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撮影 日数 。撮影枚数 。被写体の比較

ドキュメント内 甲南女子大学学術情報リポジトリ (ページ 152-176)

11名 の撮影枚数 と撮影 日数 を表8‐1‐

2に

、人物・場所 。物 の被 写体 の

3つ

の カテ ゴ リー にもとづ く分類結果 を表 8‐1‐

3に

示 した。

1回

日と

2回

日の撮影 日

数 と撮影枚数 について相 関を求 めた ところ、撮影枚数 では有意 な正相 関がみ ら れ

(F.670,メ

.05)、 撮影枚数 について は個人で一貫 した傾 向がみ られ る こと

151

が分かつた。一方、撮影 日数では値 は有意ではなかった

(F.066,コ

.3)。 撮影 日数 に関 して有意 な相 関が見 られ なかつたのは、

1週

間以内に撮影す るよ うに とい う教示が制約 となって個人差が生 じに くかった もの と考 え られ る。実際、

10名 の うち

1回

日では 7名 、

2回

目では

5名

が撮影 に 7日 を要 した と報告 して お り、多 くの者 が 7日 を基準 として撮影 を行 つた ことが推測 され る。

表8‑1‑2.再参加者の撮影枚数と撮影 日数の 基本統計量

表8‑1‑3.被写体による分類:再 参加者

合計 撮影枚数

  

平均値

標準偏差 レンジ 中央値

1回

  2回

1回

   2回

42(2275)    42(22.58) 59(29.34)    31(16.67) 84(47.90)   113(60.75)

fキ+    185(100.00)  186(100.00) )N=11。 数字 は撮影枚数 、()内 字 は%。

鋤 獅 物

︲6

22

︲8

186 1691 4.46 26‑10 17.00 平均値

撮影 日数

 

標準偏差 レンジ 中央値 注 )N=11。

再参加 者 について さらに詳 しく知 るため、撮影 日数 、撮影枚数 、研 究へ の取 組み態度 、写真集 へ の評価 について、第

3章

の研究参加者 (本節 での再参加者 と重複 しない

123名 )の

資料 と再参加者 の

1回

目の撮影時の資料 を比較 した。

その結果 、再参加者群 の方が撮影 日数 が短 く、撮影枚数が多かった (撮影 日数

M=8.5,SD=5.13と M=6.09,SD=1.44,次 40=3.82,メ

.001;撮 影枚数

M=14.21, SD=3.78と M=16.36,SD=4.05,次

132)=2.18,′.05)。

 

また、

 

再参カロ者群 におい て 写真 は よ り出 来 ば えが 良 い と評 価 され

(M=3.30,SD=1.12と M=4.00, SD=0.78,次

131)=2.03,メ .05)、 研 究へ の参加 が よ り面 白い と判断 され る傾 向が

あった (M=4。

41,SD=0.76と M=4.73,SD=0.47,次

15)=2.00,メ.10)39。

以上 の結果 の うち、再参加者群 で撮影 日数 が短 かつた こ とについては、

1週

間以内に撮影す る とい うこの群 が受 けた教示 の影響が考 え られ る (比較対象 と した

123名

については、その多 くが

2週

間以内に撮影す るよ う教示 され た)。

他方、撮影枚数 、研 究への取組 み態度 、写真集への評価 の結果 か らは、再参加 者群 は 自叙写真撮影へ の関与が高 く、出来上が った 自叙写真集 について よ リポ

392群

の 分散 が異 なる場合はWelchの検 定 を行 つた。

6.73 2.37

11‑1

700

152

ジテ ィブに評価 した ことが分か る。す なわち、再参加者群 は

1回

目の 自叙写真 集 の作成 時か ら自叙写真 の撮影や 写真 冊子へ の関心や評価 が高 く、これ が

2回

の撮影 に参加 した理 由の一つ と推測 され る。

なお、本節での研究参加者 の うち

1回

目のみ に参加 した者 と再参加者 との間 で も、撮影 日数、撮影枚数 、研 究への取組み態度、写真集への評価 を比較 した ところ、いずれ の値 も再参加者群 で高い ものの、その差異 は統計的 に有意 とな る程大 きな ものではなかった40。

8.2 2冊

の 自叙写真集の表現内容やテーマか らみた参加者の類型化 研 究参加者 ご とに被 写体や表現内容、お よび質問票の 自由記述欄 に記 された

自叙 写真集 についての感想や考 え

"(以

下、写真集へ の感想 とす る

)を

調べ、

2冊

の 自叙写真集 に どの よ うな関連や変化が見 られ るのか を調べた。その結果、

2冊

の 自叙写真集 が表現 してい る内容やテーマ によつて11名 をグループ分 けで きる可能性 が示 され、(1)2度 とも類似 の対象で 自分 を表現、(2)過去か ら現在 と い う時間の流れ に沿つて 自分 を表現、(3)異な る場所や状況 での 自分 を表現、の

3つ

の グループに研究参加者 を分類 した。 ここでの分類 は量的変数 に依 るもの ではな く、個 々の 自叙写真集お よび記録用紙や質問票 に記載 された研究参加者 の叙述 をもとに探索的 に行 つた ものである。以下、11名 の 自由記述・被 写体・

表現 内容 を

3つ

のグループ ごとに掲載す る。

また、各 グループか ら 1名 の研 究参加者 の協力 を得て

2冊

の 自叙写真集 を事 例 として示 し41、 被 写体・ 表現 内容 。重要順位 。撮影順序 といった複数 の観点 か ら検討 を行 う。その際、第

3章

4節

(表 3‐ 4‐1〜表 3‐4‐

3)と

5節

(表

3‐ 5‐1〜表 3‐ 5‐

2)で

提案 した表現 内容 の分類 カテ ゴ リー を用い、 自叙 写真 に表

40これ ら2群は、 ともに 自叙写真の取組み態度や研 究参加 の面 白さの評定値 が高か った こ とか ら(取組 み態度M=4.11と M=4.27、 参加 の面 白さM=4.59と M=4.73。 5段階評 定 で評 定値 が高いほ ど真面 目に取 り組 み、参加 が面 白かつた こ とを示す)、 2回目の撮影 に参加 しな か つた者 の不参加理 由が不満や拒否 にあつた とは考 えに くく、外 的な要因 (e.g.教 示 が再参 加 を強 く要請す るものでなかつた こと、年末の繁忙期 の撮影 となつた こと等)による もの と 推 測 され る。む しろ、再参加者群 が 自叙写真集 の作成 に強い関心 を持 つていた と見 るべ きで あろ う。

41自叙 写真 と併せ て、撮影順序 。被 写体・表現 内容・ 重要順位 を図に掲載 した。以下、図 中で は2度の撮影 で同 じ被 写体が選択 され ている 自叙写真 に丸 を付 けた。各写真 の下部 に撮 影順 序 、被 写体、表現 内容の要約 、 自分 を表す上での重要度 の順位 を示 し、図の右 下部 には 表現 内容 に もとづ く分類結果 を掲載 した。

153

現 され た意味 について記述す るこ とを試 み る。

(1)2度

とも類似の対象で 自分 を表現

2冊

の 自叙写真集 に共通の被写体が多 く、 自由記述 の内容か らも同 じテーマ で 自叙写真集 が作成 された と推測 され る研究参加者 は

3名

であつた。 このグル ープか ら、

Aの 2冊

の 自叙写真集 を事例 として図8‐2‐1と 図8‐ 2‐

2に

示す。

被 写体 か らみ る と

Aは 2冊

とも自室や 自宅 にあ る身 の回 りの物品を被写体 と してお り、人物は撮影 していない。

2冊

の 自叙写真集 には、 自宅の見なれた情 景や 日用品 を中心 として

Aの

自己に関連 した世界 が表現 されてい る。被 写体で は 日用 品 。食物 。その他 (e.g。 掛 け軸 、お守 り、額

)に

含 まれ る ものが多 く、

表現 内容 では

1冊

目では好み (e.g.料理 が好 き

)や

習慣 (e.g。 おやつ を食べ る 習慣

)が

主であるが、

2冊

日では性格 (e.g.ル ー ズな性格

)を

表現す る内容 が 最 も多 くな り、 これ に習慣 (e.g。 新 聞 を取 るのが役 日

)の

表現が加 わ る。

す なわ ち、

Aは

自宅で繰 り返 し目にす るものや生活習慣 と関連 した物品を、

自分 の好 みや性格 を表現す るもの として撮影 した とい える。 この他、表現内容 か ら人 との関係 についての記述 を拾 うと、贈 り物 (e.g。 父 がお寺 を巡 つて完成 させ た

)の

よ うに父・母 。き ょ うだいについての言及 が主で、家族以外 の対人 関係 を示唆す るものは

2冊

目の携帯電話

(NO.20)の

み となつてい る。表8‐ 2‐1 に示 した 自由記述 に も、 自宅や これ ら身近な物品の撮影 を通 じて家族 との関係 や 自分 の性格 を再認識 した ことが記 され てい る。表現 され た内容 か ら時間につ いての記述 をみ ると、

1冊

日では 毎 日

"や

よく〜す る

"と

い う表現が 目立

つが、

2冊

日では過去 に言及 した もの もみ られ る (e.g。 高校入学時)。

2冊

の 自叙写真集 には、重要度の高い学習机 を含 め 自室や 自宅 とい う

Aの

居 場所 が表現 され てい る。学習机 か ら自習室 の机 (1冊 目)、 玄関か ら窓にかかつ たブ ライ ン ド

(2冊

)と

い う撮影順序や、 自由記述での私空間についての記 述 も

Aの

居場所 の表現 とみ るこ とがで きる。 なお、

2冊

を比較す る と、撮影場 所 の範 囲は 自室か ら自宅 にな り、表現 内容 では習慣や好みか ら性格 についての の表現が増 えた り、過去か ら現在 に至 る時間表現がみ られ る等、 自己関連世界 の広が りや深化 ともとれ る変化がみ られ る。

154

自分の学習机:自分なり に片付ける。毎 日使つてい る。(112)

2X日

に食べたおやつ:毎

日おやつを食べる。健康に 注意 し、脂 質を抑えたもの を食べる。(17位)

3ス

キンケア用品:毎日同 じものを使う。0年以上 同 じものを使 つている。美 白 中心。(15位)

4掛

け軸(未完 成 ):お 寺 巡 りが 趣 味 の 父 との 共 同 作品 。(2位)

5時

:多機 能 、パ ソコン 好 きの私 の お気 に入 り。(8)

6きょうだいの昼食:3人 ょうだい。母の留守にはよく きようだいの食事 を作る。

(9位)

7お

やつ:毎日おやつを食 べる習慣 。机の隣の手の 届くところに食べ物を置 い ている。(3位)

溜 小 15

銭 ⁚ が ぃ

′ム ■ D E 裁 螺 ω

10自分で買つた料理本: 料 理 が 好き。暇 な時 に読 む。(13位)

11  お守り:外国で作つた。

何 でも信 じる。厄除 け。(4

)

12洗濯物:母が洗濯をた たんでくれる。箪笥にしまう のが面倒で床に置く。面倒 くさ力くり。(18位)

13ウォークマン:音楽 好 き。通学で聞く。(12位)

14白:授業で使 用 。食 品成分に非常に興味 。(11

)

15食品成分表:食品成分 に非常に興味がある。毎 日 食 べたものを食 品成分 表 で調べる。(5位)

16旅行鞄:旅行好き。良く 出かけるので鞄は出したま ま。(6位)

4 4 6 2 2

1

17額:父がお寺を巡つて 完成させたもの。私のため に作つてくれ たもの 。親 子 の仲の良さ。(7位)

8‑2‑1.A01

18振り子時計:母から貫 つた。毎 日見ている。追い 詰められて急ぐことが多く、

2分早めに設定。(10位)

19自習室の机:良く使う。

地 下 で個 別 に区切 られ て いる。一人で何 かすること が好き。(19位)

8X+1日のおやつ:最も美

 

好み―活動 好み―対象 習慣 性格 贈り物

冊 目の 自叙写真集

155

1郵

便受け:新聞をとるの が役 目。習慣 とはいえ、面 倒に感じる。(1位)

2自宅玄関:十余年間、毎 日見ている扉。その時の気 分で開閉の仕方が変わる。

(3位)

3花

の咲く木:高校入学時 に植えた。大切に世話 して いる。(21位)

4通

:十数年間、何回も 見ている光景。(23位)

5(きょうだいの)車:良く使 用する。きょうだい所有 の 車を当たり前のように乗る 内弁慶な性格。(25位)

自転車:めったに乗るこ とのない自転車。好きな色 にはこだわる。型にこだわ る性格。(24位)

7生

け花:母と共 通 の 趣 味 。母 に一 日置 いている。

(19位)

8額

:幼い頃はモナリザの 目線が怖くて見上 げること ができなかつた。数十年経 つた今も同じ絵が掛 けられ ており怖くもない。何にでも 慣れる性格。(26位)

16電子時計:普段から良 く持ち歩 いている。分 か ら ない事はすぐに調べる好奇 心旺盛な性格。(10位)

9ス

リッパ:家族 の 中で私 だけが種類 が異 なる。単純 に 目 立 ち た い 性 格 。(16 位)

10階:階段 にはカーペ ットが 敷 いてあ り、よく滑 る。子どもの頃は異常に段 数が 多いと感じていた。悪 印象を持つている。(5位)

の教科書 は取 り出しやすい 所に置 いてある。(2位)

つ 0

﹁ α

雄口 格︒<2︲

い は て 頓

1 弯

︲ ︲ こ 跨 罐 ぁ 憮

13手提 げ バ ック:この 会 社 は家族も好きで服 も持つ ている。このパ ッグは高 校 の時 か らず つと通学カバン として使用 している。(4位)

ナ時計:時間 にゆと て行 動 できない。

イが迫らないとやる気が

穴⁚壁 一 用 嘘ユ 狗

:同時刻に撮影

、時 間 が 違 う。ルー 格 。(8位)

8‑2‑2.Aの 2冊

目の 自叙写真集

156

起きない。(7位)

ドキュメント内 甲南女子大学学術情報リポジトリ (ページ 152-176)

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