチーム編成し、算定 要件を整える。

(3)院内および地域医療者連携の充実

  他施設や在宅医療者と連携を強化し、看護スタッフ の質の向上に繋げることができる。

1

)褥瘡予防対策の充実

 2019 年 1〜12月 褥 瘡 推 定 発 生 率 は0.63%(昨 年 0.74%)、有病率は0.89%(1.14%)と昨年より発生・有 病率は減少した。また2015〜2017年の発生率は徐々に 上昇していたが昨年より減少傾向となった。入院時褥瘡 保有率は46%、院内発生率が54%と持ち込み褥瘡患 者が増加した。褥瘡院内発生数は84名と昨年(89名)

から5名減少した。この内褥瘡深達度では、D3(皮下組 織に至る)以 上 の 院 内 発 生 数 は4 名(4.8%)と昨 年

(4.5%)から上昇し目標の3.7%以下を達成することができ なかった。また年齢別では70歳代が35%(昨年29%)と 増 加した。褥 瘡ハイリスク患 者ケア加 算 数は昨 年から 103名増加し、1,596名(昨年1,493名)であった。この内 手術患者は1,086名と昨年より50名、手術以外の患者 は53名増加し510名であった。このように褥瘡発生患者 増加の背景として終末期や重症患者が増加していること が挙げられる。高齢およびハイリスク患者への褥瘡予防

1.

目標

皮膚・排泄ケア認定看護師

辰島 美和/川上 佳奈/田上 陽子

が課題である。しかし多職種で早期介入ができるようにハ イリスクラウンドカンファレンス方法を変更したことが、褥瘡

発生数低下に繋がったと考える。

 次に褥瘡専任看護師の育成と病棟看護師の褥瘡予 防スキルの定着について述べる。全職員対象に年2回の 褥瘡対策研修会を実施し、褥瘡やIAD(肛門周囲皮 膚炎)の評価方法を指導した。またグループ活動としてポ ジショニングケアとスキンケア関連の知識・技術の定着を 目標に、ポジショニングラウンドとプロトコル作成等を行った。

このような活動は看護師の褥瘡予防ケアへの意識を高め、

スキルアップに繋がったと推察する。しかしスタッフへの周 知が行えておらず、発生数については昨年と比較し変化 はなかった。

2

)排泄ケアの標準化

 年間ストーマ造設患者数は42名と昨年から変化なくこ の内、消 化 管ストーマが38名(+1)、新 生 児1名(−1)、

尿路ストーマ3名(±0)、ダブルストーマが1名(−1)であっ た。ストーマ造設患者の平均年齢は66歳(昨年68歳)と 大きな変化はなかった。

 昨年と比較し在院日数は、30日から24日へ短縮するこ とができた(緊急手術、死亡退院、合併症が発生した患

者は除く。尚、合併症が発生していない患者は4名)。ま たストーマケア記録を定型化したことで、セルフケア確立 期間は23日から20日へと短縮することができた。患者背景 として、高齢独居者や家族支援が得られない患者は増 加しており、訪問看護などの支援が必要な患者は全体 の4割を占めていた。そこで入院前から退院支援の必要 性を見極め、退院後訪問や同行訪問を実施した。今後、

在宅での継続支援が拡大できるように構築していくことが 課題である。

 排尿自立指導料算定に向けての活動として、チーム 編 成および算 定 要 件について調 整を行うことができた。

次は研修やマニュアル作成等に取り組む必要がある。

3

)院内および地域医療者連携の充実

 急性期病院では高齢者や重症患者の増加に伴う慢 性創傷患者が増加すると推察される。本年は新たに慢 性創傷予防のためフットケアを開始した(7名)。しかし対 象患者が多くすべての患者への介入は困難であり、今 後はフットケアの充実を図るため病棟看護師への教育を 行う必要があると考える。

 院外活動としては、他施設への出前研修や褥瘡回診 など活動の範囲も拡大している。今後、皮膚・排泄ケア に関わる患者の早期回復やQOL向上を推進するため、

率先して地域で活動し、その幅を広げることを目指したい。

2.

活動要約

ドキュメント内 北九州市立医療センター 年報 第9号(2019) (ページ 77-81)

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