(1)1次判定
1次判定は、経過年数、高度利用の必要性・可能性、需要による評価を行い、維持管 理、建替え、用途廃止の対象とする住棟を判定します。維持管理、建替え、用途廃止の 判定ができなかった住棟は2次判定を行います。
a.建設年度、構造による判定
①簡易耐火構造住宅
町内の簡易耐火構造住宅(耐用年数:平屋建て 30 年、2階建て 45 年)512 戸は、
10 年後の平成 33 年度までに全戸が耐用年数を経過します。そのため、建替え、用途廃 止等の更新を検討します(b.高度利用の必要性・可能性、需要による判定へ) 。
②耐火構造住宅
町内の耐火構造住宅(耐用年数:70 年)516 戸は、昭和 50 年度以降の建設であり 耐用年数を経過し始めるのは平成 57 年度以降です。しかし、古い団地では建設後 35 年 を経過し始め、外壁、屋根等の改善が必要な住棟があることが推測されます。そのため、
建設年度や外壁等の劣化状況を勘案し、改善の必要性を検討します(2次判定へ) 。
③木造住宅
町内の木造住宅(耐用年数:30 年)4 戸は、平成 17、18 年の建設であり耐用年数 を経過し始めるのは平成 47 年度以降です。そのため、耐用年数満了まで適切に維持管理 していくこととします(維持管理) 。
b.高度利用の必要性・可能性、需要による判定
堺町地区は、町内でも入居率が高く需要の多い地区です。老朽団地の建替えに当たっ ては、地区の戸数をできるだけ減らさないよう建替戸数を設定します。その他の地区に おいては、入居世帯や需要動向を勘案しつつ、管理戸数を削減するよう設定します。
c.1次判定結果
1次判定の結果は次のとおりです。
表 4-6 1次判定結果
活用手法 事業主体 地区 団地名 構造 建設年度 従前戸数
建替え 浦河町 東町 東町ちのみヶ丘 簡平 S39~42 92
又は 東町かしわ 簡平 S44~49 111
用途廃止 西幌別 西幌別第2 簡平 S45~47 16
西幌別第3 簡平 S49,54 4
西幌別第4 簡平 S48 4
西幌別第5 簡平 S49 2
西幌別第6 簡平 S58~60 12
堺町 堺町西1丁目 簡平 S32,36 14
堺町川沿 簡平 S44~53 76
堺町新栄A 簡平 S60,61 8
堺町改良A 簡二 S39~43 50
堺町 FB 簡平 S49 8
井寒台 井寒台 簡平 S53 4
絵笛 絵笛 簡平 S56 4
浜東栄 浜東栄第1 簡平 S46 6
浜東栄第2 簡平 S55 4
荻伏 荻伏A 簡平 S46~49 30
荻伏B 簡平 S39~45 27
荻伏C 簡平 S53 8
荻伏D 簡平 S57 4
荻伏E 簡平 S59,61,63,H1 16
浜荻伏 簡平 S47 6
野深 野深 簡平 S44,45 6
小計 512
継続判定 浦河町 東町 東町ちのみ4丁目 耐火 H5,9 52
(2次判定へ) 東町A 耐火 S58~60 48
西幌別 西幌別第1 耐火 H3 12
潮見 潮見ヶ丘 耐火 S50~53 84
堺町 堺町西1丁目 耐火 H5,7 52
堺町中央 耐火 S54~57 96
堺町E 耐火 S61~63 56
堺町新栄B 耐火 H1,2 52
堺町西2丁目 耐火 H11 32
堺町西2丁目(改良) 耐火 H14 32
小計 516
維持保全 浦河町 東町 東町ちのみ3丁目(単独) 木造 H17,18 4
北海道 堺町 まきば 耐火 H8,9 60
小計 64
合計 1,092
(2)2次判定
2次判定は、1次判定の結果、未判定の住棟を対象に、躯体の安全性、避難の安全性、
居住性の順に評価を行い、住棟別の事業内容を検討します。
a.躯体の安全性
昭和 56 年の建築基準法施行令(新耐震基準)に基づき設計・施工された住棟について は耐震性を有するものとします。町内の昭和 55 年以前に整備された住宅については、平 成 10 年に「公共住宅耐震診断・改修マニュアル」 (公共住宅建設事業者等連絡協議会)
に基づき判定した結果、耐震性ありと診断されています。
b.避難の安全性
設計図書等により、二方向避難、防火区画の確保の状況、必要性を判定します。全棟、
問題なしと判定します。
c.居住性の判定
以下の項目により、全棟問題なしと判定します。
・住戸面積:住戸専用面積 40 ㎡未満の住戸は狭小住戸として問題ありとします。
・浴室 :浴室未整備は問題ありとします。
・水洗化 :未対応は問題ありとします。
d.長寿命化型改善の必要性
建築後一定期間を経過した住宅では、物理的・衛生的な安全性の確保が早急に求めら れる状況となることから、一定期間を経過するごとに外壁、屋根等の大規模な修繕が必 要となります。これらの大規模な修繕にかかる費用は、概ね 15 年目、30 年目、45 年 目、60 年目にピークとなるとなると考えられ、また、これらの大規模な修繕以外の一般 の修繕についても、住宅の経年劣化が進むことにより費用が増大することと考えられま す(次頁図参照) 。
一方、国は平成 21 年度に公営住宅長寿命化計画を創設、長寿命化型改善をメニュー化 したため、長寿命化型改善を実施することで、住棟の長期活用が可能となりました。
浦河町においては、既に耐用年数を経過し早急に更新がストック(耐用年数が 30 年の 簡易耐火構造住宅)を大量に抱えており、まずはその更新が優先課題となりますが、耐 用年数が 70 年である耐火構造住宅も 516 戸を管理しており、古いものでは 30 年を経 過し始めています。公営住宅のセーフティネット機能を維持していくためには、今後、
修繕時期を迎えるこれら耐火構造住宅についても適切に維持管理していくことが重要で
す。
耐火構造住宅 516 戸について、大きく以下の2つのグループに分けます。平成3年度 以降建設のものは、バリアフリー対応、新省エネ基準対応、一部エレベーターあり等、
一定の居住水準を満たしていると考えらるためです(ただし、ユニバーサルデザイン、
3F以上EV設置など、最新の基準は満たしていません)。
①平成2年度以前建設 336 戸
②平成3年度以降建設 180 戸
①平成2年度以前のストック 336 戸については、②のストックと比較して居住性能が 劣るため、2回目の改善の前に建替えを検討することとします。1回目の改善は今期に 実施することとします。
②平成3年度以降建設のストック 180 戸については、一定の居住性能を満たしている と考えられ、60~70 年の長期的な活用を目指します。そのため、建設後、30 年目、
45 年目程度の2回の改善を想定します(次期、1回目の改善を実施) 。 表 4-7 2次判定結果
活用手法 事業主体 地区 団地名 構造 建設年度 従前戸数
個別改善 浦河町 東町 東町A 耐火 S58~60 48
潮見 潮見ヶ丘 耐火 S50~53 84
堺町 堺町中央 耐火 S54~57 96
堺町E 耐火 S61~63 56
堺町新栄B 耐火 H1,2 52
小計 336
維持管理 浦河町 東町 東町ちのみ4丁目 耐火 H5,9 52
西幌別 西幌別第1 耐火 H3 12
堺町 堺町西1丁目 耐火 H5,7 52
堺町西2丁目 耐火 H11 32
堺町西2丁目(改良) 耐火 H14 32
小計 180
合計 516
竣工後 30 年(20~30 年)程度 で長寿命化型改善を実施
竣工後 45 年(45~55 年)程度で2回 目の改善を実施
(3)3次判定
1~2次判定の結果、建替又は用途廃止対象 512 戸、個別改善対象 336 戸、維持管理 244 戸となりました。
建替え又は用途廃止対象 512 戸について、計画期間内において全ての実施するのは困 難であり、団地別、住棟別の特性に応じた事業の優先度を検討します。
以下に示す活用手法案では、512 戸のうち、主に昭和 40 年代に建設されたストック について建替えを実施することとし、主に昭和 50 年代以降に建設されたストックについ ては、次期以降に建替え時期を延伸することとしています。
また、将来管理戸数の 1,014 戸を目指し、建替え団地の配置シミュレーションを行い、
最終的に次のような活用手法、将来戸数を設定します。
構造別建設年度別の活用方針案(町営住宅) (単位:戸)
簡易耐火構造 耐火構造
木造
~S40 年代(浴室なし) ~S40 年代(浴室あり) S50 年代以降
東町地区 ・東町ちのみヶ丘(S39~42) 92 ・東町ちのみ 4 丁目(H5,9)
・東町A(S58~60)
・東町ちのみ3丁目(H17,18)
52 48 4
・東町かしわ(S44~45) 39 ・東町かしわ(S46~49) 72 西幌別地区 ・西幌別第 2(S45~47) 16 ・西幌別第 3(S49,54)
・西幌別第 4(S48)
・西幌別第 5(S49)
4 4 2
・西幌別第 6(S58~60) 12 ・西幌別第 1(H3) 12
潮見地区 ・潮見ヶ丘(S50~53) 84
堺町地区 ・堺町西 1 丁目(S32,36) 6 ・堺町西 1 丁目(S32) 8 ・堺町西 1 丁目(H5,7) 52
・堺町川沿(S44,45) 24 ・堺町川沿(S50~53) 52 ・堺町中央(S54~57)
・堺町 E(S61~63)
・堺町新栄 B(H1,2)
・堺町西 2 丁目(H11)
・堺町西 2 丁目(改良) (H14)
96 56 52 32 32
・堺町改良 A(改良)
(S39~41,43)
50 ・堺町 FB(S49) 8 ・堺町新栄 A(S60,61) 8
井寒台地区 ・井寒台(S53) 4
絵笛地区 ・絵笛(S56) 4
浜東栄地区 ・浜東栄第 1(S46) 6 ・浜東栄第 2(S55) 4
荻伏地区 ・荻伏 A(S46) 6 ・荻伏 A(S47~49) 24 ・荻伏 C(S53)
・荻伏 D(S57)
8
・荻伏 B(S39,40) 6 ・荻伏 B(S43~45) 21 4
・浜荻伏(S47) 6 ・荻伏 E
(S59,61,63,H1)
16
野深地区 ・野深(S44,45) 6
計 245 155 112 520
今期(H24~33)更新
(赤枠内の住棟)
次期(H34~43)更新
(建替時期を延伸し、
当面、維持保全)
維持保全又は個別改善
56
表 4-8 団地別活用方針(3次判定)
活用手法 事業主体 地区 団地名 構造 建設年度 従前
戸数
将来
戸数 増減 建替え 浦河町 東町 東町ちのみヶ丘 簡平 S39~42 92 52 -40 西幌別 西幌別第2 簡平 S45~47 16 12 -4 堺町 堺町川沿 簡平 S44~53 76 88 12 堺町改良A 簡二 S39~43 50 40 -10 荻伏 荻伏B 簡平 S39~45 27 25 -2
浜荻伏 簡平 S47 6 6 0
小計 267 223 -44
用途廃止 浦河町 堺町 堺町西1丁目 簡平 S32,36 14 0 -14
堺町 FB 簡平 S49 8 0 -8
浜東栄 浜東栄第1 簡平 S46 6 0 -6
野深 野深 簡平 S44,45 6 0 -6
小計 34 0 -34
個別改善 浦河町 東町 東町A 耐火 S58~60 48 48 0 潮見 潮見ヶ丘 耐火 S50~53 84 84 0 堺町 堺町中央 耐火 S54~57 96 96 0 堺町E 耐火 S61~63 56 56 0 堺町新栄B 耐火 H1,2 52 52 0
小計 336 336 0
維持保全 浦河町 西幌別 西幌別第3 簡平 S49,54 4 4 0
(計画修繕) 西幌別第4 簡平 S48 4 4 0
西幌別第5 簡平 S49 2 2 0
西幌別第6 簡平 S58~60 12 12 0 堺町 堺町新栄A 簡平 S60,61 8 8 0
井寒台 井寒台 簡平 S53 4 4 0
絵笛 絵笛 簡平 S56 4 4 0
浜東栄 浜東栄第2 簡平 S55 4 4 0
荻伏 荻伏C 簡平 S53 8 8 0
荻伏D 簡平 S57 4 4 0
荻伏E 簡平 S59,61,63,H1 16 16 0
小計 70 70 0
維持管理 浦河町 東町 東町ちのみ4丁目 耐火 H5,9 52 52 0 東町かしわ 簡平 S44~49 111 111 0 東町ちのみ3丁目(単独) 木造 H17,18 4 4 0
西幌別 西幌別第1 耐火 H3 12 12 0
堺町 堺町西1丁目 耐火 H5,7 52 52 0 堺町西2丁目 耐火 H11 32 32 0 堺町西2丁目(改良) 耐火 H14 32 32 0
北海道 まきば 耐火 H8,9 60 60 0
浦河町 荻伏 荻伏A 簡平 S46~49 30 30 0
小計 385 385 0
合計 1,092 1,014 -78