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ドキュメント内 レクリエーション研究 (ページ 40-46)

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0藤本淳也(大阪体育大学スポーツ産業特別講座研究員) 原田宗彦(大阪体育大学) ライフコース 縦断的研究 スポーツ活動 コーホート

1.緒 言 2.先行研究

これまでスポーツ・レジャー活動参加に影 縦断的視点からスポーツ・レジャー活動の 響を及ぼす要因に関する研究は、ある特定の 参加パターンに注目した研究はいくつか報告 ライフステージに註目した横断的な研究が主 されているOlcGuireら;1987、Scottら;1989、 流であった。しかし、人間の一生をいくつか 原田ら;1990)。しかし、これらの研究は、例 の段暗に分類し、その平均的特徴をとらえる えばMcGuireら(1987)が65歳前後のレジャー活

ライフステージの視点、あるいはその段階の 動参加レベルの変化を測定しパターン化を試 規則的変化過程を指すライフサイクルの視点、 みたように、ある一時的な側面に注目したも には、段糟への分類があまりにも単純化・標 のが多く、一生涯の変化のプロセスの解明に 準化される傾向があること、各段階に属する は及んでいない。ライフコースの視点から捉 者には集団的統一性があることが前提とされ えた研究は、年齢コーホートに在目し、活動 ていること、そして、個人の人生における歴 を開始および中止する割合が加齢によって一 史的背景を重視していないこと、などの限界 定の傾向があることを示したJacksonら(1988)

が指摘される。今後は、個々人が過去から現 やWalshら(1990)の研究、そして、コーホート 在までどのようなパターンで経験をしてきた によってレジャー活動の姐害要因が異なるこ か、というような過去のスポーツ・レジャー とを指摘したMcGuireら(1986)の研究やがある。

活動参加経験を一連のプロセスとしてとらえ、 また、 Rudman(1986)はライフコースにおける そのメカニズムを明らかにしていく必要があ 社会経済的役割の移行とスポーツ参加の関係 ると思われる。特に、スポーツ・レジャー活 を謂ベ、 Hastingsら(1989)はマスターズ水泳 動への関心の高まりにともなって、その欲求 選手のキャリアの変化をライフコースの視点 やニーズもますます多様化・個別化の傾向を から分析している。現在、人々の欲求やニ一 見せている今日においては、より重要といえ ズはさらに多様化・個別化の傾向を強めてい る。本研究は、ライフコースの視点からスポ るため、今後はライフコースの視点、からその ーツ活動参加に影響を及ぼす要因の解明を試 メカニズムの解明への取り組みがより有効で みるとともに、ライフコース研究の今後の方 あると思われる(河cGuire,1987)。

向性に考察を加えることを目的とする。 ライフコースの視点から入閣の一生という ライブコース研究は、近年社会学者や心理 現象を役割移行(roletransition)として捉え 学者の間で注目を集めており、 「個人の一生 ようとする場合、設定される時間軸は個人的 にわたる生活構造(意識の変化、身体の変化、 時間(年齢)、社会的時間(例えば家族周期)、

社会的役割の移行)の変動プロセスJと定義さ そして歴史的時間(時代)の3種類が必要とな れる(大久保, 1985)。そして、その研究の目 る(大久保,1991)。そして、複数の軸を用いる 的は人間の一生という現象のメカニズムを分 ことによってスポーツ・レジャー活動参加の 析して、この現象を支記している法即位ない 変化が加齢の影響なのか、結婚のためか、あ し傾向性を探求することであり、個人の歴史 るいは時代の変化が要因なのかというような、

的背景を重視しているという特徴がある。 どの軸の彰響力が大きいのかについても十分 に検討することが重要である。そこで、本研

‑ 40‑

ーツ活動参加パターンと社会的時間(例:卒業 年齢)の対比を示したものである。横軸は年齢 を縦軸は参加率(その年齢でスポーツ活動に参 加していた人数÷過去のスポーツ経験者数×

100}を示している。この図から各コーホート の参加パターンが異なることがわかった。ま ずどのコーホートも12歳頃から急激に参加率 が高くなっているが、その値は若いコーホー トほど高い傾向を示した。これはこの時期に スポーツ活動に参加しやすい環境が若いコー ホートになるほど整ってきたのではないか(時 代効果:periodeffects}、と推察される.ま

た、 15歳と18歳前後で30代、 40代コーホート の割合が落ちているのは、 f中学・高校卒業」

というライフイベントを迎える一定の年齢に 遣したこと(年齢効果:ageeffects}が要因と 思われる。図

2

は、 40代コーホート内で男女 別の参加パターンを示したものである。この 図から男性に比べて女性の参加率は高校卒業 時期に大きく下がり、再度上昇するまでの期 間も長いことがわかった。これは卒業後の結 婚、子育てなどの要因が影響しているものと 推察される.発表当日は記布資料を加えて詳

しい報告を行う。

究では得られた情報内で分析を進めるととも に、この研究の今後の方向性に考察を加えて いくこととした。

3.研究方法

本研究におけるデータの収集は、岐阜県I 町の選挙人名簿からランダムに抽出された15 00人を対象に、 1992年6月6日から7月9自 の約一ヶ月間、郵送法による質問紙調査によ って行われた。調査内容は、過去、現在、そ して将来の余曜活動、活動状況、種目や頻度 などによって構成された。また、過去の余暇 活動経験については経験種目とその実施期間 (開始年輪と修了年齢)、そしてやめた理由を 回答してもらった。分析には、得られた回答 479(回担率3

1 .

9%}の中から30歳‑59歳の過去 のスポーツ活動経験者151を用いた。さらにラ イフコースの統計的分析を行うためサンプル を3つのコーホート(30代コーホート、 40代コ ーホート、 50代コーホート)に分類し、コーホ ート間分析およびコーホート内分析(性別比較) を行った。

5.結 果

図1は、 3つのコーホート聞の過去のスポ

18  2022 

高 盟 大 盟 大 学 卒 事 事 量 門 量 2

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12  15  182022 

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40 (歳) 35 

30  25, 

20  15 

! 50 (歳)

45  40  35  30  25  20  15  10 

2.男女別スポーツ活動参加パターンと卒業年目輸の対比 (40代コーホート)

‑ 41 

1.コーホート別スポーツ活動参加パターンと卒業年櫛の対比

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月ヨ要吾 0:> 昌司主主1:生季食言正 0:>雲討t;;ちA

主生三き雪

4本 ブ ヨ と

を 用 い て 邦 秋 ( 余 暇 問 題 研 究 所 ) 妙 子 ( 東 海 大 学 ) (Life  Satisfaction  lndex)  体 力 測 定 結 果 と 生 き 甲 斐 指 数

体 力 測 定 栗 原

川 向 ( 余 暇 問 題 研 究 所 ) 和 秀

O 橋 本

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生 き 甲 斐 フ ィ ッ ト ネ ス

キ ー ワ ー ド 緒 言

本 研 究 は 、 我 々 の 生 活 行 動 の 源 泉 で あ る 「 体 力j と 「 能 動 的 ・ 積 極 的 生 活 行 動 を 営 む 意 志 ・ 意 欲 ( 生 き 甲 斐 )Jを リ ン ク す る で あ ろ う 事 実 を 見 い だ し 、 検 証 す る こ と を 目 的 に 試 み た も の で あ る 。

仮 説

2. 

次 の 仮 説 を 設 定 し そ れ ら を 検 証 す る こ と で 進 め ら れ た 。 る る い あ て っ が 係 もJ開 く い 開 高 低 相 も も の 斐 斐 正 甲 甲 き き は 生 生 に

ここだ

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︑ の は は 斐 者 者 甲 いい 者﹄ 高 低 生 カ ののと カ 力 体 体 体 本 研 究 は 、

仮 説 1 ) : 仮 説 2) :  仮 説 3) :  研 究 方 法

踏 台 昇 降 握力、

立 位 体 前 屈 、 垂直とび、

上体起こし、

1 ) 体 力 測 定 : 反 復 横 と び 、

ト ピ ン ら に よ っ て 開 発 さ れ た20聞 か ら な るLife Satisfaction  lndex  (Short  Form)を 和 訳 し て 用 い た 。

調 査 票 2) 

解 答 後 そ の 場 で 回 収 . 3) 調 査 方 法 : 体 力 測 定 を 実 施 す る と 同 時 に 調 査 票 を 配 布 し 、

301月21

24日、 4) 調 査 期 間 :1992120

LSIの 平 均 値 LSI平 均 男 性224名

体 力 測 定 結 果 の 基 礎 統 計 量 を 算 出 .

体 力 測 定 結 果 の 平 均 値 を 基 準 に 上 位 群 と 下 位 群 に 分 け 、 を 算 出 し 、 そ の 差 にtー 検 定 を 施 す 。

1標 準 偏 差 範 囲 外 をHighグ ル ー プ とLowグ ル ー プ を 設 定 し 値 を 算 出 し 、 そ の 差 にt一 検 定 を 施 す 。

体 力 測 定 結 果 とLSI結 果 に 相 関 分 析 を 施 す 。

‑ 42‑

サ ン プ ル : 東 京 都 内 一 部 上 場 企 業 社 員 事 務 系 業 務 従 事 者

③  分 析 方 法 : ①

② 

④  5) 

6) 

結 果 お よ び 要 約 4. 

N=224  体 力 測 定 結 果 お よ びLSl調 査 結 果 の 概 要

LSI  F‑P  踏台(点) 前 屈(cm)握 力(kg)

上体(回)垂直(cm) 反復(回)

年齢(歳)

9.63  5.49  889.33 

189.32  60.55 

9.81  41. 32 

6.18  9.87 

8.80  49.25 

8.17  22.95 

6.33  45.54 

6.12  平 均 値 44.59 

標 準 備 差 10.07

:体力浪.~定 6 項目の数値の合計

F‑P ( フ ィ ッ ト ネ ス ポ イ ン ト )

※ 

とLSI平 崎 値 の 一 世 f隼立」

F‑P  握 力 踏 台

前 屈 垂 直

上 体 反 復

年 齢

10.24  8.60  9.67  9.69  9.71 

10.61  9.86  10.61  9.15 

9.94  9 . 18  10.16  10.73 

9.00  10.30  9.16  9.46 

10.05  9.33  9.95  10.06 

9.73  9.65  9.71  8.60 

9.49  9.63  9.66  9.31 

10.79  9.42  9.99  G 

Gr. 

上 位 群 下 位 群 High  Low 

N=224  体 力 測 定 結 果 とLSI結 果 左 の 相 関 係 数 一 覧

F‑P  踏 台

握 力 垂 直 前 屈

上 体 体 重 反 復

身 長 年 齢

‑0.36  1 ) 体 力 測 定 結 果 ( 平 均 値 ) を 概 観 す る と 、 標 準 値 ( 東 京 都 立 大 学 、 日 本 人 の 体 力 標 準 値 ) に 比 較 し て 踏 台 昇 降 に お い て 僅 か に 下 回 る も の の 、 本 研 究 の サ ン プ ル は 標 準 を 上 回 る 体 力 を も っ て い る 者 が 多 い と い え る 。

2)体 力 測 定 結 果 の 平 均 値 を 基 準 と し て 、 :!:1標 準 偏 差 の 外 に あ る サ ン プ ル をHigh/Low グ ル ー プ と し 、 平 均 値 を 基 準 に 値 の 大 き い も の を 上 位 群 、 小 さ い も の を 下 位 群 と し て そ れ ぞ れ で のLSI平 均 値 を 算 出 し た 。 そ の 結 果 に 着 目 す る と 、 そ こ に は 僅 か づ っ の 差 を 見 出 す る こ と が で き る 。 し か し 、 矛 盾 す る も の も あ り 全 体 の 傾 向 を 伺 い 知 る に は 至 ら な い 。 さ ら に、 t検 定 を 施 し た が 統 計 的 有 意 と さ れ る も の は な か っ た .

3)体 力 測 定 結 果 と LSIに つ い て 相 関 分 析 を 施 し た . 算 出 さ れ た 相 関 係 数 は 極 め て 小 さ く 統 計 的 有 意 性 は な か っ た 。 さ ら に 無 相 聞 の 検 定 を 施 し た 場 合 、 危 険 率1%で 相 関 の 無 い こ

と が 確 認 さ れ た 。

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5. 

本 研 究 を 進 め る 中 で 、 今 回 用 い た 測 定 尺 度 で あ る 「 体 力 測 定Jと 「 生 き 甲 斐 指 数 (Li f  Stisfaction  lndex)か ら 得 ら れ た 数 値 に つ い て は 、 そ の 取 り 扱 い に 未 だ 課 題 を 残 し て い る 。 い ず れ の 尺 度 も 純 然 に 「 量 的Jな も の で は な く 、 本 来 「 質 的 価 値Jを も っ 説 明 変 数 で 構 成 さ れ る 。 今 回 の 研 究 で は 、 分 析 処 理 を 進 め る 段 階 で 双 方 の 尺 度 が も っ 質 的 価 値 へ の 配 慮 が 不 十 分 だ っ た の で は な い か と 考 え て い る .

例えば、 「体力j の " 高 低 " ま た は " 優 劣 " を 決 定 す る に 至 つ て は 、 測 定 に よ り 得 た 数 値 個 々 の 大 き さ に よ り 判 断 を し た . し か し 、 同 ー の 数 値 で あ っ て も 年 齢 お よ び 他 の 項 目 と の 関 連 ま で に も 配 慮 を す る と 、 そ こ に は 質 的 に 同 ー と さ れ る べ き で な い 必 然 が 生 じ る 。

さ ら に 今 回 用 い たLSIについても、 20聞 か ら な る 簡 便 性 は 特 出 さ れ る の の 原 文 ( 英 語 ) を 和 訳 し た こ と の み で 使 用 し た た め 、 本 来 こ のlndex( 指 数 ・ 指 標 ) の も つ 信 頼 性 お よ び 妥 当 性 の 低 下 も 生 じ て い た の で は な い か と も 考 え ら れ る 。

今 後 は 以 上 の 課 題 に 着 目 し 、 と く に 本 研 究 の 目 的 を 達 成 す る に 必 要 と 思 わ れ る 測 定 尺 度 の 入 手 も し く は 開 発 に 努 め 、 同 時 に 質 的 変 数 の 取 り 扱 い に 配 慮 し 進 歩 を 計 り た い 。

‑ 43‑

ドキュメント内 レクリエーション研究 (ページ 40-46)

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