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災害救助制度 (1) 災害救助法の概要

目 的 災害に際して、国が地方公共団体、日本赤十字社その他の団体及び国民の協力の下に、

応急的に、必要な救助を行い、災害にかかった者の保護と社会の秩序の保全を図るもの。

※ 災害救助法による救助は、食品その他の生活に欠くべからざる物の欠乏、住居の喪 失、傷病等により生活の維持が困難な被災者に対する応急的一時的な救助であり、そ の後に行う災害復旧対策とは性格を異にするものである。

実 施 機 関 災害救助法による救助は、県知事が行い(法定受託事務)、市長がこれを補助する。

なお、必要な場合は、救助の実施に関する事務の一部を市長が行うこととすることが できる。

適 用 基 準 災害救助法による救助は、次の場合に適用する。

なお、災害救助法の適用は、知事の判断で決定する。

1 市内の住家の滅失した世帯数が100世帯以上である場合(災害救助法施行令第1 条第1項第1号適用)

2 県下の滅失世帯数が1,500世帯以上であって、市内の滅失世帯数が50世帯以 上である場合(令第1条第1項第2号適用)

3 県下の滅失世帯数が7,000世帯以上であって、市内の滅失世帯数が多数である 場合(令第1条第1項第3号前段適用)

※ 上記1~3の算出にあたっては、半壊・半焼した世帯は滅失した世帯の2分の1と して、床上浸水した世帯は3分の1として換算する。

4 災害が隔絶した地域に発生したものである等災害にかかった者の救護を著しく困難 とする厚生労働省令で定める特別の事情がある場合で、かつ多数の世帯の住家が滅失 したものである場合(令第1条第1項第3号後段適用)

※ 厚生労働省令で定める特別の事情

災害にかかった者に対する食品若しくは生活必需品の給与等について特殊の補給方 法を必要とし、又は災害にかかった者の救出について特殊の技術を要とすること(基 準省令第1条)

5 多数の者が生命又は身体に危害を受け、又は受けるおそれが生じた場合として厚生 労働省令で定める基準に該当する場合(令第1条第1項第4号適用)

※ 厚生労働省令で定める基準

・ 災害が発生し、又は発生するおそれのある地域に所在する多数の者が、避難して 継続的に救助を必要とすること(基準省令第2条第1号)

・ 災害にかかった者に対する食品若しくは生活必需品の給与等について特殊の補給 方法を必要とし、又は災害にかかった者の救出について特殊の技術を必要とするこ と(基準省令第2条第2号)

救 助 の 種 類 1 収容施設の供与 (1) 避難所の供与 (2) 応急仮設住宅の供与

2 炊き出しその他による食品の給与及び飲料水の供給 3 被服、寝具その他生活必需品の給与又は貸与 4 医療及び助産

5 被災者の救出及び死体の捜索 6 被災住宅の応急修理

7 学用品の給与 8 埋葬

9 死体の処理

10 住宅又はその周辺の障害物の除去

※ 原則として、被災者への現物支給となる。

強制権の発動 災害に際し、迅速な救助の実施を図るため、知事には、必要な物資の収容、施設の管 理、医療、土木工事等の関係者に対する従事命令等の強制権が与えられている。

経 費 の 負 担 原則として、国と県がそれぞれ1/2を負担する。

(2) 災害救助基準

(平成27年4月1日現在)

救助の種類 対 象 費用の限度額 期 間 備 考

避難所の設 置

災害により現に被害 を受け、又は受けるおそ れのある者を収容する。

(基本額)

避難所設置費

1人1日当たり300円以内

(加算額)

冬季は、別に定める額を加算 高齢者等の要援護者等を収容する

「福祉避難所」を設置した場合、当 該地域における通常の実費を支出で き、上記を超える額を加算できる。

災害発生の日 から7日以内

1 費用は、避難所の設置、維 持及び管理のための賃金、職 員等雇上費、消耗器材費、建 物等の使用謝金、借上費又は 購入費、光熱水費並びに仮設 便所等の設置費を含む。

2 避難に当たっての輸送費は 別途計上

応急仮設住 宅の供与

住家が全壊、全焼又は 流失し、居住する住家が ない者であって、自らの 資力では住宅を得るこ とができない者

1 規格 1戸当たり平均29.7㎡

(9坪)を基準とする。

2 限度額 1戸当たり2,387, 000円以内

3 同一敷地内等に概ね50戸以上 設置した場合は、集会等に利用す るための施設を設置できる。(規 模、費用は別に定めるところによ る。)

災害発生の日 から20日以 内着工

1 平均1戸当たり29.7㎡、

2,387,000円以内であ ればよい。

2 高齢者等の要援護者等を数 人以上収容する「福祉仮設住 宅」を設置できる。

3 供与期間は最高2年以内 4 民間賃貸住宅の借り上げに

よる設置も対象とする。

炊き出しそ の他による 食品の給与

1 避難所に収容され た者。

2 全半壊(焼)、流失、

床上浸水で炊事でき ない者

1人1日当たり1,010円以内 災害発生の日 から7日以内

食品給与のための総経費を延 給食日数で除した金額が限度額 以内であればよい。(1食は1/

3日)

飲料水の供 給

現に飲料水を得るこ とができない者(飲料水 及び炊事のための水で あること。)

当該地域における通常の実費 災害発生の日

から7日以内

輸送費、人件費は別途計上

被服、寝具 その他生活 必需品の給 与又は貸与

全半壊(焼)、流失、

床上浸水等により、生活 上必要な被服、寝具、そ の他生活必需品を喪失、

又は毀損し、直ちに日常 生活を営むことが困難 な者

1 夏季(4月~9月)冬季(10 月~3月)の季別は、災害発生の 日をもって決定する。

2 下記金額の範囲内

災害発生の日 から10日以 内

1 備蓄物資の価格は年度当初 の評価額

2 現物給付に限ること。

区 分 1人 世帯

2人 世帯

3人 世帯

4人 世帯

5人 世帯

6 人 以 上 1 人 増 すごとに加算 全壊(焼)

流 失

夏 17,300 22,300 32,800 39,300 49,800 7,300 冬 28,600 37,000 51,600 60,400 75,900 10,400 半壊(焼)

床上浸水

夏 5,600 7,600 11,400 13,800 17,500 2,400

冬 9,100 12,000 16,900 20,000 25,400 3,300

医 療 医療の途を失った者(応 急的処置)

1 救護班:使用した薬剤、治療材 料、医療器具破損等の実費 2 病院又は診療所:国民健康保険

診療報酬の額以内

3 施術者:協定料金の額以内

災害発生の日 から14日以 内

患者等の移送費は、別途計上

助 産 災害発生の日以前又 は以後7日以内に分べ んした者であって災害 のため助産の途を失っ た者(出産のみならず、

死産及び流産を含み、現 に助産を要する状態に ある者)

1 救護班等による場合は、使用し た衛生材料等の実費

2 助産師による場合は、慣行料金 の100分の80以内の額

分べんした日 から7日以内

妊婦等の移送費は、別途計上

災害にかか った者の救 出

1 現に生命、身体が危 険な状態にある者 2 生死不明な状態に

ある者

当該地域における通常の実費 災害発生の日

から3日以内

1 期間内に生死が明らかにな らない場合は、以後「死体の 捜索」として取り扱う。

2 輸送費、人件費は、別途計 上

災害にかか った住宅の 応急修理

1 住家が半壊(焼)し、

自らの資力により応急 修理をすることができ ない者

2 大規模な補修を行 わなければ居住するこ とが困難である程度に 住家が半壊(焼)した者

居室、炊事場及び便所等日常生活 に必要最小限度の部分

1世帯当たり520,000円以内

災害発生の日 から1ヶ月以 内

学用品の給 与

住家の全壊(焼)流失 半壊(焼)又は床上浸水 により学用品を喪失又 は毀損し、就学上支障の ある小学校児童、中学校 生徒及び高等学校等生 徒

1 教科書及び教科書以外の教材で 教育委員会に届出又はその承認を 受けて使用している教材、又は正 規の授業で使用している教材実費 2 文房具及び通学用品は、1人当

たり次の金額以内

小学生児童 4,100円 中学生生徒 4,400円 高等学校等生徒 4,800円

災害発生の日 から

(教科書)

1ヶ月以内

(文房具及び 通学用品)

15日以内

1 備蓄物資は評価額 2 入進学時の場合は個々の実

情に応じて支給する。

埋 葬 災害の際死亡した者 を対象にして、実際に埋 葬を実施する者に支給

1体当たり

大人(12歳以上)

201,000円以内 小人(12歳未満)

160,800円以内

災害発生の日 から10日以 内

災害発生の日以前に死亡した 者であっても対象となる。

死体の捜索 行方不明の状態にあ り、かつ、四囲の事情に よりすでに死亡してい ると推定される者

当該地域における通常の実費 災害発生の日

から10日以 内

1 輸送費、人件費は別途計上 2 災害発生後3日を経過した ものは、一応死亡した者と推 定している。

死体の処理 災害の際死亡した者 について、死体に関する 処理(埋葬を除く。)を する。

(洗浄、消毒等)

1体当たり3,300円以内

(一時保存)

既存建物借上費:通常の実費

災害発生の日 から10日以 内

1 検案は原則として救護班 2 輸送費、人件費は別途計上 3 死体の一時保存にドライア イスの購入費等が必要な場合

既存建物以外:1体当たり5,0 00円以内

(検案)

救護班以外は慣行料金

は当該地域における通常の実 費を加算できる。

障害物の除 去

居室、炊事場、玄関等 に障害物が運び込まれ ているため生活に支障 をきたしている場合で 自力では除去すること のできない者

1世帯当たり134,200円以内 災害発生の日 から10日以 内

輸送費及び 賃金、職員 等雇上費

1 被災者の避難 2 医療及び助産 3 被災者の救出 4 飲料水の供給 5 死体の捜索 6 死体の処理 7 救済用物資の整理

配分

当該地域における通常の実費 救助の実施が

認められる期 間以内

範 囲 費用の限度額 期 間 備 考

実費弁償 災害救助法施行令第

10条第1号から第4 号までに規定する者

災害救助法第24条第1項の規定 により救助に関する業務に従事させ た都道府県知事の総括する都道府県 の常勤の職員で当該業務に従事した 者に相当するものの給与を考慮して 定める。

救助の実施が 認められる期 間以内

時間外勤務手当及び旅費は別 途に定める額

※ この基準によっては救助の適切な実施が困難な場合には、都道府県知事は、厚生労働大臣に協議し、その同意を 得た上で、救助の程度、方法及び期間を定めることができる。

3 災害被災者援護制度