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欧州科学技術研究機構( COST )

ドキュメント内 米国科学技術動向報告 (ページ 85-88)

7. フレームワークプログラム以外の取り組み

7.1 欧州科学技術研究機構( COST )

7.1.1 欧州科学技術研究協力機構(COST)44

(1) COSTの概要

COST(European Cooperation in Science and Technology, 欧州科学技術研究協力機 構)とは1971年に政府間合意により形成された科学技術協力に関するフレームワークで あり、ヨーロッパにおける研究開発活動のネットワーク作りを促進し、European

Research Areaを実現するための手段として位置付けられている。

COSTは研究そのものには資金を拠出せず、すでに他から資金を得ている研究プロジ ェクトのネットワーク作りに関して支援を行う。

欧州外の研究機関・研究者にとってCOSTはフレームワークプログラムに参加する準 備として参加するプログラムとしても位置付けられ、COSTは近年欧州以外にもその参 加国を広げつつある。オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカとはすでに協定 を締結し、アルゼンチンとも交渉中である。協定を結ぶことにより、欧州外の研究者が COSTの活動に参加する場合に当該国が組織的に支援できるようになる。また日本から の参加は微増に留まっている。

COSTの現状を以下に記す。

Actionの数:約300 (2014年3月現在)

Actionごとの予算:平均10万ユーロ以上

プロジェクトの予算合計:FP7を通じての予算額は、トータルで2億5千万ユーロ

(2) COSTのプログラム

COST のプログラムは”Action”と呼ばれ、募集・審査を経て採用される(詳細につい ては後述)。

COSTの特徴としては、以下のようなものが挙げられる。

・ 各Actionは研究者からのボトムアップ型の提案で作られる

・ 参加国・機関は自分の関心のあるActionに参加することが出来る

・ 学際的な分野の協力に注力する

44 COSTEUとは独立した組織であるが、欧州の研究開発と深く関わりを持つため本報告書に記載し

た。

・ 若い研究者の支援に重点を置く

・ ヨーロッパ全域を対象とする

・ 相互の関心に基づくグローバルな協力体制の構築

・ ネットワークを通じた協力を促進

・ 競争的でない研究の促進(標準化、公共の利益になる研究)

・ すでに研究ファンドを得ているプロジェクトのネットワーク化

・ 公平なアクセス、”Open call”と呼ばれるオープンな募集プロセス

・ 世界とヨーロッパの研究界の橋渡しをする

(3) COST参加国

COSTは2014年3月時点で35のメンバー国で構成されている。

COSTメンバー国

オランダ、セルビア、ハンガリー、アイスランド、デンマーク、エストニア、フィンラ ンド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニ ア、アイルランド、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルグ、クロアチア、

オーストリア、ベルギー、チェコ、キプロス、スロヴァキア、スロヴェニア、スペイン、

スウェーデン、スイス、トルコ、英国、マケドニア(FYROM)、マルタ、ブルガリア、ボ スニア・ヘルツェゴビナ

協力国 (Cooperating state、投票権の無いメンバー国)

イスラエル

相互協定締結国

オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ

(4) COSTの組織

COSTの主要な組織は以下のようである。

COST閣僚会議(COST Ministerial Conferences) COST全体に関する重要な決定を行う。5年ごとに開催。

Committee of Senior Officials (CSO)

COST に関する主要な事柄を決定する委員会。最も重要な決定事項は Action の可否 を決定することである。メンバー国から2人の委員が選出される。COSTとメンバー国 の調整・連絡役も果たす。

その他 COST には Executive Group of the CSO、Domain Committee (DC)、

Management Committee (MC)、事務局などの組織がある。またCOSTのブリュッセル

のオフィスと人員の経費はEUが負担しているがESF経由で提供されている。

(5) COSTのActionの開始方法

COSTのActionを申請する場合、以下のような手順を踏んで開始することとなる。

 Open Callと呼ばれる、Actionの募集を読む

 COSTに登録する

 期日(Collection date)までに事前プロポーザルを提出する

 提出されたプロポーザルの中から80程度が選出される

 最終選考に通った場合、詳細なプロポーザルを提出する

 Actionとして認定される

(6) 研究領域

COSTのActionsは次の9つの重要研究領域に分類される。

 バイオメディシン・分子バイオサイエンス

 食料・農業

 林業、林産品・サービス

 物質、物理学・ナノサイエンス

 化学、分子化学

 地球システム科学・環境管理

 ICT (Information and Communication Technologies)

 輸送、都市開発

 個人、社会、文化・健康

これら9つの領域をまたぐ学際分野も対象となる。

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