つくばスマートコリドールにおける情報通信基盤は,高度情報通信社会における本地域の発展を 担う重要な都市基盤であることから,品質及び将来性に優れた大容量の情報通信基盤を,全国に先 駆けて重点的に整備する。
1 構想地域における情報通信基盤整備の考え方
(1)将来の情報通信ニーズ等への対応
ア 将来の情報通信ニーズへの対応
構想地域における情報通信基盤は,大容量情報の流通が可能な光ファイバケーブルを主に,
無線系ネットワーク,メタル系デジタルネットワーク等(以下「補完的ネットワーク」とい う)を補完的に整備することとする。
また,これによって,将来の情報通信ニーズに対応した大容量情報通信基盤を有する「デ ジタルタウン」を構築する。
イ 放送と通信の融合に対応した情報通信基盤
放送と通信の融合を図り,CATV 伝送や,大容量のデータ通信が双方向で可能な情報通信 基盤を整備する。
(2)柔軟な拡張に対応する幹線網
ア 柔軟な拡張に対応する幹線網
幹線網(交換局からユーザー居住区の「き線点」(※)までの配線をいう。以下同じ。)は,
中核施設等を拠点に光ファイバケーブルによりループ状に構成し,将来の拡張に柔軟に対応 可能にするとともに,災害等に対する安全性を確保する。
イ 多様な利用形態に対応するアクセス網
アクセス網(き線点からユーザー宅までの配線をいう。以下同じ。)は,幹線網から分岐し て多様なアクセス形態に対応させる。
光ファイバケーブルによる高速のアクセスを実現することを目標とするが,地域特性や開 発段階に応じて,補完的にネットワークを組み合わせて構成する。
(3)地域特性に応じたアクセス基盤の整備
情報通信基盤のうち,アクセス網については,光ファイバケーブル等による高速アクセス環境
の整備を目標とし,地域の土地利用の形態における特性や情報通信需要に対応した整備を行う。
ア 情報通信需要に的確に対応したアクセス基盤の整備
居住者等の定着や需要の想定から,ビジネス・商業地域,集合住宅地域,戸建て住宅地域 の順に優先度を付けて,各発展段階に応じて十分に機能する情報通信基盤を整備する。
また,これらの情報通信基盤の連携により,将来の映像等大容量情報の流通に対応すると ともに,地域住民全員の常時同時利用が可能で業務系需要も満たす情報通信基盤を先行整備 する。
イ ビジネス・商業地域のアクセス基盤
ビジネス・商業地域は,光ファイバケーブルによる高速アクセスを実現することを目標と し,光ファイバを主とした整備を進める。
また,幹線網の光ファイバケーブルは地中化を図るとともに,アクセス網の光ファイバケ ーブルは居住定着に応じて即座に対応可能とする。
ウ 住宅地域のアクセス基盤
住宅地域のアクセス系は,光ファイバケーブルによる高速のアクセスを実現することを目 標とするが,地域特性や開発段階に応じて,補完的ネットワークを組み合わせて整備する。
2 先行的整備地区における大容量通信基盤の早期実現
情報通信基盤の整備においては,地域によって異なる情報通信需要が重要な条件となることから,
地域の特性に応じた戦略的な整備が必要であると考える。
このため,高いニーズが想定される地域に対して先行的に大容量通信基盤を整備し,それによる 通信需要拡大などの波及効果をねらうとともに,都市形成の成熟段階に応じた整備を進めることと する。
(1)先行的整備地区
常磐新線沿線開発地区のうち,葛城地区は,広大な誘致施設地区と住宅用地を有し,常磐新線 沿線開発地区の中心的な市街地を形成する地区であり,常磐新線沿線開発のモデルとするのにふ さわしい地区であることから,大容量通信基盤を先行的に整備する地区とする。
また,メディアパークシティは,中核施設を擁し,構想全体の情報通信面の拠点となる機能を 有する地区であることから,葛城地区と同様,先行的に整備する地区とする。
先行的整備地区を中心とした広域ネットワークのイメージは,次に掲げる参考図のとおり。
(2)都市の発展段階に応じた情報通信基盤整備
先行的整備地区以外の地区については,都市の発展段階を,街開き直後の住民・企業の居住が 開始された当初の時期を「形成期」,住民・企業の定着が進み街の機能が整備されつつある時期 を「普及期」,街の機能が完成し街が発展する時期を「発展期」とした上で,発展フェーズに合 わせて大容量化を図るなど,段階的な整備を行うこととする。
ただし,基礎的な設備については,発展期を展望した整備を行う。
3 効率的な整備手法の考え方
整備地区における情報通信基盤の整備については,整備主体のリスクの低減,コストの低減,利 用者の利便性の向上,都市景観への配慮等のため,道路・鉄道・電力・CATV等の他の都市基盤と 連携した整備を行う。
なお,整備にあたっては,低コスト化及びリスクの軽減を図るため,行政の支援及び PFI の導 入等の検討も行っていくものとする。
(1)伝送路の整備
ア 通信と放送を融合させる光ファイバケーブル
放送のデジタル化をはじめとする通信と放送の融合に対応して,CATV 伝送や大容量通信 が一本の光ファイバケーブルで双方向に可能となるよう整備を進める。
イ 鉄道との連携の検討
ケーブル敷設のコスト低減のため,鉄道敷への通信ケーブルの敷設及び鉄道運行制御用の 通信ケーブルの利用に関する検討を進める。
(2)管路の整備
ア 管路整備によるケーブルの地中化
ケーブルの管路等の整備に当たっては,コストの低減及び市街地等への景観への配慮から,
道路整備に合わせてCCBOX(※)を整備するなどによって,可能な限り地中化を進める。
管路整備に当たっては,国庫補助事業の導入による整備を進める。
イ 通信装置への電力供給の合理化
光伝送装置等への通信装置と配電BOX等の電力供給装置を隣接設置するなど,電力と一体 的整備を行う。