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応 急 復 旧 段 階 に お け る 消 毒 に お い て は 、 放 流 先 の 利 用 状 況 や 処 理 水 質 と の 関 係 を 考 慮し、適切な手法を選択することで処理水中の大腸菌群数を 3,000 個/cm3以下とし、

処理水の安全性を高めることとする。

な お 、 応 急 復 旧 段 階 で の 下 水 処 理 水 は 通 常 時 に 比 べ 、 残 留 す る 汚 濁 濃 度 が 高 く 消 毒 効 果 が 発 揮 さ れ に く い 。 適 切 な 消 毒 効 果 が 得 ら れ て い る こ と を 確 認 す る た め 、 消 毒 剤 の 残 留 濃 度 や 、 指 標 細 菌 の モ ニ タ リ ン グ を 行 っ て 、 確 実 な 効 果 が 得 ら れ る よ う 消 毒 強 度を制御しなければならない。

【解説】

災 害 時 に お け る 消 毒 に つ い て は 、 処 理 場 の 規 模 等 の 特 性 及 び 被 災 前 に 採 用 し て い た 消毒方法に応じて次の通り分類して考えることができる。

(1)比較的小規模で、被災前も固形塩素による消毒を実施していた処理場での消毒

( 2 ) 被 災 前 は 次 亜 塩 素 酸 ナ ト リ ウ ム 溶 液 等 の 液 体 の 塩 素 剤 に よ る 消 毒 を 実 施 し て い た処理場での消毒

(3)緊急措置または応急復旧としての沈殿処理に付随した消毒

(4)塩素消毒以外の方法(UV、オゾン等)で消毒を実施していた処理場での消毒

今 回 の 震 災 に お け る 対 応 事 例 と し て は 、 固 形 ま た は 液 体 の 塩 素 剤 に よ る 消 毒 ( 1 )

( 2 ) 及 び 塩 素 剤 を 用 い た ( 3 ) が 主 体 で あ り 、 そ れ 以 外 の UV、 オ ゾ ン 等 に よ る 消 毒

(4)における対応事例がないことから、ここではまず塩素消毒について、共通事項を 示した上で(1)~(3)の各場合における基本的考え方を述べる。(4)については、

詳細な技術事項について、3.4.2 ~3.4.4 節に後述する。

塩素消毒 3.4.1

(塩素消毒に関する共通事項)

被災前と同じ消毒方法とすることを基本とする。

塩 素 消 毒 施 設 の 被 災 状 況 に 応 じ て 、 注 入 ・ 接 触 ・ 混 和 が 適 切 に 行 え る よ う 対 処 す る 。 水 処 理 施 設 の 被 災 に よ る 処 理 水 質 の 悪 化 や 接 触 タ ン ク へ の 汚 泥 堆 積 等 が あ る 場 合 や 緊 急 措 置 ま た は 応 急 復 旧 と し て の 沈 殿 処 理 の 場 合 に は 、 消 毒 剤 の 効 果 が 適 切 に 得 ら れ る よう注入率を検討する。

平 常 時 よ り 消 毒 剤 の 備 蓄 並 び に 被 災 時 の 消 毒 剤 及 び 消 毒 資 機 材 の 入 手 手 段 の 確 保 に 留意する。

【解説】

下 水 処 理 場 の 規 模 に 応 じ て 、 安 全 性 、 維 持 管 理 性 、 経 済 性 等 を 踏 ま え て 最 適 な 塩 素 消 毒 方 法 が 採 用 さ れ て お り 、 被 災 後 も 可 能 な 限 り 同 じ 消 毒 方 法 を 採 用 す る こ と が 合 理 的 と 考 え ら れ る 。 し か し な が ら 、 塩 素 消 毒 施 設 の 被 災 状 況 及 び 消 毒 剤 の 備 蓄 及 び 入 手

状況に応じて、被災前と異なる消毒方法を暫定的に採用せざるを得ない場合もある。

塩 素 消 毒 施 設 の 主 要 な 装 置 と し て は 、 接 触 タ ン ク ( 混 和 池 )、 接 触 装 置 ( 固 形 の 場 合)または注入装置(液体の場合)、及び薬品貯蔵設備が挙げられる。

既 設 の 塩 素 消 毒 施 設 が そ の ま ま 使 用 で き る 場 合 に お い て も 、 水 処 理 施 設 の 被 災 に よ り 消 毒 対 象 の 下 水 の 水 質 が 通 常 の 二 次 処 理 水 相 当 の 水 質 よ り も 消 毒 剤 の 効 果 を 減 じ る 有 機 物 等 の 濃 度 や 大 腸 菌 群 等 の 消 毒 対 象 の 微 生 物 濃 度 が 高 い こ と が 想 定 さ れ る た め 、 消毒剤の効果が適切に得られるように注入率を検討する必要がある。

ま た 、 接 触 タ ン ク ( 塩 素 混 和 池 ) に が れ き や 汚 泥 等 の 堆 積 が あ る 場 合 は 、 混 和 を 阻 害 す る と と も に 有 機 物 や 嫌 気 化 に よ り 生 成 さ れ た 還 元 性 物 質 等 が 消 毒 剤 の 効 果 を 減 じ る 等 の 影 響 が 想 定 さ れ る た め 、 消 毒 効 果 に つ い て 留 意 す る と と も に 、 で き る だ け す み やかに堆積物の除去等の適切な対応を行う必要がある。

塩 素 消 毒 剤 と し て は 固 形 塩 素 が 備 蓄 に 適 し て い る た め 、 平 常 時 よ り そ の 備 蓄 に 留 意 す る と と も に 、 液 体 の 塩 素 剤 を 用 い る 場 合 に つ い て も 、 注 入 装 置 や 貯 蔵 設 備 が 破 損 し た場合に備えて代替可能な注入ポンプや薬液タンクの入手手段の確保に留意する。

ま た 、 消 毒 剤 の 入 手 に つ い て 、 生 産 ・ 流 通 の 停 滞 等 も 考 慮 し て 代 替 手 段 の 確 保 も 含 めて準備しておく必要がある。

こ れ ら の 共 通 事 項 を 踏 ま え た 上 で 、 消 毒 方 法 に 応 じ た 各 場 合 に お け る 基 本 的 考 え 方 について以下に述べる。

(1)比較的小規模で、被災前も固形塩素による消毒を実施していた処理場での消毒 小 規 模 処 理 場 に お い て は 、 安 全 性 の 確 保 や 維 持 管 理 の 容 易 さ ( 無 人 ・ 巡 回 管 理 が 基 本 で あ り 薬 品 の 補 充 間 隔 が 長 い 、 消 毒 剤 の 使 用 量 が 少 な く 液 状 の 塩 素 剤 で は 注 入 ポ ン プ や 配 管 が 小 口 径 と な り 閉 塞 が 起 き や す い 等 ) を 考 慮 し て 、 固 形 塩 素 が 用 い ら れ る こ とが多い。

従 っ て 、 被 災 時 に お い て も 、 下 水 の 水 量 ・ 水 質 の 特 性 と し て は 固 形 塩 素 に よ る 消 毒 で十分に対応可能と考えられる。

固 形 塩 素 に よ る 消 毒 に は 、 接 触 装 置 及 び 接 触 タ ン ク が 必 要 で あ る 。 接 触 装 置 が 被 災 し て 使 え な い 場 合 は 、 錠 剤 を 流 出 防 止 の ネ ッ ト に 入 れ て 流 路 に つ る す 等 の 代 替 的 な 注 入 方 法 を 取 る 必 要 が あ る 。 ま た 、 接 触 タ ン ク が 被 災 し て 使 え な い 場 合 は 、 必 要 な 混 和 が な さ れ 接 触 時 間 が 確 保 で き る よ う 、 代 替 の 接 触 流 路 及 び 注 入 位 置 を 検 討 す る 必 要 が ある。

( 2 ) 被 災 前 は 次 亜 塩 素 酸 ナ ト リ ウ ム 溶 液 等 の 液 体 の 塩 素 剤 に よ る 消 毒 を 実 施 し て いた処理場での消毒

中 規 模 以 上 の 処 理 場 で は 、 消 毒 対 象 の 下 水 の 流 量 が 大 で あ り 、 消 毒 剤 の 使 用 量 も 多 く 、 常 駐 管 理 が 主 体 で あ る こ と か ら 、 経 済 性 お よ び 注 入 の 容 易 さ 等 を 考 慮 し て 、 次 亜 塩素酸ナトリウム溶液等の液体塩素剤による消毒が実施されている。

従 っ て 、 被 災 時 に お い て も 、 下 水 の 水 量 ・ 水 質 の 特 性 と し て は 次 亜 塩 素 酸 ナ ト リ ウ ム 溶 液 等 に よ る 消 毒 が 適 し て い る と 考 え ら れ る が 、 塩 素 消 毒 施 設 の 被 災 や 消 毒 剤 の 入 手 困 難 に よ り 、 暫 定 的 に 固 形 塩 素 に よ る 消 毒 を 実 施 せ ざ る を 得 な い 状 況 が 発 生 す る こ

とが十分に考えられる。

そ の 場 合 は 、 固 形 塩 素 に よ る 消 毒 方 法 の 考 え 方 ( 1 ) に 従 っ て 対 応 す る こ と が 基 本 と な る が 、 消 毒 対 象 の 下 水 流 量 が 大 の 場 合 、 必 要 な 大 量 の 塩 素 を 迅 速 か つ 継 続 的 に 溶 解 さ せ て 供 給 す る と と も に 、 十 分 に 混 和 及 び 接 触 さ せ て 必 要 な 消 毒 効 果 を 安 定 的 に 発 揮 さ せ る こ と が 固 形 塩 素 で は 難 し い 場 合 が あ る と 考 え ら れ る た め 、 で き る だ け す み や かに次亜塩素酸ナトリウム溶液等による消毒法に復旧することが望ましい。

次 亜 塩 素 酸 ナ ト リ ウ ム 溶 液 等 に よ る 消 毒 に は 、 注 入 装 置 及 び 接 触 タ ン ク 並 び に 薬 品 貯 蔵 設 備 が 必 要 で あ る 。 注 入 装 置 が 被 災 し て 使 え な い 場 合 は 、 応 急 復 旧 と し て 代 替 の 注 入 ポ ン プ を 調 達 す る 必 要 が あ る が 、 塩 素 に よ る 腐 食 等 に 考 慮 し た 選 定 が 必 要 で あ る 。 薬 品 貯 蔵 設 備 が 被 災 し て 使 え な い 場 合 は 、 代 替 的 に 貯 留 タ ン ク 等 を 用 意 し て 、 安 全 性 に配慮しつつ貯留する必要がある。

(3)緊急措置または応急復旧としての沈殿処理に付随した消毒

設計指針では、接触時間は状況に応じて放流きょも含めて 15 分間以上とし、塩素注入 率は、流入下水で 7~12 mg/L、最初沈殿池流出水で 7~10mg/L、二次処理水で 2~4mg/L とされている。

従って、緊急措置または応急復旧における沈殿処理後に行う消毒は最初沈殿池流出水を 対象とする場合の考え方を基本とするが、沈殿効率が十分でない場合は、最初沈殿池流 出水よりも水質が悪く消毒効果に影響する可能性を考慮して、注入率 10mg/L 以上を検討 する必要がある。

さらに、沈殿池の堆積汚泥が嫌気化して還元性物質が生成されて塩素が消費される場合 は、流入下水に対する消毒よりも余計に塩素が必要となることも考えられ、また、混和 及び接触を十分に確保することが施設の状況として難しい場合は、注入率に対応した本 来の消毒効果が得られないことも考えられるため、実際の消毒効果(残留塩素濃度及び 大腸菌群数)を把握して、大腸菌群数が 1cm3中 3,000 個以下になるように注入率を調整 する必要がある。残留塩素濃度については、0.1mg/L 程度を目安とするが、大腸菌群数 の状況及び放流先水域への配慮等を踏まえて管理する。

【各消毒方法に関する詳細な技術事項(参考)】

以下に、塩素消毒及びそれ以外の消毒方法(UV、オゾン等)について、参考となる詳細 な技術事項について述べる。また、消毒剤による微生物の不活化ではないが、膜処理に よる微生物除去についても参考に示す。

(全般)

簡 易 沈 殿 処 理 水 等 水 質 の 悪 い 処 理 水 で は 、 消 毒 効 果 の 確 実 性 、 入 手 の 容 易 性 、 経 済 性 等 を 考 慮 す る と 、 塩 素 系 消 毒 剤 の 使 用 が 適 し て い る 。 し か し 、 残 留 塩 素 や 塩 素 消 毒 の副生成物に鋭敏な水域など塩素消毒の適用に問題がある水域に放流される場合は UV やオゾンなど塩素以外の消毒法の適用を検討しなければならない。

た だ し 、 最 も 一 般 的 な 塩 素 剤 に よ る 緊 急 措 置 で は 、 多 量 の 塩 素 剤 を 必 要 と す る 。 一 方 、 薬 品 取 扱 業 者 の 元 に も 在 庫 量 は 少 な く 、 製 造 工 場 が 被 災 し て 製 品 の 供 給 が で き な

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