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第 6 章 実験と実践報告

2. 方法

トレーニーとして、公立中学校男性1年目教員を参加者とした。

場 面

公立中学校1年X組の英語科授業場面を研修の効果測定場面とした。

研究期間

2019年2月の第1週から第3週の毎木曜日の3校時と4校時を研修時間と定めた。先輩

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教員の授業参観や参加者の練習授業は、それぞれ2週目と3週目の3時間目に実施した。

倫理的配慮

実験前には、参加者である教員には本実験の意義を説明し、了解を得た。また、実験協力 者である生徒に対しては、授業場面をビデオカメラ等で撮影するのではなく、個人の特定が できないように授業場面を録音することよる配慮を行うことで学校長の了承を得た。

手続き

「主体的・対話的で深い学び」型の授業スタイルを形成するための短期集中研修プログラ ムを独立変数とした。教室場面以外のプログラムは、トレーナーである筆者(指導主事)と トレーニーである参加者と対面で行った。プログラムは3つのステップで構成し、プログラ ムの事前と事後には授業(各45分間)をスマートフォンのボイスメモ機能を用いて録音し、

効果検証を行った。ステップ1~ステップ3からなる短期集中プログラムの流れをFigure 6-1に示した。

【ステップ1】(言葉による学習)

3つの学習スタイルに基づく「主体的・対話的で深い学び」についての講義 90分

【ステップ2】(観察による学習)

先輩教員の授業参観と授業後の振り返り 90分

【ステップ3】(実体験による学習)

トレーニーによる練習授業と授業後の振り返り 90分

Figure 6-1 短期集中研修プログラムの流れ

従属変数

教員の従属変数は、教員の動機づけ声かけ回数、教員による活動のきっかけとなる指示や 環境設定の指示回数、教員による強化回数、深い学びにするための教員による指示回数とし

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た。また、生徒の従属変数は、生徒の対話的な学習スタイルによる活動回数の頻度を従属変 数とした。また授業全体の中で生徒の「対話的」な学習の持続時間であった時間についても 事前授業と事後授業を比較測定した。比較測定は、録音された音声データに基づき、筆者(指 導主事)が音声データを再生しながらカウントを行った。カウントしたそれぞれの従属変数 の操作的定義をTable 6-1に示した。

Table 6-1 短期集中研修プログラムの効果判定に用いた従属変数の操作的定義

教員の従属変数

【動機づけ声かけ回数】

生徒の学習意欲を高めるような声かけ。例:「今日の目指すゴール課題は~です」、「難 しい課題だけどできたらすごい!」

【活動のきっかけとなる指示や環境設定の指示回数】

生徒にとって、スムーズに学習活動に入ることができるきっかけとなる指示や、その活 動が行いやすくなるような場面の設定に関する指示や振る舞い。例:「自分のアイデアを 友人に発表してみよう」、「お隣の人とノートを交換して自分と比較しなさい」、「グループ を作りなさい」、ワークシートを配付する行動

【強化回数】

生徒の学習活動時に、その学習活動に取り組んでいる生徒に対して賞賛する声かけ。

例:「Very good」、「そのとおり」、「彼女の意見は素晴らしいね」、「拍手!」

【深い学びにするための教員の指示回数】

「深い学び」を促進するために、学習した内容をアウトプットさせる活動につながる指 示。学習の理解や運用が他者と比較してリードしている生徒に対して、ワンステージ上の 課題を与えたり、プロクターの役割を与えたりする指示。例:「理解したことを、ルール としてまとめてみてください」、「このグループのミニ先生になってください」、「このグル ープには発展課題を与えます」

生徒の従属変数

【対話的な学習スタイルによる活動回数】

対話的な学習スタイル《実体験による学習、観察による学習、言葉による学習》による 活動の回数。例:ディスカッション、ペアワーク、グループワーク、プレゼンテーション

【対話的な学習スタイルの持続時間】

45 分間の授業時間の中で、対話的な学びによる学習活動が行われていた時間の総合計 タイム。

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