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第 5 章 デジタル作画の工程・仕様とその実証

5.1 一般的なデジタル作画の工程

5.1.1 漫画家のデジタル作画の導入の現状

2.3 で見たように、2012 年の調査では、漫画家のデジタル作画の導入率は、カラー原稿 制作でのデジタル作画率が 44%、モノクロ原稿制作では、フルデジタル 13%、トーン・仕 上げのみ 32%となり合計で 45%であった。また、デジタル入稿率は 2012 年の調査時点で 40%程度であり、以後利用が進んでいると言われているため、2014 年時点でのデジタル入 稿率は 50%程度に上っていると考えられる。

5.1.2 デジタル作画を導入する工程

漫画家のモノクロ原稿制作のデジタル作画導入では、下記のようにネームからフルデジ タルで行う場合と、トーン・仕上げからデジタル作画を用いる場合の2通りが一般的であ る。

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図 5.1 ネームからフルデジタルでの作画の工程

<黄色枠内がすべてデジタルでの作画>

フルデジタルの作画の場合は、漫画家がネーム、下描き、キャラクター(人物)ペン入 れからデジタルで描き、以降の枠線、トーンワーク、効果線、特殊効果や、背景・小物、

フキダシ、描き文字の作業も、アシスタントに指示しながらデジタルで行う。

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図 5.2 トーン・仕上げからデジタル作画を用いる作画の工程

<黄色枠内がすべてデジタルでの作画>

トーン・仕上げからデジタル作画を用いる場合は、漫画家はネーム、下描き、キャラク ター(人物)ペン入れを手描きで行い、これをスキャンしてデジタル作画ツールに取込み、

主にアシスタントが、漫画家の指示により、枠線、トーンワーク、効果線、特殊効果や、

背景・小物、フキダシ、描き文字の作業をデジタルで行う。背景・小物なども、漫画家ま たはアシスタントが手描きで描き、スキャンしてデジタル作画ツールに取り込み、キャラ クター(人物)、トーン、効果と合成して作画することもある。

以上のようなデジタル作画の導入と工程は、あくまで一般例であり、工程、作業の進め 方は、漫画家 1 人 1 人で異なる。

漫画家がデジタル作画を導入する場合、現状の自身の手描きのマンガ制作の工程を分解 し、どの部分からデジタルでの作画に置き換えることができるのか、検討して取り組むこ とが必要になる。トーン・仕上げからデジタル作画を取り入れる例では、自身の作画では なくアシスタント作業からデジタル作画を導入する形になる。

この場合も、図中のオペレーターの役割、つまりデジタル作画のソフトの操作と工程を

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理解している指示者は必要であり、オペレーターがいない場合、漫画家自身がデジタル作 画のソフトの操作と工程を理解する必要がある。