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構想の実現に向けた課題

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1 事業化に向けて検討が必要な課題

(1)事業化の枠組み

ア 事業性の検討

 コンテンツサービス,マルチメディア住宅,情報通信基盤,中核施設のそれぞれについて,

効果,受益者,整備に要するコスト,コストの回収方法,採算性,発展性,リスク等の事業性 を検討,整理する必要がある。

 特に,情報通信基盤については,大容量通信基盤を整備することから,通信料金の低額化が 課題であり,そのための費用回収方法など,低廉な通信料金実現の手法を検討する必要がある。

その際,各種補助金の導入によって整備費用や住宅の価格そのものを下げること等も視野に入 れることが必要である。

イ コンセプトやメリットの明確化

 構想の各分野のコンセプト,当地域のメリットの明確化,当地域「らしさ」の演出,地域ブ ランドの構築等を,さらに検討,整理していく必要がある。

ウ 他地域との差異化

 他県の常磐新線沿線開発地域との差異化や連携を図るために,柏に整備されている「東葛 プラザ」や進出が決定している東京大学など,他地域に整備される機能を念頭に入れた検討 が必要である。

エ 周辺地域との格差への対応

 構想地域又は整備区域と周辺地域との格差が生じることも考えられるので,事業化を検討す る際には,周辺地域等との格差への対応についても併せて検討する必要がある。

オ 実施すべき事業の特定及びシンボル事業の立ち上げ

 コンテンツサービス,マルチメディア住宅,情報通信基盤,中核施設のそれぞれについて,

実施すべき内容の特定,事業化手法の整理,事業主体の整理等を検討する必要がある。

 また,構想の核となるシンボル事業の位置づけ及びその立ち上げについて,検討,整理する 必要がある。

カ 国資金や民間活力の活用

 事業を本格的に展開する上では,国資金の活用を視野に入れた実現スキームを構築すること の検討も必要である。

 また,民間の資金やノウハウの活用の面から,民間又は第三セクターによる整備・運営,民 間の施設・サービスの誘致など,整備手法や運営手法についても,検討が必要である。

キ 技術動向への対応

 2003 年以降開始される地上波放送のデジタル化とデジタルテレビの出現など,技術の進展 を想定し,コンテンツサービスやマルチメディア住宅,情報通信基盤の面での対応について,

整理する必要がある。

(2)構想推進組織の設立,具体化

 事業内容の調整,事業者の調整等を円滑に進めるため,構想推進組織の設立に向けて,その 役割,活動スケジュール,構成等に関して,検討,整理する必要がある。

(3)事業スケジュール等の調整

ア 都市の発展段階に応じた事業実施スケジュールの検討

 都市の形成が,10年,20年という長期にわたってゆっくりと進むことから,都市の発展段 階に合わせて,情報通信基盤,マルチメディア住宅,コンテンツサービス及び中核施設を整備 する必要があり,事業の必要性,コスト及び効果から,実施時期を慎重に検討する必要がある。

イ 沿線開発事業との整合

 事業化に当たっては,沿線開発が長期間にわたることから,事業の有効性,整合性,効果等 を十分に検討した上で,整備スケジュールを検討する必要がある。

(4)地域住民等の協力と参加

 情報通信基盤の整備,マルチメディア住宅の供給,コンテンツサービスの提供等の事業にお いては,地域住民の土地を利用することが前提になるとともに,地域全体で進める必要がある ことから,地元市町村はもとより,地域住民の理解,協力及び参加を求めていくことが不可欠

である。

(5)各分野の検討課題

ア 光ファイバを活用したCATVの事業化手法

 本地域の情報化を先導する当地域において,CATVの導入に関して,事業内容,事業主体,

事業手法等を整理することが必要である。

イ マルチメディア住宅の整備エリア・整備手法

 マルチメディア住宅の整備対象エリアを特定し,整備手法を整理する必要がある。また,マ ルチメディア住宅のモデル住宅の整備手法等についても整理する必要がある。

ウ 地域別の情報通信基盤の形態

 地区ごとの情報通信基盤の形態を整理する必要がある。

エ 情報通信基盤の地中化

 ケーブルの地中化については,道路整備や区画整理の施工に合わせる必要があることから,

早期に,対象エリア,実施手法等を含む方針を整理することが必要である。

オ 中核施設における道路網との関連等の検討

 中核施設の機能面では,今後,「情報系コア」についても検討する必要があるとともに,三 郷から伊奈・谷和原駅(仮称)の間に整備される都市軸道と呼ばれる 4 車線の県道,及び首 都圏中央連絡自動車道などの広域道路網を考慮した,より広域的な連携(新東京国際空港(成 田空港)と直結する)や誘致方策も検討する必要がある。

2 今後の展望,スケジュール

ア 事業化の検討(平成12年度)

 構想の実現可能性の見通しをつけるために,当報告に基づいて,構想を具体化するための手 法や課題解決方法等を整理していくことが必要である。特に,前項「事業化に向けて検討が必 要な課題」で示した事項については,平成12 年度以降できるだけ早期に検討し,対応策を整 理する必要がある。

イ 事業化着手(平成13〜16年度)

 前項によって実現可能性の見通しがついた段階で,構想推進組織を設立し,各関係機関の役 割分担に基づいて,情報通信基盤の整備,情報システムの整備,モデル住宅の整備等を,常磐 新線沿線開発地区の街開き及び常磐新線の開業に合わせて進めることが必要である。

 ただし,一部のサービスについては,街開きの時期が早い守谷地区や伊奈・谷和原地区など を対象に,提供を開始することも必要である。

ウ サービス提供(平成17年度〜)

   常磐新線の開通に合わせて,情報サービスを本格的に提供開始する。

参 考 資 料

1 地域の現状

(1)常磐新線沿線開発地区の土地利用計画

地   区 駅 計画人口 全体面積 商業・業務 誘致施設 住 宅 中根・金田台地区 16,000人 190ha − 約 9ha 約 93ha

葛城地区 ○ 25,000人 485ha 約 16ha 約141ha 約160ha

上河原崎・中西地区 11,000人 168ha − 約 24ha 約 60ha 島名・福田坪地区 ○ 15,000人 243ha 約 4ha 約 16ha 約 93ha

萱丸地区 ○ 21,000人 293ha 約 4ha 約 26ha 約135ha

伊奈・谷和原丘陵部地区 ○ 16,000人 275ha 約 10ha 約 21ha 約120ha 守谷駅周辺,守谷東地区 ○ 6,200人 79ha 約 8ha − 約 36ha

計 110,200人 1,733ha 約 42ha 約237ha 約697ha

       (数値は暫定的なものであり,今後変更の可能性がある)

(2)メディアパークシティの概況

 【整備の目的】

 21世紀のモデルとなる高度情報都市として,マルチメディアを活用し,環境と調和した潤 いのあるまちづくりを進め,今後のリーディング産業として期待されるマルチメディア産業 の集積を図り,世界に最先端の情報を発信する拠点都市の創造を目指す,新たなまちづくり。

 筑波研究学園都市と有機的な連携を図りながら,個性や感性が尊重され,生活の真の豊か さを実感できる,人にやさしい創造的なまちづくりを目指す。

 【整備の目標】

①マルチメディア技術を活用する21世紀型新産業拠点の形成

②21世紀を担う青少年を中心とした人材育成と世界への情報発信

③映像・通信・放送などの技術を活用した魅力ある交流拠点の形成

【計画地区】

茨城県伊奈町東部丘陵部 約55ha

【土地利用計画】

歴史公園「ワープステーション江戸」…約9ha 教育研修施設…約6ha

産業誘致施設…約40ha 計 約55 ha

(3)筑波研究学園都市の概況

ア 日本を代表する世界的な研究開発センター

 日本を代表する国立及び民間の研究教育機関が多数立地し,世界的な研究開発センターを 構成しており,国際的な研究交流拠点としての機能を有している。

 また,研究学園都市を中心として,歩道と車道の分離,数多くの公園,地域冷暖房などの 先進的な都市基盤整備が行われている全国のモデルとなる計画都市である。

○研究学園地区に46の国の研究教育機関が立地

○周辺開発地区を中心に民間企業も約260社が立地

○研究者は,約1万3千人(うち博士号取得者は,約4,600人)

イ 都市建設の経緯

1963年……国家プロジェクトとして研究学園都市を建設することが閣議了解 1968年……建設開始

1970年……筑波研究学園都市建設法が成立

1980年……予定された43の国の研究教育機関の移転・新設が完了 1980年……研究学園地区建設計画の策定

1981年……周辺開発地区整備計画の策定 1985年……国際科学技術博覧会の開催

1987年……5町村の合併によりつくば市が誕生

1998年……研究学園地区建設計画及び周辺開発地区整備計画の全面改定 1999年……つくば国際会議場がオープン

ウ まちづくりの経緯

 都市建設期である第一段階(1963〜1984年)は,国家プロジェクトとしての都市建設が開 始され,予定された国の教育研究機関の移転等が完了し,都市として概成を見た時期である。

 都市整備期である第二段階(1985〜1997 年)は,国際科学技術博覧会(1985 年開催)を 契機とした常磐自動車道の整備,都心地区の利便施設の整備,周辺部への民間企業の進出が 進み,都市としての形態が整った時期である。

 国の研究学園都市建設計画及び県の周辺開発地区整備計画の全面的な改定が行われた1998 年以降は,つくばの第三ステージとして都市発展期に入っており,「広域自立都市圏中核都 市」,「科学技術中枢都市」及び「エコ・ライフ・モデル都市」としての機能整備や環境整備 が進められている。

<今後のまちづくりにおける課題>

「広域自立都市圏中核都市」として

  都市機能の充実,交通関連施設の整備,情報通信機能の整備

「科学技術中枢拠点都市」として

  国際的研究交流機能の整備,研究交流の推進,新産業の創出の促進,ほか

「エコライフ・モデル都市」として

  環境共生型都市づくりの推進,つくばらしい景観と文化の形成

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