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杭下端支持力学状態の検証:鉄板実験

 次に,地盤を鉄板に変更し,杭に発生するひずみにどのような影響が出るかを計測した。実 験一覧を前述の表−4 に示す。鉄板の形状は直径 10cm・厚さ 2.8cm・質量 1.65kg で,22 枚の 鉄板を直接実験装置底盤上に置いた。鉄板実験計測結果を図−24 ~図−27 に示す。

 砂地盤での同じ実験条件での実験結果と比較すると第 2 波応力波の圧縮ひずみの最大値は ch4-1 で 3032.6µ あった。全体として砂地盤と鉄板の場合の最大の圧縮ひずみを比較すると鉄 板の場合が砂地盤の場合より 5.83 ~ 3.29 倍大きく生じ,発生時間は 8.53 ~ 5.48 倍遅れて生じた。

 なお,鉄板は砂に比べて密度や弾性係数が大きいことから,アルミ杭から伝わった応力波が 砂地盤では引張として下記の式での計算値では 96.2% 反射するのに対し,鉄板では応力波は 43.5% 圧縮で反射することになる。

 以下に断面積比が一定のときの反射率αと透過率βの算出式7)を示す。

     α= 1 −β (3)

     β= 21 + q (4)

 ここで,q はインピーダンス比である。

また,表−6 に本実験でのインピーダンス比・反射率・透過率のまとめを示す。

 杭中を伝播する応力波が,鉄板実験では圧縮で行き来するため,圧縮ひずみが大きくなりピー クの発生時間が砂地盤に比べて遅くなったと考えられる。

 実験条件 F-1 と F-2 を比較すると第 1 波応力波による圧縮ひずみは F-1 のほうが強く発生 している。鉄板実験の G ~ I-2 では G<H の順で初期ひずみが発生するのに対し,I-1・I-2 で は初期ひずみが発生しなかった。このことから,衝撃力に対して初期ひずみが発生するのはあ る一定の範囲であると考えられる。F-1 の衝撃力では,増加した砂地盤の弾性係数で受けられ たのに対し,F-2 の衝撃力では増加した弾性係数でも支持しきれなくなり,数値が低下した。

鉄板実験においても,G や H は鉄板が衝撃を受けられたのに対し I-1・I-2 では鉄板が十分に 剛である状態を保てなかったと考察できる。

表-6 インピーダンス比・反射率・透過率

地盤条件 砂 鉄 アルミ 空気

密度(g/cm3) 1.57 7.874 2.7 0

弾性係数 E(MN/m2) 45.99 152300 59200 0

アルミとのインピーダンス比 Z 50.8 0.39 1 ∞

アルミとの透過率(%) 3.8 143.5 100 0

アルミとの反射率(%) -96.2 43.5 0 -100

図-24 実験名Gの実験結果

(実験名 G:重錘質量 20kg・落下高さ 0.25m・埋設深さ 0cm)

図-25 実験名Hの実験結果

(実験名 H:重錘質量 20kg・落下高さ 1m・埋設深さ 0cm)

図-26 実験名Ⅰ-1の実験結果

(実験名Ⅰ -1:重錘質量 20kg・落下高さ 2m・埋設深さ 0cm)

図-27 実験名Ⅰ-2の実験結果

(実験名Ⅰ-2:重錘質量 40kg・落下高さ 2m・埋設深さ 0cm)

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