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7.1 運営 7.1.1 水量管理

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章で述べたように、多くの給水施設は原水量測定用流量計を設置しておらず、また、浄水 用流量計は水需要が少ない時に対して適当でないものが多く、測定値には大きな誤差が含まれて いるかもしれない。

取水量の把握は、多くの給水施設で採用されている薬品凝集沈澱を適切に運転するための凝集 剤投入量を決定するために必要である。

また、配水管網からの漏水量を減らすために、配水管内の流量測定方法等を改善することも重 要である。

ポンプの運転時間から流量を推定することは可能であるが、ポンプ吐き出し量は運転状況や経 年により変化するため、可搬型の超音波または電磁流量計を使用して、正確な流量を把握してお く必要がある。

7.1.2 水質管理

水質管理に関しては以下に示すいくつかの改善すべき点が見受けられる。

 薬品凝集沈澱を行っている多くの給水施設において、薬品投入量を定めるためのジャーテ ストが行なわれていない。なお、いくつかの給水施設は地方省水道会社の支援を受けて、

薬品投入量を定めている。

薬品投入量の決定と原水に充分に溶解することは薬品凝集沈澱処理において最も重要な ことの一つである。

 沈殿池流出部における濁度測定の実施については確認できなかった。沈殿池における原水 濁度の改善度合いが、次工程のろ過池逆流洗浄等の費用低減に影響を与える。

 残留塩素濃度監視が必ずしも十分ではない。安全な水の供給が給水の目的の一つであるこ とから、処理水の消毒とその残留塩素濃度を飲料水質に係る国家技術基準(

QCVN01)

で定められた濃度に保つことは必須である。

QCVN01

では少なくとも週一回の残留塩素監 視頻度を記述しており、配水網の最遠点において、毎日測定することが望ましい。

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給水施設において水質管理が行われていない。また

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給水施設は、給水管理機関とし て水質監視を実施している地方省予防保健センターの水質試験にその水質監視義務を依 存している。給水施設の運営・維持・管理機関が水質管理を自ら実施することが、安全な 給水の確保と給水施設を適切に運転するためには必要である。また調査対象給水施設の本 社に当たる地方省水道会社がすべての水質試験を行っている場合もあるが、給水施設にお いて、濁度、残留塩素、色については分析されること、水処理設備のある給水施設におい

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ては、加えてジャーテストも行われることが望ましい。

地方において、充分に整備された水質試験室及び水質試験専門家を確保することは困難と思わ れるが、対策が望まれる。

7.2 維持 7.2.1 日常保全

ほとんどの給水施設で適切な日常保全が行われていると判断されたが、故障頻度等の記録によ り日常管理の良好さが示されることが望ましい。しかしながら、

Ngan Dua

給水施設(Bac Lieu省)、

My Tuong

給水施設(Ninh Thuan省)などの表流水源を利用し、凝集沈殿、急速ろ過等の維持管理 に注意を払う必要がある設備があるにも関わらず、運営・維持・管理機関の職員数がわずか

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名 しかいないような場合、はたして良好な日常保全業務が行われているか疑問が残る。

7.2.2 事後保全

事後保全については、実施方法が確立されているようであるが、平均故障時間等のデータによ り、それが評価されれば、現在適用されている方法がさらに改善されると思われる。

7.2.3 予防保全

予防保全については多くの給水施設が未だ導入していない。しかし予防保全は維持管理費の低 減、月次及び年次維持管理計画策定に効果的である。予防保全は施設、設備、機器等の診断と共 に実施されることが望ましい。

7.3 管理

7.3.1 給水率及び施設使用率

「5.1.3.2 給水率」及び「6.1.3 施設使用率の低い給水施設」で述べたように、現状の給水率 及び施設使用率は多くの給水施設において満足のいくものではない。これは運営・維持・管理機 関の収益が給水施設運営・維持・管理には不十分であること意味している。

十分な収益がなければ、運営・維持・管理機関は給水施設改修を行えないことから、給水率及 び施設使用率をあげることは,給水施設の永続的かつ自律的運営・維持・管理のために必要である。

7.4 組織

7.4.1 職員の職掌

運営・維持・管理機関の組織は一般的にダイレクター、副ダイレクター、技術責任者等の役職 名により表現される。むろん、各役職や部署の明文化された責務はあると考えられるが。

技術監理や水質管理の責任者については、ほとんど把握できなかったが、給水施設技術監理者 や水質管理責任者の配置は給水施設運営・維持・管理に必要なことである。以下は技術監理者及

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び水質管理責任者の責務についての試案である。

技術監理者

 施設完成時の図面類、施設台帳等すべての技術関連データ、情報の保管

 運転記録整備、保管及びその分析、特に時系列的分析

 オンザジョブトレイニングの一環として、職員に上記業務を行わせること

 水質分析結果の理解とその保存及び時系列分析 水質管理者

 試料採取と水質分析

 水質分析機器の管理

 水質分析機器、試薬、消耗品等の調達

 他職員に対し、水質分析にかかる研修実施

 水質の重要性に関して、全職員の意識向上

 給水水質に関して、使用者との対話 7.4.2 郡組織により管理されている給水施設

多くの給水施設は地方省水道会社の支所として運営・維持・管理がなされており、それらは本 社からさまざまな支援を受けることができる。一方、郡の給水施設運営・維持・管理機関はそう いった支援を十分には受けることができないだけでなく、財政的にも弱いものと考えられる。こ れは補助金を受けている地方省水道会社の支所の率が

15%であるのに対し、郡水道事業体のその

率は

70%におよぶ。

一方、建設省は郡水道事業体の能力が不十分として、省水道会社の傘下にする方針を持ってい る。

上記を考慮すると、郡水道事業体の支援は課題の一つである。

7.5 事業実施

7.5.1 事業実施への運営・維持・管理機関の関与

事業実施時に、建設される施設の運営・維持・管理機関が定まっていれば、当該組織は事業実 施に関与し、施設の移管だけでなく、給水施設計画や原水水質にかかるデータ及び情報、給水区 域の概念とその社会経済条件、事業に含まれている機材、含まれていない機材等の情報を確実に 行えるようにすることが望ましい。

プロジェクトオーナー(PO)が地方省水道会社で、事業で建設される給水施設が地方省水道会 社に移管される事業が相当数ある。

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上記のような条件の事業が事業選定時に優先的に扱われることが望ましい。

7.5.2 給水にかかる公衆衛生意識向上活動

「5.1.3.2 給水率」に示したように、約半数の給水施設の給水率は

50%以下である。その原因

としては、計画給水区域内の住民が井戸、天水溜め等の他生活水源を所有していることと、配水 支管、給水管等の不備により給水希望者へ給水ができないことがあげられる。

代替水源の問題は単にベトナムだけではなく、他の国でも多く見られることである。配管給水 は原則的に料金支払いが必要であり、水には消毒用塩素による不慣れな臭いや味があり、初めて 配管給水を受ける住民は時にそれを受け入れないことがある。

住民に配管給水を受け入れてもらうためには公衆衛生にかかる住民意識向上活動を実施するこ とが考えられる。給水にかかる公衆衛生意識向上活動は、事業実施時に行い、この活動に運営・

維持・管理機関が主体的に参加することが望ましい。

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