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4.4 結 日

本章では, AND/ORグラフによる作業プランニングついて考察した. マ ニピュレータの動作計画を考慮し作業を決定するには, 一動作ごとに周囲 の状況は変化するため, 前向きのグラフ探索(Top-down探索)でプラン生 成する ことはできない. そこで, 各動作ごと探索を行なうことで作業プラ ンの生成を行なった. グラフ探索法として,作業素ごとに作業を実行するマ ニピュレータの動作経路, ハンドリングの容易さ,作業素の容易さのヒュー リスティックを評価として用いた後向き探索(Bottom-up探索法)を使用し ている. これにより,可変環境(マニピュレータ以外の影響により環境が変 化するような環境)における, 作業プランニングが可能になる.

また, 各部品とロボ、ツトをエージ、エントとし, Con tract N etを用いた組立 作業プランニングシステムの構成について述べた. ここでは,ロボットと部 品開といったグループ化されたモジ、ユール間でContract

N

etを用い,

AND/OR

グラフの探索による作業プランの生成時にのみ適用している. また, 作業 の分割のとき作業の並列性のみを考慮して行なっている. これは, AND/OR グラフの生成時にそれぞれの組み付け作業が単一ロボットによって行なう

ことを仮定にしているために起こっている.

本研究の目的は?組立作業の作業プランニングに対しマニピュレータの 動作計画時におけるの拘束条件を考慮することで,より 現実的な作業プラ ンニングシステムを実現することにあった. この目的を達成するために,

作業手順の生成に対し,ANDjORグラフを導入し, また,実時間の動作計 画のための手法を提案した. 以下に各章を総括する.

第2章では, 一般的な作業計画する作業プランナでロボ、ツトが実際に作 業できるような作業計画を行なう場合, 組合せの爆発やフレーム問題の ような致命的な欠点が存在するために,現実的には不可能である. そのた め,限定された作業における,現実的な作業プランニングを構成法を示し,

ANDjORグラフを計画探索空間として用いることで,探索空間を縮小する ことができた. また,計画探索空間であるANDjORグラフの各部品のヒナ 型に記述することで,ある組立作業に対するANDjORグラフを作業知識と して蓄えることができるようなり,作業知識の記述に対する負担を軽減で きることを示した. また,静的な場(作業を行なうロボ、ツトの操作以外で状 態が変化しないような環境下)における作業手順の生成に対し,ヒューリス ティック関数を用いたグラフ探索法を示した. これにより,作業計画時にお ける探索の高効率化をはかることができることを示した.

第3章では,マニピュレータの動作計画に対し,障害物回避計画の実時 間性を高めるために コンフイグレーション空間の幾何モデルによる記述 法を提案した. これによって コンフイグレーション空間における障害物を パラメータ化することが可能になり, 高速に空間記述が行なえることを示 した. また,障害物を陽に記述するため経路生成のためのポテンシャル場 の導出に対しでも,高速に行なうことが可能になった. このコンフイグレー

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ション空間を利用した 双腕の衝突回避動作計画行ないその有効性が明ら かになった.

第4章では, より現実的な作業計画を行なうために, ロボットの動作計画 に対する評価を第2章で提案したANDjORグラフに導入した, ボトムアッ プ探索法を示した. これによって, 環境が変化するような場合の作業プラ ンが生成することができる. また 各部品 ロボ、ツト聞に契約ネットプロト コルを適用した 作業プランニングシステムの構成を示し, 複数台の作業 プランニングに対して適用した.

以上, 本研究で得られた結論・結果を総括する.

(1)組立作業に関して, マニピュレータの動作を考慮に入れることで, 部 品開の拘束条件の解除から作業のための動作計画までの全工程にお けるプランニングを行なった.

(2)作業計画における探索空間の記述を簡素化するために, オブジェクト 指向の概念を導入した作業環境の記述とANDjOR グラフによる作業 探索空間記述を行なった. これにより 知識の再利用が可能となった.

(3)マニピュレータの動作計画に対して, その実時間性を実現するために コンフイグレーション空間のパラメータによる記述法を提案した. こ の空間記述は移動障害物に対する衝突回避動作計画で有効であるこ とを確認した.

(4)各部品及びロボットをエージ、エンとし, 契約ネットプロトコルを導入 したプランニングシステムの構成手法を提案し これによって複数台 のロボ、ツトによる協調作業プランニングに拡張できることを示した.

組立作業におけるロボットプランニングでは, 目標状態の相互干渉や,

プラン生成における非線形性の問題のため, 全工程を通じて行なう必要が ある. 本研究では 動作計画空間を高速に生成する手法を提案することで,

動作計画による評価を作業探索に用いること ができるようになり, 目標状

態、の相互干渉などの問題を回避することができた. ロボットの適用される 作業環境の複雑化にともない, 今後, 動作計画をより高速でかつ正確に行 なう必要があると考えられる. また, さまざまな動作計画を作業の優位性 を決定する要因として導入する場合に, それを用いた評価値の妥当性を検 討する必要がある. さらに, 協調動作を含む作業素, 作業知識の学習によ る獲得方法についての開発も必要となるであろう.

謝 辞

本論文は, 筆者が昭和63年から平成4年まで九州大学大学院工学研究 科電気工学専攻において行った研究をまとめたものです.

本研究科において?本学工学部情報工学科長田正教授には, 研究テーマ のご教示から研究の進め方など終始親身に多大のご指導ご鞭捷を賜りま した. ここに心からの謝意を表します. また 本論文をまとめるにあたり 本学工学部情報工学科長谷川勉教授 同学部生産機械工学科毛利彰教授に はご懇切なるご指導とご助言をいただきました. ここに心から感謝いたし ます.

本学工学部情報工学科査紅彬助教授をはじめ, 同学科木室義彦助手, 岡 田伸康助手, 電気工学科江藤淳二技官には有益なご教示やご助言を多数い ただきました. また, 長田研究室の先輩諸氏?大学院の皆様には熱心なご

討論をいただきました. 深く感謝します.

最後に, 9年間におよぶ学生生活において, 精神面, 経済面から支えて いただいた両親 叔父ならびに兄に心から感謝いたします.

1993年3月

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