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提案

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第 4 章 コンテキスト指向プログラミングにおける 優先度に応じたレイヤスケジューリング手法

4.7 提案

本節では,優先度に応じたレイヤスケジューリング手法を提案する.本手 法では,

4.4

節で示した問題を,

4.5

節で述べた通り,

RTCOS

のレイヤスケ ジューラやメソッドディスパッチの仕組みを変えることで実現する.以降,

各節で

4.4

節で求められることを,どのような方法で実現したのかについて 記す.

4.7.1 横取り可能な優先度に応じたレイヤスケジューリング

本節では,優先度に応じたレイヤスケジューリングについて述べる.

4.4

節の問題

(1)

で述べた通り,複数のレイヤアクティベーションがある場合,

他のレイヤアクティベーションの待ち時間によって,緊急性の高いレイヤの アクティベーションに時間がかかる.この問題を解決するために,レイヤご とにアクティベーションの優先度を設定し,それに応じてアクティベーショ ンの順番を決定する必要がある.また,レイヤアクティベーションの実行中 に,より優先度の高いレイヤのアクティベーション要求が発生した場合は,

実行中のレイヤアクティベーションを中断し,優先度の高いレイヤをアク ティベーションする必要がある.以前に提案した

RTCOS

では,優先度の低 いレイヤのアクティベーションを中断する仕組みがないため,レイヤスケ ジューラの機能を拡張する必要がある.

レイヤアクティベーションを中断する際の問題として,どの時点で中断す るかということが問題になる.レイヤアクティベーション時にレイヤスケ ジューラが行うことは次の二点である.

(i)

ユーザ記述のレイヤアクティベーション時の初期化処理

(ii)

メソッドディスパッチで実行されるメソッドの更新

このうち,

(ii)

の処理を途中で中断すると,一部のメソッドの実行のみが 変更される恐れがある.

(i)

はセンサからの応答待ちなど,

(ii)

に比べ中断し ても問題ない処理が存在すると考えられる.そのため,筆者は,

(i)

でアク

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章 コンテキスト指向プログラミングにおける優先度に応じたレイヤス

ケジューリング手法

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4.5 レイヤアクティベーション時の初期化プログラム例

ティベーションを中断しても良いタイミングをユーザが指定する方法を採 用した.図

4.5

にレイヤアクティベーション時の初期化プログラムの例を示 す.レイヤアクティベーション時の初期化は,レイヤに含まれる各クラスで

ILayerActivationListener

インターフェースを実装することにより実現する.

中断可能な箇所の指定は,初期化時に実行されるメソッド中で,中断用のメ ソッドを用いることにより行う.これにより,ユーザが指定した時点でレイ ヤアクティベーションが中断されるようになる.

筆者は,レイヤアクティベーションを途中で中断することを可能にするた めに,レイヤスケジューラの処理を

2

つのスレッドに分けた.上記レイヤ スケジューラの構造を図

4.6

に示す.図

4.4

でも示す通り,レイヤアクティ ベーションの指示は,コンテキストリスナからレイヤスケジューラに対して 出す.レイヤスケジューラはレイヤアクティベーションの指示を基に,

2

つ のスレッドを用いてレイヤアクティベーションを行う.一つはコンテキスト リスナから出された指示を基に,どのレイヤをアクティベートするかを決定 するアクティベーションスレッド,もう一つは上記で示したアクティベー ションのための処理

(i)(ii)

を実行するスレッドである.これら二つのスレッ ドに分けることにより,レイヤスケジューラは,レイヤアクティベーション 実行途中に,より優先度の高いレイヤのアクティベーション要求があること

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章 コンテキスト指向プログラミングにおける優先度に応じたレイヤス

ケジューリング手法

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4.6 レイヤスケジューラの構造

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4.7 レイヤの状態遷移

を知ることが可能となる.

レイヤスケジューラは,レイヤの状態や優先度を図

4.4

LCB

で管理し ており,

LCB

の状態・優先度ごとにキューが用意されている.レイヤスケ ジューラは,これらを用いて順番にアクティベーションを行う.レイヤの 状態遷移を図

4.7

に示す.非アクティブなレイヤはアクティベーション指示 で,優先度に応じたアクティベーション待ちキューにキューイングされ,順

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章 コンテキスト指向プログラミングにおける優先度に応じたレイヤス

ケジューリング手法

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4.8 レイヤスケジューラアルゴリズム

番が来ればアクティベーション処理が行われる.アクティベーション中に,

より高優先度レイヤのアクティベーション指示があれば,処理を中断し,ア クティベーション待ちキューに再度キューイングされる.中断のための状態 遷移は提案機構で追加したものである.

上記を実現するための,レイヤスケジューラアルゴリズムを図

4.8

に示す.

コンテキストリスナからアクティベーション指示が来ると,アクティベー ションスレッドが立ち上がる.このスレッドでは,指示内容を基にアクティ ベーション待ちキューを更新し,アクティベーション実行スレッドにキュー の更新を伝える.アクティベーション実行スレッドは,ユーザが指定した中 断ポイントで,アクティベーション待ちキューの内容から,処理を中断すべ きか判断する.

4.7.2 高優先度レイヤアクティベーション時のメソッドディス

パッチ

4.4

節の問題

(2)(3)

は,メソッドディスパッチの方法を変更することで解

決する.本項では,高優先度レイヤアクティベーション時のメソッドディ スパッチの方法について述べる.図

4.9

RTCOS

におけるメソッドディス パッチの仕組みを示す.

RTCOS

では,メソッドディスパッチをメソッド実

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章 コンテキスト指向プログラミングにおける優先度に応じたレイヤス

ケジューリング手法

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