• 検索結果がありません。

独立要素分割グループの生成

第 5 章 部材認識機能を利用した独立要素分割モデルの作成

5.7  独立要素分割グループの生成

 5.1 ~ 5.5節で述べた方法に従って,5.6.2小節で得られたばら積み貨物船のPSH分割グルー プより独立要素分割グループを生成する.Fig.5-7-1.a)は船底外板部のPSH分割グループを 示している.船底外板部は船体中央部より「BTMSHELL_P」及び「BTMSHELL_S」の二つ のPSH分割グループに分割されている.船底外板部は設計変数(X3,X4,X5)に依存するが,

BTMSHELL_P

BTMSHELL_S

BTMSHELL

x z y

a) PSH Division

b) Connected BTMSHELL

Fig.5-7-1 Connections of PSH Division groups for BTMSHELL

これら設計変数に対する「BTMSHELL_P」と「BTMSHELL _S」の挙動は同じであるため,

異なるグループとして区別する必要がない.したがって,設計変数に基づく形状変更をより 簡単にするために,Fig.5-7-1.b)に示される様に船底外板を一つのグループに結合する.

 一方,ロアスツール幅のX4及びX5の変更により,船底外板部のカーゴホールド下部に 位置する部分「HD_1〜3」,及びロアスツールの下部に位置する部分「LS_1〜4」の船長方 向長さが変化する(Fig.5-7-2.a)参照).これら設計変数の変更をFEMモデルに簡単に反映す るために,これら各部を異なる独立要素分割グループにする事が望ましく,船底外板を船長 方向に7つに分割する.同様に,二重底幅のX3の変更により,船底外板部の内底板の直下 に位置する部分「C」とビルジホッパータンク下部に位置する部分「P,S」の船幅方向長さ が変化するため,船底外板部を船幅方向に3つに分割する(Fig.5-7-2.b)参照).この縦・横 方向の分割を重ね合わせて,船底外板部に21(= 7×3)個の独立要素分割グループを定義し,

Fig.5-7-3に示す.

 船側外板部を表すPSH分割グループ「SideShell」においては,ビルジホッパータンク高さ(設

x y

x y

a) Individual mesh-subdivision in the direction of ship length

b) Individual mesh-subdivision in the direction of ship width Fig.5-7-2 Division rules for individual mesh-subdivision

X4,X5 X4,X5

X3

Fig.5-7-3 Individual mesh-subdivision at BTMSHELL BTMPLATE_LS_1_P BTMPLATE_HD_1_P

BTMPLATE_LS_1_S BTMPLATE_LS_1_C

BTMPLATE_HD_1_S BTMPLATE_HD_1_C

BTMPLATE_HD_2_P

BTMPLATE_HD_2_S BTMPLATE_HD_2_C

BTMPLATE_HD_3_P

BTMPLATE_HD_3_S

BTMPLATE_HD_3_C BTMPLATE_LS_2_P

BTMPLATE_LS_2_S BTMPLATE_LS_2_C

BTMPLATE_LS_3_P

BTMPLATE_LS_3_S

BTMPLATE_LS_3_C

BTMPLATE_LS_4_P

BTMPLATE_LS_4_S BTMPLATE_LS_4_C x

z y

Fig.5-7-4 Individual mesh-subdivision in the direction of ship height

TOP MID x BTM

z

計変数:X1)の変更を自由に取り扱う事ができる様に,鉛直方向に3つの独立要素分割グルー

プ(トップサイドタンク部「TOP」,中央部「MID」,ビルジホッパータンク部「BTM」)を 定義する(Fig.5-7-4参照).

 この様に,設計変数の変更に基づいた構造変更が容易になる様に,ばら積み貨物船のPSH 分割グループから871個の独立要素分割グループを定義した.(詳細は付録1に記述する.)

また,この定義に基づいて, PSH分割グループから独立要素分割グループが自動的に生成さ れるシステムを構築した.これにより,PSHのために準備したばら積み貨物船のFEMモデ ルデータから形状最適設計を行うためのFEMモデルを簡単に準備する事が可能になる.

X1