第 3 章 提案するハンドオーバー方式 18
3.4 ウェアラブル・カメラへの機能追加
3.4.3 接続切替時の処理
ウェアラブル・カメラが接続する BS の切替を行う際の処理手順を述べる.ハンドオー バー時の接続切替処理を図 3.3に示す.また,接続切替シーケンスを図3.4に示す.図3.4 の要点を以下に述べる.
1. ウェアラブル・カメラは,接続切替前の段階において NW.A に所属する BS に接続し ている.この時,無線 LAN インタフェースa を用いて BS との通信を行っている.
2. VRaNCo は,無線 LAN インタフェースb を使って周囲の BS の状態を調べる.配送
者の移動によって周辺の BS の状態が変わると,VRaNCo が周辺の BS への評価を修 正する.接続切替が必要であると判断した時,無線 LAN インタフェースb を用いて BS との接続処理に入る.
3. 無線 LAN インタフェースbが接続処理を終えて,映像配信可能な状態になると,ウェ アラブル・カメラに対して無線 LANインタフェースb での映像配信を開始するように 内部命令を出す.
4. ウェアラブル・カメラはこの命令に従い,無線 LAN インタフェースb での映像配信を 開始する.この時,無線 LAN インタフェースaと無線LAN インタフェースb の両方
3.4 ウェアラブル・カメラへの機能追加
図3.3 ハンドオーバー時の接続切替処理
で,配信プラットフォームへの配信を行っている.
5. VRaNCo は,ウェアラブル・カメラに対して無線 LAN インタフェースa での映像配
信を停止するように内部命令を出す.
6. ウェアラブル・カメラはこの命令に従い,無線 LAN インタフェースa での映像配信を 停止する.
接続切替のタイミングについて述べる.図3.4において,2本の点線間を Switching Time と示している.これは,2 つ目の無線 LAN インタフェースでの配信を始めた直後の時間 を指しており,この時間帯は無線 LAN インタフェースa と無線 LAN インタフェース b の両方から映像データを配信している.この時点から,VRaNCo による無線 LAN インタ フェースa への切断命令が出されるまでの間に,BS 接続切替を行う瞬間が存在する.この
3.4 ウェアラブル・カメラへの機能追加
図3.4 接続切替シーケンス
切替処理は,無線 LAN インタフェースbからの映像データ送信がが始まった直後から,無 線 LAN インタフェースa から最初に送信された映像データパケットの送信間隙に設定す る.これにより,無線 LAN インタフェースa から送出され,配信プラットフォーム内で廃 棄されるデータを最小限に留めると共に,無線 LAN インタフェースの同時使用時間を最短 にすることが出来る.この後,VRaNCo から切断命令を受けて開放された無線 LAN イン タフェースa を,次の BS スキャンのために使用可能となる.