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第 9 章 課題解決のプロセスの詳細 28

10.2 最終発表

10.2.3 最終発表の評価まとめ

 最終発表の評価として、発表技術の点数の平均は、10 点満点中6.46点で、発表内容の点数の 平均として、10 点満点中6.53 点であった。以上の評価から、様々な問題点や、良かった点が分 かった。中間発表での問題点を克服していた項目もあれば、今回の最終発表で初めて出た問題点も あった。

 発表技術の良い評価として、発表技術の評価のコメントでは「発表の際の声の大きさが良かっ た」や「発表の進行の早さはちょうど良かった」など中間発表の際にも良かった点として挙げられ ていたものがまた評価されて良かったと思う。また、中間発表の際に、問題点として挙げられてい た内容を最終発表では、「何も見ないで発表していたのが良かった」や「難しい内容を分かりやす く発表していた」など良かった点として評価されていたので、しっかりと改善することができたの はと考えられる。また、成果物についても中間発表の際には発表することができなかったのだが、

「i Padでの実演の説明が分かりやすかった」や「アプリでの実演での見せ方がスライド式で良かっ

た」などの発表技術の評価でのコメントが多かったので、良かったといえることができると思う。

しかし、問題点として、「文字や文章が多すぎていたので、図などをもっと取り入れて欲しかった」

や「可視化による有用性やニーズの説明が欲しかった」など中間発表の際にも指摘されていた点な ど、まだまだ不十分な点があったと感じるので、しっかりと反省し、見直すことが必要であると 思った。

 次に発表内容の良い評価として、発表内容の評価のコメントでは「用語の解説が丁寧だった」や

「シンプルな発表の流れで、話に入りやすかった」など中間発表の際にも良かった点として挙げられ ていたものが再びしっかりと評価されて良かったと思う。また、本プロジェクトの目標である「可

での可視化が必要なのかわからなかった」などの指摘を受けたが、最終発表での発表内容の評価の コメントでは「暗号の可視化アプリが利用しやすそうでいいと思った」や「アプリの実演で、暗号 に興味が湧いた」などの声を聞けた。他の意見として、「暗号を身近に感じることができて良かっ た」や「アプリの実演で、暗号に興味が湧いた」などの意見を多く聞けたので、このことから本プ ロジェクトの目標を達成させることができたといえる。しかし、問題点としては、発表内容の評価 のコメントで「もっとアプリを見やすくして欲しかった」や「頻度分析以外の可視化も見たかった」

などの指摘を受けた。発表の際に聴く側にたって、さらに工夫し、改善していくことが必要だと感 じた。また、頻度分析以外のものとしてRSA 暗号、楕円曲線暗号もアプリケーションとして作成 すべきだったのは重要な反省点であると感じている。

(文責:及川真那実)

11 章 結果

11.1 成果

本プロジェクトでは暗号に興味のない人でも、暗号解読というものに関心をもてるような、暗号 解読の過程をわかりやすいものを作成することを目標とした。その目標を達成するため、目に見え るものにしようと考え、暗号解読を可視化するためのアプリケーションを作成しようと考えた。

 RSA 暗号班、楕円曲線暗号班は、PARI/GPという高速計算機 を用いてRSA 暗号、楕円曲線 暗号の解読プログラムを作成することを目標にした。目標を達成するために、はじめに全体で数字 を割ったときの余りを表すModについて学習したり、素因数分解など、暗号の解読に必要な知識 を取り入れた。

 また、今回のRSA 暗号、楕円曲線暗号を解読するプログラムを作成するために、 高速計算機で

あるPARI/GPも基礎的は学習から行なった。 PARI/GPについてはじめは、入力した数字を計

算式により計算を行い、計算によって導き出された答えを出力するという簡単なプログラムから学 んだ。基本的な操作を学ぶ事ができたら、素因数分解などを用いて、解読の一部となるプログラム を作成し、RSA 暗号、楕円曲線暗号の解読のプログラムを作成するための経験を積むことができ た。

 全体でRSA 暗号、楕円曲線暗号の解読に必要な知識、PARI/GPの技術を習得した後、グルー プごとに分かれRSA 暗号、楕円曲線暗号の暗号の解読プログラムを作成した。

 後期は、RSA 暗号、楕円曲線暗号の中で重要とされている、ρ法について学んだ。ρ法とはポ ラードにより1975 年にいくつかの合成数の素因数を速く見つける方法であり、素因数分解を行な うRSA 暗号、楕円曲線暗号を解読するプログラムの中で用いた。ρ法を学ぶことにより、より RSA 暗号、楕円曲線暗号の解読のプログラムについて理解を深めることができた。さらに、RSA 暗号、楕円曲線暗号の解読を解説する際に、ρ法についても最終発表の際スライド、ポスターで説 明することにより、より深く解説することへと繋がったと思う。

(文責:及川真那実)

11.2 結論

 中間発表でのアンケート評価の平均は発表技術6.54 点、発表内容6.5 点であった。この結果 から、さらにわかりやすい内容、発表の仕方の工夫などを行ったが、最終発表でのアンケート評価 の平均を発表技術6.46 点、発表内容6.53 点という結果であった。

「暗号を身近に感じることができて良かった」や「アプリの実演で、暗号に興味が湧いた」などの意 見を多くいただき、多くの人に暗号に興味を持ってもらい、わかりやすく伝えるという本プロジェ クトの目標を達成することができたのではないかと考えられる。このことから本プロジェクトの目 標を達成させることができたといえる。

 反省すべき点としては、発表内容の評価のコメントで「もっとアプリを見やすくして欲しかっ た」や「頻度分析以外の可視化も見たかった」などの問題点の指摘を受けた。今回、RSA 暗号、楕 円曲線暗号ともに暗号解読のプログラムはRARI/GP で作成することができた。しかし、RSA 暗

号、楕円曲線暗号ともにそれぞれの暗号を解読し、解説する可視化するためのアプリケーション作 成を行なうことができなかった。なぜRSA 暗号、楕円曲線暗号ともにそれぞれのアプリケーショ ンを作成することができなかったのか考えてみると、反省すべき点としていくつか挙げられる。一 つ目としてアプリケーションにするためのプログラムの作成を進めることができなかったこいう点 である。前期に作成したPARI/GPでのRSA暗号、楕円曲線暗号のプログラムをアプリケーショ ンに上手く応用できなかったのが原因である。これはプロジェクトのはじめにしっかりとした計画 を行なうことで改善できたのではと思う。二つ目の反省すべき点としては実装班との連携を上手く とることができなかったという点である。どの段階まで行なえばアプリケーションとして成果物を 作成することができるのかを明確にすることで、RSA 暗号、楕円曲線暗号を解読するプログラム をしっかりと生かすことができたのではと考えられる。

 また、暗号解読のプログラムにおいても数値の段階までの解読しか対応させることができず、文 字列を解読するような応用まで取り組むことができなかったのも反省点である。以上のことよ、

RSA 暗号、楕円曲暗号ともに、可視化するためのアプリケーションを作成することが今度として 考えられる。

(文責:及川真那実)

12 章 今後の展望

 今回、RSA暗号、楕円曲線暗号ともに暗号解読のプログラムはRARI/GPで作成することが できた。しかし、これらの暗号を可視化するためのアプリケーション作成を行なうことができな かった。また、暗号解読のプログラムにおいても数値の段階までの解読しか対応させることができ ず、文字列を解読するような応用まで取り組むことができなかったのが反省点である。今後の展望 としては、RSA暗号、楕円曲暗号ともに、可視化するためのアプリケーションを作成することが 挙げられると考える。

(文責:及川真那実)

13 章 相互評価

伊藤拓海に対する評価

亀井謙斗:話し合いの時に意見を積極的に出していてよかったです。ポスター作りでは見栄えのい い様にデザインしていてよかったです。また、皆の意見を聞き出してくれたりとスムーズに進行で きるように手助けとなっていてよかったです。グループ報告書のまとめも行なってくれ、スムーズ に作成できてよかったです。

RSA暗号に関係性の高い素因数分解について調べ、それをもとに簡単なプログラムを作成したも のは理解しやすくてよかったです。また、プログラムの作成によりRSA 暗号と誕生日パラドック スとのかかわりを表しグループ間で教えうなどしていてよかったです。

最終発表会では一緒に発表者として、答えにくい質問にも積極的に答えてくれていて非常に心強 かったです。また、グループリーダーとして、グループ間で話し合いをするときにはメンバーの都 合のいい時間を選んで行っていたので、統率力もあると感じました。さらに、グループリーダーと しての自覚を持ち、遅刻や欠席もせずに毎回早く来ていてよかったです。

永井喜孝:前期ではRSA暗号の基礎的な計算方法や実装を、後期ではRSA暗号の応用方法など についてまとめたり、発表会でのポスター作成を積極的にやってくれた。中間、及び最終発表会で も発表者として主に話す内容を考えてくれていた。とても聞きやすく大きな声で発表しており大変 良かったという印象が残っている。グループなどの話し合いにおいて意見をまとめてくれたり、場 の雰囲気を良くしてくれたりといったように、全体のまとめ役として大きくこのプロジェクト学習 に貢献してくれていた。またみんながあまり使い慣れていないポスター作成のためのアプリケー ションなども自ら積極的にやってくれて結果としてポスター作成のほとんどを彼がやってくれてい た。グループ報告書の作成においても作業分担の指示やみんなが書いた文章のチェックやまとめを やってくれるなど、グループみんなの支えとなって常に行動してくれていた。

 通常のプロジェクト学習においてはもちろんだが、さらに時間外の作業も嫌がることなく積極的 にみんなのために作業をしてくれるなど、彼の人の良さをよく知ることができた。今回のプロジェ クト学習のほとんどの作業に関わってくれていて、彼なしではうまくこなしていくことは出来な かっただろうと考えられる。

及川真那実:RSA暗号・楕円曲線暗号班のグループリーダーとして、グループ内をまとめてくれ るとともに、自分の役割としての、RSA暗号の解読プログラムの作成や、ポスター制作、中間発 表、最終発表の発表者、報告書のまとめ役としてしっかりと取り組んでいた。

 RSA暗号の解読プログラムの作成については、プログラムの流れをしっかりと把握し、計画的 に作業していました。また、上手くSA暗号の解読プログラムの作成が進まないときには、率先し てグループ内での話し合いの場を設けてくれ、グループ内での進み具合の差が大きくならなかった のでとても良い気遣いをしてくれていたと思った。

 ポスター制作においては、積極的に行なってくれたので最終発表までの期間に慌てることなくス ムーズに準備ができたと思った。

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