第2章 生涯を通じた健康づくり
第2節 生活習慣病の発症予防と重症化予防
1.現状と課題
○ メタボ リックシ ン ドローム
①
該当者及び 予 備群を早期 発見する た めに行う特 定健康診 査(以下「特定健診」という。)の平成 27 年度の本県の実施率は、全国平均を下回って います( 図1参照) 。特に、40 歳代から 50 歳代や被扶養者、医療機関を受診している者等 に未受診者が多い状況です。
○ 本県の特定健診を受診した者のうち、生活習慣の改善が必要な人に実施される特定保 健指導の平成 27 年度の実施率は、全国平均より高いものの、国の目標値(45%以上)に は達していません(図2参照)。
【図1】特定健診実施率の推移 【図2】特定保健指導実施率の推移
(出典[図1・図2]:厚生労働省「特定健康診査・特定保健指導の実施状況について」) ○ 本県のメタボリックシンドローム該当者及び予備群の割合は、ほぼ横ばいで、全国平
均より高い状況が続いています(図3・図4参照)。また、本県の空腹時血糖及び HbA1c
②
の値が保健指導及び受診勧奨の対象と判定された人の割合は、男女ともに全国平均を大 きく上回っています(図5参照)。
【図3】メタボリックシンドローム該当者の割合 【図4】メタボリックシンドローム予備群の割合
(出典[図3・図4]:厚生労働省「特定健康診査・特定保健指導の実施状況について」)
① メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)とは、内臓脂肪が蓄積することによって、血圧や血糖値が高くなったり、
血中の脂質異常を生じたりする状態で、食事や運動などの生活習慣を改善しなければ、循環器疾患などが起こりやすい状態 のことです。
② HbA1c (ヘモグロビンエイワンシー)とは、過去1か月から2か月の血糖値の状態を示した検査値のことです。
42.7% 42.9%
45.9% 46.7%
46.2%
47.6%
48.6%
50.1%
4 0%
4 2%
4 4%
4 6%
4 8%
5 0%
5 2%
平成2 4 年度 平成2 5 年度 平成2 6 年度 平成2 7 年度 熊 本 県 全国平均
25.6%
28.9%
26.8% 27.6%
16.4% 17.7% 17.8% 17.5%
1 0%
1 4%
1 8%
2 2%
2 6%
3 0%
平成2 4 年度 平成2 5 年度 平成2 6 年度 平成2 7 年度 熊 本 県 全国平均
15.2%
14.9%
15.4%
15.7%
14.5%
14.3% 14.4% 14.4%
1 2%
1 3%
1 4%
1 5%
1 6%
1 7%
平成2 4 年度 平成2 5 年度 平成2 6 年度 平成2 7 年度 熊 本 県 全国平均
12.3%
12.1%
12.4% 12.3%
11.9%
11.8% 11.8% 11.7%
9 % 1 0%
1 1%
1 2%
1 3%
1 4%
平成2 4 年度 平成2 5 年度 平成2 6 年度 平成2 7 年度 熊 本 県 全国平均
※ 本項については、「第4次くまもと 21 ヘルスプラン」に 詳細を記載しています。
【図5】平成 26 年度特定健診結果(全項目) ※ 全国平均を 100 として比較
(出典:厚生労働省「NDBオープンデータ(平成 29 年9月 16 日公表分)」)
○ 本県の収縮期血圧の値が保健指導及び受診勧奨の対象と判定された人の割合は、全年 代ともに全国平均より高く、特に 40 歳代男性が顕著です(図6参照)。また、脂質(L DLコレステロール)の値が保健指導及び受診勧奨の対象と判定された人の割合は、全 年代ともに全国平均程度ですが、生活習慣病の発症や重症化のリスクを軽減するために は、更に減少させることが求められます。
【図6】平成 26 年度特定健診結果(収縮期血圧) ※ 全国平均を 100 として比較
(出典:厚生労働省「NDBオープンデータ(平成 29 年9月 16 日公表分)」)
2.目指す姿
○ 県民が特定健診や特定保健指導を受けることにより、自分の体の状態を知り、生活習 慣を改善することで、生活習慣病の発症や重症化を予防できるようにします。
3.施策の方向性
1 0 3 .1 1 0 4 .7
1 1 5 .2
1 1 7 .6 1 0 6 .8 1 0 4 .2
1 0 1 .0 1 0 2 .1
9 9 .7 7 0 9 0 1 1 0 1 3 0
BMI
腹囲
空腹時 血糖
HbA 1 c
収縮期 血圧 拡張期
血圧 中性脂
肪 HDL
LDL
男性 熊本県
全国
1 0 6 .8 1 1 4 .7
1 1 6 .0
1 2 4 .6 1 0 4 .4 1 0 2 .6
9 5 .4 1 0 4 .8
1 0 1 .8 7 0 9 0 1 1 0 1 3 0
BMI
腹囲
空腹時 血糖
HbA 1 c
収縮期 血圧 拡張期
血圧 中性脂
肪 HDL
LDL
女性 熊本県
全国
1 0 9 .3
1 1 0 .4
1 0 8 .3 1 0 5 .3 1 0 1 .5
1 0 0 .4 9 8 .7
9 0 9 5 1 0 0 1 0 5 1 1 0 1 1 5
40〜44歳
45〜49歳
50〜54歳
55〜59歳 60〜64歳
65〜69歳 70〜74歳
男性 熊本県
全国
1 1 0 .6
1 0 8 .7
1 0 7 .1 1 0 6 .0 1 0 3 .2
9 8 .6 9 9 .6
9 0 9 5 1 0 0 1 0 5 1 1 0 1 1 5
40〜44歳
45〜49歳
50〜54歳
55〜59歳 60〜64歳
65〜69歳 70〜74歳
女性 熊本県
全国
率の向上に取り組む必要性について啓発します。
・ 二次保健医療圏域において、行政や事業者、関係団体で構成している地域・職域連 携会議等を通じて、地域の健康課題の分析と課題解決に向けた対策を検討するととも に、構成機関が連携して行う実施率の向上に向けた取組みを促進します。
○ 特定健診・特定保健指導の実施体制の強化
・ 特定健診受診者の生活習慣を改善し、生活習慣病を予防するため、保険者協議会に おいて特定健診結果を分析し、健康教室や特定保健指導等を通して、その内容を県民 に周知します。
・ 特定健診や特定保健指導の受診者等への効果的な保健指導のため、特定保健指導等 に従事する専門職を対象とした研修を行うなど、保健指導を行う人材の育成に取り組 みます。
○ 保健医療連携体制の強化
・ 特定健診受診者のうち保健指導や医療機関の受診が必要な人を保健医療サービスに つなげるため、熊本糖尿病地域連携パス(DM熊友パス)など受診者の保健医療情報 を共有する連携ツールの普及やその活用を働きかけるなど、保険者と医療機関の連携 体制を強化します。
4.評価指標
指標名 現状 目標 指標の説明・目標設定の考え方
① 特 定 健 康 診 査 の 実 施率
46. 7%
(平成 27 年度)
70%以上
(平成 33 年度)
保険者協議会と連携し、国が第3期特 定 健 康 診 査 等 実 施 計 画 で 示 し た 全 国 目標(70%以上)を目指す。
② 特 定 保 健 指 導 の 実 施率
27. 6%
(平成 27 年度)
45%以上
(平成 33 年度)
保険者協議会と連携し、国が第3期特 定 健 康 診 査 等 実 施 計 画 で 示 し た 全 国 目標(45%以上)を目指す。
③ メ タ ボ リ ッ ク シ ン ド ロ ー ム の 該 当 者 及 び 予 備 群 の 割 合 の減少率(平成 20 年度の特定健診・特 定 保 健 指 導 の 制 度 開 始 時 と 比 較 し た 特 定 保 健 指 導 者 対 象者の減少率)
15. 9%
(平成 27 年度)
25%以上
(平成 33 年度)
特 定 健 診 の 実 施 率 の 向 上 等 に 取 り 組 み、国が第3期特定健康診査等実施計 画で示した全国目標(25%以上)を目 指す。
④ 収 縮 期 血 圧 の 平 均 値
男性:138mmHg 女性:132mmHg ( 平成 23 年度)
男性:134mmHg 女性:129mmHg
(平成 34 年度)
特 定 健 診 の 実 施 率 の 向 上 等 に 取 り 組 み、血圧低下(健康日本 21 に準じて 目標を設定)を目指す。
⑤ 脂 質 異 常 症 有 病 者
( L D L コ レ ス テ ロール 160mg/ dl 以 上 又 は 服 薬 し て い る人)の割合
男性: 7. 3%
女性:10. 1%
( 平成 23 年度)
男性:6. 4%
女性:8. 9%
(平成 34 年度)
特 定 健 診 の 実 施 率 の 向 上 等 に 取 り 組 み 、 脂 質 異 常 症 有 病 者 の 割 合 の 低 下
(健康日本 21 に準じて目標を設定)
を目指す。