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Current [kA]Pressure rise in air (Pa) [kPa] Voltage [kV]

Power [MW] Energy [kJ]

Pressure rise in oil (Po, Pd) [kPa] Voltage [kV]Energy [kJ]

Po

(same depth as arc)

Pd

(deeper than arc)

Po

(same depth as arc)

Ps

(shallower than arc) Current

Voltage

Power Energy

Current Voltage

Power Energy

11 cycles, 94 ms → 117 Hz 5 cycles, 90 ms → 56 Hz

Arc ignition Arc extinction Arc ignition Arc extinction

20

0 40 60 80 100 120 140

Time [ms]

20

0 40 60 80 100 120 140

Time [ms]

(a) Measurement waveforms of No. 39 (case II) (b) Measurement waveforms of No. 40 (case III) Fig. 3. Measurement waveforms of different arc depth

Current [kA]Pressure rise in air (Pa) [kPa]Power [MW]Pressure rise in oil (Po, Pd) [kPa]

Fig.4.5 Measurement waveforms of different arc depth.

イク圧が発生している。その後,圧力の振動が始まり,

25 ms

程度までは,気 相と液相の圧力は逆位相で振動し,これをピストンモーションと考える。

25 ms

以降は,

∆P

oでは大きな振動はなく,

∆P

dでは高周波の振動が続き,アー ク消滅時点では

∆P

a と同程度の圧力上昇最大値となった。同図

(b) case III

の 場合の圧力波形については,気相の圧力上昇

∆P

a は,

56 Hz

程度の振動を伴 い,全アークエネルギー

31 kJ

で最大値は

375 kPa

に達している。液相の圧力 上昇では,スパイク圧は

P

o で最大

250 kPa

P

s で最大

460 kPa

程度発生 している。その後,ピストンモーションが始まり,

∆P

a

∆P

oでは逆位相の,

P

a

P

s では同位相の圧力振動が継続する。

以上より,アークの深さが異なることで,圧力振動の振幅や周波数は異なる こと,液相

2

箇所の圧力波形も異なる場合のあることが分かった。次の

4.3.2

節では,気相,液相圧力の関係について述べるため,この関係に重要な絶縁油 の流動を気相圧力から近似的に計算する。その後,

4.3.3

節では,これらの関 係の妥当性を検証するため,実測した気相圧力とこれを基に近似的に計算し た油の流動から,液相圧力を算出し,実測との差異を確認するとともに,

4.3.4

節では液相深さ方向の圧力分布を考察する。

4.3.2 絶縁油流動と圧力の関係

前述の通り,高速度カメラを用いた容器内部の観察によって,絶縁油中アー クの発生直後からアーク周囲には球状の分解ガス気泡が発生し,この気泡は 膨張・収縮する。また,実験で得られた気相圧力上昇

∆P

a と画像から推定し た気泡体積

V

Ebは,

(4.1)

式および

Fig. 4.4

の関係において良く一致しているこ とが分かった。これにより,アークで発生した気泡体積に応じて絶縁油が流 動し,気相体積の増減が気相の圧力上昇を決定しているものと示した。した がって,気相,液相の圧力の差異は,絶縁油の流動に起因していると考えら れ,この関係を明らかとする必要がある。しかしながら,容器内部の絶縁油 の流動を直接的に測定することは困難である。そこで,本節では,絶縁油の 流動と気相および液相圧力の関係式を導出するとともに,実測した気相圧力 から絶縁油の流動を計算する。

4.3.2.1 絶縁油流動と圧力の関係式

まず,気泡の膨張・収縮に伴う絶縁油の流動において,気液の界面は常に一 様に上下し,気泡体積と界面の上昇分の体積は等しいという関係が成り立つ と仮定する。これにより,

∆P

aから,空気−絶縁油界面の上下方向の変位

x

関係を得ることができる。すなわち,気相圧力

P

a(絶対圧),気泡体積

V

b,気 液界面の変位

x

は,次式の関係となる。

P

a

= V

0

P

0

V

0

V

b

= V

0

P

0

V

0

S x

(4.2)

ここで,

S

は気液界面の断面積

75.4 × 10

3

m

2

x

は上向きを正とした初期界 面からの変位

[m]

を示す。絶縁油は非圧縮で,流動する絶縁油は上端

(

気相と の界面

)

と下端

(

分解ガス気泡との界面

)

に速度差がない剛体と仮定すれば,界 面の変位はアークから上部の絶縁油全体の上下の流動運動の変位となる。こ れにより,

(4.2)

式に,実験で得られた気相圧力

P

a を与えることで,絶縁油 流動の変位

x

を算出できる。さらに,この流動運動の変位の時間微分によっ て速度

dx / dt [m/s]

が,速度の時間微分によって加速度

dx

2

/ dt

2

[m/s

2

]

が得ら れる。

次に,この上下に流動する絶縁油の質量

m

f

[kg]

は,以下の式で表わされる。

m

f

= ρ

o

LS

(4.3)

ここで,

L

は流動する絶縁油深さ方向の長さ

[m]

ρ

o は使用した絶縁油の密 度

905 kg/m

3を示す。

ニュートンの運動方程式より,アーク上部の質量

m

f の絶縁油の上下の流動 は,気相および液相から絶縁油に加わる力の差分によって発生すると考えら れ,これは

(4.4)

式で表わされる。

m

f

d

2

x dt

2

(

= ρ

o

LS d

2

x dt

2

)

= F

o

F

a (4.4)

ここで,

F

o は気泡から絶縁油に加わる力

[N]

F

aは気相から絶縁油に加わる 力

[N]

を示す(いずれの力も上向きを正とする)。さらに,

(4.4)

式の両辺を気 液界面の断面積

S

で除算すると,右辺は圧力差

( P

o

P

a

)

となる。これにより,

液相圧力

P

oについて整理すれば,以下の関係が得られる。

P

o

= ρ

o

L d

2

x

dt

2

+ P

a (4.5)

(4.5)

式より,液相の圧力上昇現象は,絶縁油の流動によって発生する圧力

ρ

o

Ld

2

x / dt

2 とアークで発生した分解ガス気泡体積分の気相圧力上昇

P

a が重 畳することで生じているものと考えられる。あるいは,

P

o

P

aの圧力差分は,

絶縁油流動の加速度に比例して生じていると言える。また,このような,円 管内の

2

箇所の圧力差分から流体の加速度を検出する方法は,気体を対象と して,鳥越

[1]

が報告している。次節では,この妥当性を確認するために,実 測で得られた気相圧力から絶縁油の流動する加速度を得るための信号処理に ついて述べる。また,

4.3.3

節では,気相圧力上昇と絶縁油の流動する加速度 によって推定される液相圧力上昇

P

Eoと実測

P

o を比較するとともに,流 体力学の観点から

(4.5)

式の関係を述べる。なお,前述の推定の気相圧力と同 様に,推定した液相の圧力上昇は,添え字

E

を用いて,

∆P

Eoと表記する。

4.3.2.2 絶縁油流動を得るための信号処理

本節では,実測の気相圧力上昇

∆P

a から絶縁油の流動する加速度

dx

2

/ dt

2 を算出する信号処理について述べる。

Fig. 4.6

は,

Fig. 4.5

で示した

∆P

aについて,高速フーリエ変換を行った結果 を周波数特性として示す。同図より,

∆P

a のスペクトル強度は低周波成分が 高いことが分かる。また,スペクトルの特徴的なピークの周波数は,

Fig. 4.5

で示した通電期間中の振動周波数と概ね一致する結果が得られた。この特徴 的な気相圧力の振動周波数は,気泡挙動が流動する絶縁油質量による慣性の 影響を受けること(

3.2

節で示した森らの報告を参照されたい)と,アークパ ワーの周波数が

100 Hz

であることが影響していると考えられる。つまり,

(a)

No. 39 (case II)

の場合は,流動する絶縁油の質量は小さいため,気泡挙動お

よび圧力振動はアークパワーに追従することで,その周波数は同程度になっ たものと考える。一方,

(b) No. 40 (case III)

の場合は流動する絶縁油の質量 が増えることで,気泡の過膨張・過収縮が顕著となり,その結果,圧力振動 の周波数はアークパワーの周波数よりも低くなったものと考えられる。なお,

1,000 Hz

以上の周波数帯域で

10

6を超えるピークはなかった。

ここで,ある変位

h

を正弦関数で示し,その微分によって速度,加速度を表 すと,以下の

(4.6)

式のようになる。この式から,変位の振幅に対して,加速 度の振幅は角速度(

ω = 2 π f

)の

2

乗に比例して,増幅されることが分かる。

これにより,高周波成分のノイズの影響は増幅される。また,変位と加速度 の位相は

180

異なることが分かる。

 

 

h = h

0

sin (ω t ) dh

dt = ω h

0

cos (ω t )

dh

2