第 9 章 結 言
付録 3 遺伝的アルゴリズムについて
5. 島モデル遺伝的アルゴリズム
本研究では,扱う設計変数及び制約条件が多数であるため,最適化時間の短縮を狙い最適 化手法に島モデル遺伝的アルゴリズムを採用した.
島モデル遺伝的アルゴリズムとはFig. appendix-3-8に示す通り,母集団を複数の島と呼ば れるサブ母集団に分割し,各サブ母集団でGAを行うものである.評価や遺伝的操作は各島 で独立に行い,各島で独立に最適化が行われる.そのため各島で個体の性質は大きく異なる 場合も多く,母集団全体としての多様性が維持される.しかし,一島あたりの個体数が少な いため早期に局所解へ陥りやすくなる.そこで,数世代間隔で移住(migration)という個体 の交換操作を行う.Fig. appendix-3-9に移住作業の様子を示す.移住とは数世代に一度の割 合で,各サブ母集団内でいくつかの個体を別のサブ母集団と交換する操作である.これによ り,他の島の個体を取り入れて多様性を維持している.
各島内に占める移住個体の割合を移住率と呼ぶ.移住個体が多すぎると母集団全体の多様 性が十分に保たれず局所解に収束し,少なすぎると効果的な個体の交換が行われないため,
島内での多様性が十分に保たれず局所解に収束する可能性がある.また,何世代おきに移住 操作をするかは移住間隔によって決定する.
付録 4
構造最適化プログラムの実行について
本研究を遂行するにあたり,数種類のプログラムを作成した.これらのプログラムは,独 立要素分割作成やMPC結合等,それぞれの作業毎に独立した形式で作成している.そのた め一連の作業を行う際には,各作業プログラム毎に,設定ファイルの更新とプログラムの実 行を手動で行う必要がある.一つのプログラム実行に数時間を要する物もあり,その待ち時 間は非効率である.また,設定ファイルの更新は同じ様な作業の繰り返しのため,ミスが発 生する可能性があった.
そこで,必要最低限の設定ファイルを記入すれば,各プログラムの設定及び実行を自動的 に行う『構造最適化準備プログラム』を作成した.Fig. appendix-4-1に操作画面を示す.また,
以下に操作の概要を示す.
1. ファイルチェックボタン
最適化に必要なファイルが全て揃っているかをチェックする.チェック後,
不足しているファイル名を左ボックスにリストアップする.必要なファイルが 全て揃った場合のみ,実行ボタンを表示する.
2. 実行ボタン
実行ボタンを押す事により,Fig. appendix-4-1に示す必要な作業を順次行う.
また,各作業の実行中には「実行中…」と表示する.また,各作業を終了する と「OK」を表示する.
3. 実行チェックボックス
実行の有無をチェックボックスにて選択可能としている.
4. 作業終了表示
全ての作業を終了した後に,ビープ音を約5秒間流し,作業者に対して注意 を促す.
5. 終了お知らせメール
実行終了に時間がかかるため,作業が終了した後にあらかじめ指定したアド レスに終了を知らせる機能を付加した.送信メールは以下の設定を適切に行う
Fig. appendix-4-1 Execution control program
ことにより,実行される.
• 送信元:会社内で使用するメールアドレスなど
• 送信先:携帯電話などのメールアドレス
• SMTPサーバー:会社などのメール送信サーバー
• 題名:必要に応じて変更可能.
• 本文:必要に応じて変更可能.
全てのプログラムが終了した後,GA最適化プログラムを設定及び実行する事で最適解が 得られる.