24-36ヶ
月36-48ヶ
月48ヶ月分
相当以上 計 平均 常勤
122 7 13 19 34 41 27 67 330 20.7
(37.0) (2.1) (3.9) (5.8) (10.3) (12.4) (8.2) (20.3) (100.0)
3年以下 4 1 0 0 0 0 0 0 5 0.3
(80.0) (20.0) (0.0) (0.0) (0.0) (0.0) (0.0) (0.0) (100.0)
4-9年 14 1 3 1 1 1 0 2 23 7.8
(60.9) (4.3) (13.0) (4.3) (4.3) (4.3) (0.0) (8.7) (100.0)
10-19年 43 2 3 5 4 1 0 1 59 3.7
(72.9) (3.4) (5.1) (8.5) (6.8) (1.7) (0.0) (1.7) (100.0)
20-29年 23 1 2 5 6 8 3 7 55 16.5
(41.8) (1.8) (3.6) (9.1) (10.9) (14.5) (5.5) (12.7) (100.0)
30年以上 35 4 3 7 21 27 19 45 161 27.9
(21.7) (2.5) (1.9) (4.3) (13.0) (16.8) (11.8) (28.0) (100.0)
非常勤
242 3 2 0 3 2 0 1 253 0.7
(95.7) (1.2) (0.8) (0.0) (1.2) (0.8) (0.0) (0.4) (100.0)
3年以下 15 0 0 0 0 0 0 0 15 0.0
(100.0) (0.0) (0.0) (0.0) (0.0) (0.0) (0.0) (0.0) (100.0)
4-9年 63 1 2 0 0 0 0 1 67 1.0
(94.0) (1.5) (3.0) (0.0) (0.0) (0.0) (0.0) (1.5) (100.0)
10-19年 104 1 0 0 2 0 0 0 107 0.4
(97.2) (0.9) (0.0) (0.0) (1.9) (0.0) (0.0) (0.0) (100.0)
20-29年 44 1 0 0 1 0 0 0 46 0.4
(95.7) (2.2) (0.0) (0.0) (2.2) (0.0) (0.0) (0.0) (100.0)
30年以上 16 0 0 0 0 2 0 0 18 3.3
(100.0) (0.0) (0.0) (0.0) (0.0) (0.0) (0.0) (0.0) (100.0)
退職 ま で の 予 想 勤 続 年 数
退 職 ま で の 予 想 勤 続 年 数
みると、常勤でも退職金をもらえないと予想している人が
37%となる一方、48
ヶ月分相当 以上と答えた人も20%にのぼる(表 2-3-6)。また、本調査では勤務先に就職した年に加え、
「現在の勤務先にあと何年くらい働きたいと思うか」を別途質問しており、就職年から調 査時点までの期間と後者の回答の和を求めることにより個人の想定する予想勤続年数を求 めることができる。得られた予想勤続年数毎にみると、
3
年以下の人の80%は退職金を受け
取らないことを予想しているが、勤続年数が増加するにつれてその割合は減少する。また、非常勤の場合は、そのほとんどが受け取らないことを予想しているが、5%程度ではあるも のの受給を予想する人が存在している。
以上より、退職一時金期待額も人々の想定する予想勤続年数により異なることが分かっ たが、既にみた企業規模、学歴等勤続年数以外の要因も人々の期待に影響を及ぼしている ことが考えられる。そこで、次に、退職一時金予想額(月収換算)について順序プロビッ ト分析を行った。説明変数は既に受領した退職金の推定で用いた変数のうち調査から得ら れるもの、すなわち、退職予想年における勤続年数、企業規模、退職予想年における卒業 からの経過年数、学歴、職種、業種、定年退職か否かのほか、辞めた年代の代わりに辞め る予定の年代を用いた39。退職金に関する個人の期待形成がこれまで論じてきた企業調査や 既に得た退職金と整合的であるならば、予想される符号は予想勤続年数、定年退職はプラ
39 定年ダミーについては、「あと何年くらい働きたいと思いますか」という回答と「雇用期限があと何年 くらいか」という回答を組み合わせて作成した。すなわち、「あと何年くらい働きたいと思いますか」とい う問いには「定年まで」という選択肢があり、かつその選択肢を選んだ人には定年が何歳かを聞いている。
この回答を
x
歳とし、「あと何年くらい働きたいと思いますか」という回答をy
とし、回答者の回答時の年 齢をage
とした場合、xがy+age±2の範囲内となる標本を定年ダミー=1とした。注) 自営業・家族従事者・経営者は除く。平均値は受け取らなかった人も含めた加重平均。
69
表2-3-7 現在の勤務先に期待する退職一時金(順序プロビット回帰)
全サンプル 常勤 非常勤
係数 標準誤差 係数 標準誤差 係数 標準誤差
4-6年 1.28 0.53 ** 1.69 0.73 **
7-9年 1.32 0.56 ** 0.02 0.73
10-14年 0.82 0.51 0.56 0.59 -0.36 0.41
15-19
年0.96 0.55 * 0.50 0.63
20-24
年1.80 0.51 *** 1.56 0.60 *** 0.04 0.42
25-29年 1.67 0.51 *** 1.49 0.59 **
30-34年 1.85 0.50 *** 1.76 0.58 *** 0.51 0.48
35年以上 2.49 0.50 *** 2.35 0.58 ***
-0.02 0.01 * -0.03 0.01 ** 0.02 0.02
常勤1.33 0.22 ***
女性
-0.20 0.18 -0.14 0.19 -0.31 0.36
学歴<高卒>
中学校卒
-0.64 0.31 ** -0.91 0.29 *** -0.17 0.56
高専・短大卒
0.03 0.19 0.17 0.23
大学卒
0.09 0.17 0.03 0.19 0.25 0.34
企業規模<4人以下>
5-29人 -0.23 0.30 -0.22 0.37
30-499人 -0.18 0.27 0.12 0.32
500-999人 -0.06 0.38 0.07 0.42
1000
人以上0.22 0.29 0.48 0.34 0.37 0.29
官公庁等
0.45 0.31 0.82 0.38 ** 0.19 0.52
定年
0.02 0.14 0.00 0.15 -0.05 0.50
退職予定年<2011年-19年>
2020-29年 1.88 0.64 0.01 0.16
2030年以降 2.03 0.64 -0.08 0.22
標本数
579 330 249
疑似対数尤度
-552.2 -477.5 -56.5
疑似決定係数
0.286 0.179 0.089
退職までの予想 勤続年数<3年以下>
退職予想年における 卒業からの経過年数
スとなると考えられ、そうでない場合は既に受領した退職金の規定要因とは異なる独自の 期待形成を行っていることを示唆することになる。結果は表
2-3-7
に示す通りである。結論 を先取りすると、説明変数の符号は表2-3-3
で示した辞めた会社から得た退職金の結果と類 似している。まず、第1
列は、必要な説明変数を満たす全ての標本を対象に行った結果で あるが、勤続年数、企業規模は正と予想される結果となったほか、常勤ダミーが有意とな った。そこで、第
2
列では、サンプルを常勤に限定して同様に推計したところ、勤続年数、企 業規模は引き続き正となった40。学歴は高卒に比べ中卒は負で有意だが、高専・短大卒及び40 勤続年数は
4-6
年でやや突出した結果となっている。これは、表6
にもあるように、勤続年数4-7
年で あるにもかかわらず退職金を48
ヵ月相当以上受け取ることを期待している人が2人いたためである。これ注) 標準誤差は
robust standard error
。***
、**
、*
はそれぞれ有意水準1
%、5
%、10
%を示す。<>
は各ダミー変数のリファレンスグループ。非常勤はサンプル数を考慮し勤続年数ダミー分類を10
年未満をリファレンスグループとし、10-19
年(10-14
年の欄に記載、20
年-29
年(20-24
年の欄に 記載)及び30
年以上(30-34
年の欄に記載)とした。業種、職種ダミーの結果は省略。70
大卒は符号は正だがともに有意でない。辞める年代ダミーについては、2010 年代をリファ レンスグループとしたが、有意ではないものの
2030
年代の符号は負となった。また、表2-3-7
には示されていないが、職種ダミーは事務職をリファレンスグループとし販売職で負で有 意に、業種ダミーは製造業をリファレンスグループとし金融保険が正に有意となった(ともに
5%水準)。一方、やや意外な結果として、卒業からの経過年数が負かつ有意になった
ことが挙げられる。先に述べた通り、この項は勤務先企業が退職金設定にあたり勤続年数 に依存しない年功的効果を考慮していれば正の符号が期待される。逆に、符号が負になっ たということは、予想勤続年数・学歴が共通であれば年齢が若い人の方がむしろ多額の退 職金を期待していることを意味する。第
3
列は非常勤の結果を示している。標本数の減少 を考慮し、予想勤続年数は10
年毎に統合した。係数が有意になった変数はなかったが、符 号については勤続年数10-19
年ダミー及び定年を除き予想通りである。予想勤続年数及び定 年の符号が逆になった背景についてはより詳細な分析が求められるが、非常勤はもともと 退職金を期待しないと答えた人の割合が多いことと比較して標本数が小さいことも背景に あるかもしれない。続いて、既に辞めた会社から受け取った退職一時金で行った分析と同様、予想勤続年数 や企業規模等有意になった変数に着目しつつ再推計を行った上で、その限界効果の推定を 行った(表
2-3-補 B、表 2-3-補 C)。常勤の場合は、限界効果は勤続年数、企業規模などで
有意な結果となり、予想勤続年数が長いほど、企業規模が大きいほど予想退職金は大きく、中卒では小さくなっており、予想勤続年数が
10
年未満の人を基準として、予想勤続年数が35
年以上の人は、退職金を受け取らないことを期待している確率が43%低く、48
ヵ月相当 以上の退職金を受領すると期待している確率は29%高くなる。
表
2-3-補 B
の1
列目で得られたモデルを用いて、表2-3-5
と同様の手法により個人の退職一時金受領期待額(月収換算)を試算したのが表
2-3-8
である。今後10
年間で退職する予 定の人で、現在の勤務先に35
年以上勤め常勤で定年退職した場合、退職金期待金額は30
人未満の企業で大卒者は22
ヶ月分相当、高卒者は23
ヶ月分相当、中卒者は15
ヶ月分相当 となり、1000 人以上の企業ではそれぞれ35
ヶ月分相当、36.2ヶ月分相当、27 ヶ月分相当 となる。これを実際に受け取った退職金の推定値(表2-3-5、既出)における勤続年数 35
年以上の定年退職の場合と比較すると、大卒及び高卒者については大卒は予想値の方が若 干上回り、高卒は若干下回るものの、その差は概ね1
割程度と近い値となっている。また、勤続年数がより短くなると勤務先企業規模が小さい人を中心に実際に受けとった退職金か ら得た推定値との乖離は大きくなる傾向がみられる。
予想推定値と実績推定値が近い結果が得られたのは、退職金の支給は法律に義務づけら れたものではないものの、就業規則を作成する義務のある
10
人以上の労働者を雇用する事 業所は、就業規則に退職に関する事項を記載することが義務づけられており、その算定基ら標本の特性をみると、ともに
50
歳代半ばの大卒者で現在の企業に勤務して2-3
年、勤務先企業規模5-29
人、業種は教育・学習であった。71
準についてある程度就業規則に提示されていることから、これが雇用者に有益な情報とし て活用されている可能性もあろう。一方、中卒者は予想推定値と実績推定値の乖離が大き いのみならず、表
2-3-8
で示された予想推定値の方が全ての勤続年数グループでその水準が 低くなっていることから、この乖離は誤差というよりは傾向的な乖離と判断すべきである。すなわち、この結果は既に辞めた人が企業から得た退職金に影響する中卒の学歴効果に比 べ、これから辞める人が期待する退職金に影響する中卒の学歴効果とでは学歴属性の効果 が異なることを意味するが、その一因としては社会全体として高学歴化が進んだことがあ るかもしれない。
表
2-3-8
推定結果から試算した退職一時金期待給付額(月収換算[
ヵ月分]
、常勤)大学卒 高校卒
中学校卒
企業規模 企業規模 企業規模