状況について 量子化学に基づく計算化学は先端技術分野の R&D に有力なツール になると期待されてきたが、ものづくりの現場での適用範囲は限定的 で、産業界で、は本フ。ロジェクトの目的とする高速で、かっ実証データを 反映した実践的な計算手法が望まれていた。このような期待の中で、
民間企業による商品化実績 63 件およびその販売の件数は数多いこと から、現場の実践的なニーズに応えた結果として、ソフトウェアの民 間企業への移転は極めて順調に進んでいると高く評価される。
これは、各プロジェクトともその分野のリーダーとなる企業および 研究者と積極的に連携することによって、産業界のニーズや技術情報 を的確に捉え、理論と実証の融合を通して実践的なレベルまで計算化 学手法が常に進化しているためと思われる。
(不十分な点)
地域中小企業での活用も期待されるが、自己評価報告書の中 では具体的な記述がないため、地域企業への活用の広がりの程 度については評価が難しい。
(改善のポイント)
開発した化学計算手法の企業における活用事例の収集と、地 域中小企業への利用拡大を促進するために研究成果の分かり やすい PR が必要と考える。
ものづくりの開発現場において欠かせないツールとなって いる CFO は、ソフトウェアの販売、事例の情報発信、コンサル ティングがビジネスとして展開されており、またそれをサポー トする技術者も実践経験を通して育成され、人材の層が厚くな っている。計算化学手法が様々な先端技術分野で幅広く普及するた めには、既に取り組んでいる人材の育成、販売ビジネスの一層の推進 を期待する。
評価~ヨ~ 他に劣る
‑30‑
2. 発明、特許権その他の知的
I
(優れている点)財産権の状況について
│
本プロジェクトの目的がソフトウェア群の開発とすると、も のづくりのような知的財産権で評価することは難しい。企業と の秘密保持契約件数 138 件や共同研究の件数の多さから、様々 な先端技術分野で計算化学手法が活用され間接的に成果(知財) に結びついているあるいは結びつく可能性が高いものと思わ れる。多くの場合、商品化のために技術開発、特許取得、商品化の 過程で相当の費用と時間を要するのに対して、短期間で商品に 結び、つける斬新なビジネスモデ、ルを構築することによってタ イムリーに現場の開発に貢献できる。
(不十分な点) 特になし。
(改善のポイント)
コアとなるソフトウェアについては特許化し易いように実 用化事例と絡めた形で権利化を図り、模倣特許から保護した
し、。
このような設計手法が幅広く普及し、先端技術分野の有力な 設計ツールになるためには、プロジェクト終了後も企業の開発 をフォローし、現場でどのように使われ、成果(知財)に結び 付いたかを調査し、結果をフィードバックしてもらいたい。
評価~空~/ 他叩
3. 各種表彰・貰・新聞報道、招 待講演の状況について
4. 論文・著書の状況
(優れている点)
様々な学会から数多くの招待講演、表彰、賞を受けており、
計算化学手法に対する高い期待とともに研究成果が高く評価 されている。また、国内での若手研究者向けのセミナ一、大学 進学セミナーである夢ナビでの講義、新聞やテレビを通した報 道など、幅広い層に向けて研究成果の公表と指導・啓発が積極 的に進められている。
若手からリーダーまで幅広い層で表彰を受けていることか ら、タスクホースによるプロジェクトの中で各人の役割が明確 で、それぞれに目標が達成され、成果が得られているものと思 われる。
(不十分な点)
新聞報道ではヘテロ界面の理論的解析を行う分野とその効 果については分かり易く説明されているものの、そのツールと なる本プロジェクトの開発プログラムや開発状況については 言及されていなし、。
(改善のポイント)
このような実践的な計算化学手法の開発とその応用は先端 技術分野で我が国がリードするためにますます重要になるこ
とから、産業界での適用事例を絡めた PR による波及効果とソ フトウェアの開発の重要性や面白さの PR による優秀な人材(特 に学生などの若手)の確保に期待する。
評価c!ヨ~/ 他に劣る
(優れている点)
各プロジェクトとも平均して論文、著書とも数多く、そのテ ーマおよび代表著者名を見るとプロジェクトの若手も含めて 各研究者がそれぞれの担当テーマにおいて成果をあげている。
また企業との共同研究テーマについても発表しており、成果の 積極的な公開の姿勢がうかがえる。
(不十分な点) 特になし。
(改善のポイント)
素晴らしい成果があがっているので、より citation の高い 論文へも積極的に投稿されることを望む。
評価c!ヨ~/ 他に劣る
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総括 I
上記 1. -3. までの評価に基 づき、「新産業分野創出 J r こ結び っく開発研究成果が出ているか (研究のアウトプット)、また現実 に「新産業分野の創出 J (研究成 果に基づく産業活動のアウトカ ム)に結び付いているか、を中 心に評価すること。
(優れている点)
企業および国からの資金獲得やソフトウェア販売の件数が 多いことから判断して、我が国の先端技術分野において成果に 結びつく実践的な設計手法として認められ、産業界の現場で活 用されていると評価される。技術革新のスピードが速く、商品 のサイクルがますます短くなっている中で、開発期間を短縮 し、目的とする製品を再現性良く開発するには理論と実証に基 づいた計算化学設計手法は有力な武器となる。
実際に新産業創出に結びついた成果についての情報が少な いため評価は難しいが、上記のような理由および計算化学で得 られている設計情報から判断すると、先端技術分野において成 果に結びついているあるいは結びつく可能性は高い。
(不十分な点)
本ツールが幅広い分野で適用され、普及するためには、現在 手掛けている触媒、電池、潤滑材などの成長分野での活用事例、
成功事例の収集と外部への積極的な情報発信が重要である。そ のためには本プロジェクトの終了後の開発のフォローおよび ソフトウェアの販売と一体となった広報、コンサルティング活 動を推進するスキームが必要である。
(改善のポイント)
計算化学は技術としてある程度確立している先端技術分野 で技術革新するのは極めて有力なツールとなりうるが、実証デ ータが少なく、原理も含めて独創的な発想を必要とするプレー クスルー技術は計算化学にとってチャレンジングな領域であ る。本プロジェクトの中では金属一空気極の開発がこの領域に 近いと思われるが、これが可能となればインパクトの大きな新 産業創出に結びつく革新的技術となることから、産業界と連携
してチャレンジしてもらいたい。
評価:
行三優れた研究成果を挙げ、かっ、「新産業分野創出」に結び
」一寸く評価を挙げている。
2. 優れた研究成果は挙げているが、「新産業分野創出」に結 び付くには課題を残す。
3. 優れた研究成果を挙げているとは言えないものの、「新産 業分野創出」に結び付く可能性は高い。
4. 研究成果は他に優れたとは言えず、「新産業分野創出」に 結び付く成果も期待出来ない。
E. プロジェクトの研究費の実績 総括 E
外部資金の獲得状況と、その 資金が十分に活用されているか の観点から評価すること。
(すぐれている点)
年間平均して 40 件以上の企業からの資金、 10 件以上の国か らの競争資金を獲得していること、同一企業の中で複数の部門 から委託研究を受けていること、その分野が我が国の先端技術 分野の多岐にわたっていることから、様々な領域、企業、機関 からバランス良く資金を獲得し、再現性良く資金獲得→ソフト ウェア開発→材料開発のサイクルが回っているものと評価さ れる。
開発されたソフトウェアの販売実績や主要プロジェクトの 成果説明資料から判断すると、獲得資金が有効に各種ソフトウ ェアの導入や人材の確保に充てられ、開発のスピードアップに つながっているものと思われる。
(不十分な点)
ソフトウェア群そのものの開発よりもソフトウェアを活用 した研究開発の獲得資金が中心であると思われるが、その概要 (それぞれに活用された資金総額)が判然としないことから、
その評価が難しい。
(改善のポイント)
ソフトウェア開発に直結する活動に要した資金の状況 (50 万以上のものの記載あり)を明確にする。
評価: 任空~/他に劣る
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ill. プロジェクトの開発研究計画に照らした開発研究の進捗状況に係る評価等
1
.開発研究の進捗状況(当初の開発研究計画に照らした 開発研究の進捗状況)
(優れている点)
基盤技術のソフトウェア開発とそれを応用した多様な分野 での研究開発が並行進行している全体プロジェクトの中で、各 種の設計手法は計画スケジュール内に完成しており、あるもの は次への展開を図っているものもあり、スピード感を持って開 発が進められているものと評価される。
(不十分な点) 特になし。
(改善のポイント) 特になし。
評価: 匂空~/他に劣る
2 研究者の育成状況
i
(優れている点)(各種研究員の受入れ状況等| 修士、博士課程の学生の受け入れ、博士号の取得、および教 を含む。授へのフO ロモーションなど、研究者やその指導者の育成は数多 くの実績から高く評価される。また、企業出身のシニア研究者 を積極的に受け入れていることは学生にスケジュール、コス ト、成呆の重要性を認識してもらう上で有効な実践教育になっ ていることが期待できる。
(不十分な点) 特になし。
(改善のポイント)
計算化学手法を企業に普及させるためには、産業界(白社開 発のエンドユーザ、ソフトウェア販売のソフトウェアハウス) でソフトウェアを幅広く使えこなせる人材の育成が重要であ る。そのためには産学官の間の人材交流を一層盛んにし、すそ 野を広げるとともに人材の層を厚くしてもらいたい