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平成

20年

1月 の中央教育審議会答 申5つにおいて、学習指導要領改定の基本的な考 え方 が示 され るとともに、小学校 。中学校・高等学校保健体育科の改善の基本方針が示 された。

体育については 「体を動かす ことが、身体能力を身に付 けるとともに、情緒面や知的な発 達 を促 し、集団的活動や身体表現な どを通 じてコミュニケー シ ョン能力 を育成す ることや、

筋道 を立てて練習や作戦を考 え、改善の方法な どを互いに話 し合 う活動な どを通 じて論理 的思考をは ぐくむ ことにも資す ることを踏まえ、それぞれの運動が有す る特性や魅力 に応 じて、基礎的な身体能力や知識 を身に付 け、生涯にわたつて運動に親 しむ ことができるよ うに、発達の段階のま とま りを考慮 し、指導内容 を整理 し体系化 を図る」 としている。ま た、武道 については 「その学習を通 じて我が国固有の伝統 と文化に、よ リー層触れ ること ができるよ う指導のあ り方 を改善す る」 と示 された。 この方針 を踏まえて、小学校では生 涯 にわたつて運動に親 しむ資質や能力の基礎を培い、中学校では生涯にわたつて豊かなス ポーツライフを実現す る基礎 を培い、高等学校では生涯にわたつて豊かなスポーツライフ を実現す る資質や能力を育成す る観点か ら指導内容の明確化 を図つていることか ら、各学 校段階で どのよ うな内容 を身に付 けることをね らい としているのかを考察 してい く。

1節  

小 学体育 にお け る生涯 スポー ツの観 点

ここでは、小学校の段階における楽 しさ体験によつて どのよ うな快感情の獲得 を目指す べきか、また、スポーツ観の形成、スポーツ実践の基盤 となる身体づ くりとその方法、ス ポーツ文化の理解 とは どのよ うなものかを小学校学習指導要領解説体育編 50か ら読み取

り、明 らかにしてい くこととす る。

体育科の 目標は、小学校教育の中で体育科が分担すべきものを示 してお り、体育科の学 習指導を方向づけるものである。 また、教育活動全体を通 じて行 う「体育・健康に関す る 指導」の方向を示す ものであ り、小学校体育科では以下の 目標が示 された。

心 と体を一体 として とらえ、適切な運動の経験 と健康・安全についての理解 を通 して、

生涯にわたつて運動に親 しむ資質や能力の基礎 を育てるとともに健康の保持増進 と体 力の向上を図 り、楽 しく明るい生活 を営む態度 を育てる。

この 目標では、「楽 しく明るい生活を営む態度を育てる」ことを体育科の究極的な 目標 と して 目指 してお り、「生涯にわたつて運動に親 しむ資質や能力の基礎を育てる」、「健康の保 持増進」、「体力の向上」の

3つ

を具体的な 目標 に掲げ、相互に関連 を持たせ ることをね ら い としている。 さらに、その 目標を達成すべ く「適切な運動の経験」 と「健康 。安全につ いての理解」を教育の内容 に位置づけている。

「適切な運動の経験」では、「児童が′い身の発達的特性 にあつた運動を実践す ることによ つて、運動の楽 しさや喜びを味わ うことである。 このような経験を通 して、児童の運動に 対す る親 しみを育てるとともに、全人的な発達を目指 している。 したがって、児童の運動 への能力・適性、興味 。関心等の状況に即 した指導が、意図的、計画的に展開されること が大切である」 とされた。また、昨調議 安全についての理解」では、主 として第

3学

年・

4学

年及び第

5学

年・第

6学

年の保健領域に関連 したね らいが示 された。

さらに、体育科の 目標 を踏まえて第1学年か ら第

6学

年までに身に付け させたいものを、

1学

年及び第

2学

年、第

3学

年及び第

4学

年、第

5学

年及び第

6学

年の低・ 中・高の 3 段階で示 している。各段階の当該学年で身に付けさせたい快感情、スポーツ観の形成、ス ポーツ実践の基盤 となる身体づ くりとその方法、スポーツ文化の理解を目標や体育分野の 内容か ら明 らかに してい くこととす る。

①低学年 (第

1学

年及び第

2学

)に

おける目標は、(1)簡単なきま りや活動 を工夫 し て各種の運動を楽 しくできるよ うにす るとともに、その基本的な動きを身に付け、体力を 養 う、

(2)だ

れ とでも仲 よくし、健康・安全に留意 して意欲的に運動する態度を育てるで あ り、運動を楽 しく行つてい くなかで、基本的な動きを身に付 けることと体力の養成を図 ることを 目標に示 し、協力や公正な どの態度、健康・安全 に関す る態度及び意欲的に運動 をす る態度の育成 をね らい としている。

体育科の運動領域は、「体つ くり運動」曙鞠え・器具を使 っての運動遊び」「走・跳の運動 遊び」「水遊び」「ゲーム」及び 「表現 リズム」であ り、各領域では運動を楽 しく行い、基 本的な動 きができるよ うにす ること、きま りを守 り仲 よく運動 をした り、勝敗を受け入れ た りすること、遊び方や運動の仕方、踊 り方 を工夫できるよ うにすることなどが挙げられ ている。運動を楽 しく行 うには、まず、運動の特性や基本的な動き方を身に付ける (わか る、できる

)こ

とが必要であ り、その過程において力いつぱい活動することにより体を動 かす心地 よさを感 じることができることか ら、「理解」と「爽快」の獲得を目指 していると

いえる。また、「各種の運動において順番や きま り守って仲よく運動するなどの態度の育成」

を 目指す ことか ら「親和」の獲得 も考えられ る。スポーツ観の形成については、順番やき ま りを守った り、協力 した りす る態度の育成が求め られている。 スポーツ実践の基盤 とな る身体づ くりとその方法については、基本的な動 きを身に付 けるとともに体力を養 うこと を 目指 し、身体的にも未発達な時期であ り、また個人差 も大きい ことか ら身体の特定の部 位 に負担がかか らないよ うに運動 を行 うことが望ま しい。そ して、スポーツ文化の理解に ついては、低学年の内容は運動遊びであ り、スポーツの特性 を学ぶ準備段階であるといえ る。

②中学年 (第

3学

年及び第

4学

)に

おける目標では、

(1)活

動 を工夫 して各種の運動 を楽 しくできるよ うにす るとともに、その基本的な動 きや技能 を身に付け、体力 を養 う、

(2)協力、公正等の態度を育てるとともに、健康・安全 に留意 し、最後まで努力 して運動 をす る態度を育てる、

(3)健

康 な生活及び体の発育・発達 について理解できるよ うに し、

身近な生活において健康で安全な生活を営む態度や能力を育てるであ り、 とくに、運動を 楽 しく行 うことと動 きや技や技能の習得や体力の養成 を図ろ うとしてお り、低学年 と同 じ 態度 と最後まで努力 して運動す る態度な どをね らい としている。また新たに保健領域のね

らいも示 された。

体育科の運動領域、「体つ くり運動」「器械運動」「走・跳の運動」「浮 く・泳 ぐ運動」「ゲ ーム」及び 「表現運動」である。各領域では運動 を楽 しく行い、基本的な動 きができるよ うにす ること、きま りを守 り仲 よく運動 した り、勝敗 を受 け入れた りできるよ うにす るこ と、 自己の能力に適 した課題 を持 ち、動 きを身に付 けるための活動や競争の仕方、練習や 発表の仕方を工夫できるよ うにす ることなどが挙げ られ、低学年 と関連 した内容や中学年 に相応 しい態度や発展 したね らいも付け加 えられた。低学年 と比較す ると、 日標や各内容 のね らいな どは中学年 として発展 しているものの、獲得 され る快感情の種類は低学年に引 き続 き、「理解」「爽快」「親和」の獲得であると考えられ る。スポーツ観の形成ついては、

運動の場面における協力や公正は、仲 よく運動 した り、きま りを守つた り、勝敗 を受 け入 れた りす る態度な どを目指 している。スポーツ実践の基盤 となる身体づ くりとその方法に ついては、各種の運動 を取 り上げるに当たつて、中学年児童の体力の養成に十分留意する ことが望ま しい。そ して、スポーツ文化の理解については、ゲームを行 うための簡単なル ールを理解す ることを 目指 している。

③高学年 (第

5学

年及び第

6学

)に

おける目標では、(1)活動を工夫 して各種の運動 の楽 しさや喜びを味わ うことができるよ うにするとともに、その特性に応 じた基本的な技 能を身に付 け、体力を高める、

(2)協

力、公正な どの態度 を育てるとともに、健康 。安全 に留意 し、 自己の最善を尽 くして運動をす る態度を育てる、

(3)心

の健康、けがの防止及 び病気の予防について理解できるよ うに し、健康で安全な生活を営む資質や能力を育てる であることか ら、各種の運動の楽 しさや喜びを味わ うことができるよ うにす るとともに、

各領域運動の特性 に応 じた基本的な技能の習得 と体力を高めることに向けた練習の仕方な どの工夫を必要 とし、 さらに自己の最善の努力を尽 くして運動する態度なども新たなねら い として示 された

体育科の運動領域では、「体つ くり運動」「器械運動」「陸上競技」「水泳」「ボール運動」

及び「表現運動」であるが、各領域でのね らいは中学年 とあま り変わっていないことか ら、

獲得 され る快感情は中学年 と同種類であるといえる。スポーツ観の形成については、中学 年 と同様の態度の育成 を目指 している。スポーツ実践の基盤 となる身体づ くりとその方法 については、高学年か ら運動 を楽 しく行 うなかで体力を高めることを目指 してお り、体力 の高め方に関す る理解がある程度できるよ うになっていることを考慮 して、「体つ くり運 動」で意図的に体力 を高める指導を行 うよ うに示 された。スポーツ文化の理解については、

中学年 よりも高度な技能や戦術の習得 を 目指 している。

このよ うに生涯スポーツの観点か ら、小学体育で獲得 され る楽 しさ体験による快感情に ついては 「理解」「爽快」「親和」であると考えた。また、スポーツ観の形成については、

低学年できま りR・順番 を守 ることや、中学年・ 高学年で協力・公正の態度の育成が示 され ている。スポー ツ実践の基盤 となる身体づ くりとその方法については、低学年では基本的 な動 きを身に付 けるとともに、中学年では動 きや技能を習得するとともに体力を養い、高 学年では基本的な技能 を習得す るとともに体力を高めると示 されてお り、低学年、中学年 では とくに発達課題 に応 じた運動 を、高学年では体力の高める運動に関す る形成があると 判断 し、適切な負荷での運動を行 うことが 目指 されている。そ して、スポーツ文化の理解 については、低学年ではスポーツの準備期であ り、中学年では簡単なルールでゲームを行 い、高学年ではより高度な技術や戦術の習得をね らい としていることが理解できた。

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