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戦略関連事象と見通し

ドキュメント内 アニュアルレポート 2001 (ページ 82-88)

以下の記述はソニーの将来の業績に関する見通しを含んでいます。本アニュアルレポートの冒頭に記載さ れ本誌全体に適用される「見通しに関する注意事項」をご参照下さい。なお、連結業績見通しの開示はソニーが 上場している東京証券取引所から要請されています。

最近の戦略関連事象および2001年度のソニーの業績見通しの概要は以下のとおりです。

経営方針

ソニーの経営陣は、現在の事業環境ならびに入手可能な情報にもとづき、最善の方策を立案するよう努めて います。

企業価値創造の経営(Value  Creation  Management)をめざし、ソニーは2000年度において、グルー プ本社体制の強化とネット事業の加速を行ったほか、グループコア事業の強化に向けた取り組みを行いまし た。ソニーは、エレクトロニクス、ゲーム、音楽と映画を中心とするエンタテインメント、インターネット・サー ビスやコミュニケーション・サービス、金融サービスの5つの基幹事業領域が互いに連携し、利便性の高いサー ビスを顧客に提供する「ブロードバンド時代の知識創発企業」への変革をめざしています。この実現に向け、IT を活用し創造性を発揮する経営を継続していきます。また、資本コストを反映させた経営指標であるEVA®*を 活用し、中長期的な成長力・競争力の強化と企業価値の向上に努めていきます。

*EVA®(Economic Value Added)は米国スターン スチュワート社の登録商標です。

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グループ本社およびエレクトロニクス事業の再構築

2001年4月、ソニーは、従来のグループ本社機能をグループ戦略に特化した新グループ本社「グローバル・

ハブ」、エレクトロニクス関連事業の総合本社「エレクトロニクスHQ」、グループ経営に共通のスタッフ・サポー トを提供する基盤「経営プラットフォーム」の3つに分離しました。またエレクトロニクス事業においては、従 来の5つのネットワークカンパニーを商品の活用場面別に7つのネットワークカンパニーへ再編成しました。

さらに、日本では2001年4月、組立系生産子会社12社等を統合したエレクトロニクス機器完成品プラット フォーム会社「ソニーイーエムシーエス㈱」、および半導体系生産子会社3社を統合した半導体プラットフォー ム会社「ソニーセミコンダクタ九州㈱」をそれぞれ設立しました。事業所再編の一環としては、2001年9月末 をめどに携帯型オーディオ機器の生産事業所と据置型オーディオ機器の生産事業所を統合する予定です。米 国ではコンピューター用ディスプレイ向けブラウン管の生産を2001年4月末に終了し、当該事業所はテレ ビ向けブラウン管の生産に特化しました。コンピューター用ディスプレイ向けブラウン管の生産設備は再利 用のため他地域に移管されます。一方、需要拡大が見込まれる領域では生産事業所の新設も行っており、日本 ではLCDやCCDの生産能力拡張を目的に、2001年10月の稼動に向けて半導体関連の生産事業所を建設中 です。同事業所への設備投資額は2005年度末までに累計約1,000億円を予定しており、このうち約100億 円を2000年度に行いました。中国ではリチウムイオン・ポリマー2次電池の現地生産・供給を目的として設 立された生産子会社が2001年度中に稼動を開始する予定です。

最近の戦略関連事象と協業・提携

技術が急速に進歩するなか、ソニーは限られた経営資源において迅速かつ効率的にビジネスを展開するた め他社との提携を進めています。

デジタルテレビ/デジタル放送受信端末の領域では、2000年12月、ソニーは欧州最大のペイテレビ事業会 社カナルプラス傘下のカナルプラス・テクノロジーズの発行済株式総数の約3%に相当する株式を取得し、同 社と双方向デジタルテレビ関連ソフトウェア技術の応用と標準化を推進しています。

モバイル端末の領域では、2001年4月、ソニーとスウェーデンのエリクソンは、全世界で携帯電話端末事 業を展開する新会社「ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ」を両社均等出資で設立する旨、意 向確認書を締結しました。両社は今後、正式契約の締結に向けて詳細の検討を進め、必要な諸手続きの完了を 経て、2001年10月に新会社の事業開始をめざします。新会社はソニーの持分法適用会社となる予定です。こ の新会社には両社の携帯電話端末事業が移管され、新会社は製品開発・設計から販売・物流、顧客サービスまで 一貫した事業を行う予定です。

フラットパネルディスプレイデバイスの領域では、ソニーと㈱豊田自動織機製作所は、2002年1月をめど にそれぞれ100億円ずつ、合計200億円を両社の合弁会社であるエスティ・エルシーディ㈱に追加出資する 予定です。これは、低温ポリシリコンTFT LCDの需要増加を見込み、エスティ・エルシーディ㈱が2002年6月 の稼動に向けて2001年秋に750億円の第2期ラインの増設投資を行うことに対応したものです。同出資に より、エスティ・エルシーディ㈱の資本金は500億円(うちソニーの累計出資額は250億円)となる予定です。

半導体デバイスの領域では、2001年3月、SCE、IBM、㈱東芝は、ブロードバンド・ネットワーク時代の基幹 となる超高速汎用プロセッサーの共同研究開発に関し合意し、3社は米国に共同研究開発センターを設立し ました。3社は今後5年間で総額4億ドル(約500億円)を超える投資を行います。同時にSCEとIBMは、超高 速汎用プロセッサーの生産を目的に、IBMによる0.10ミクロン世代の最先端半導体生産プロセス技術のライ センスおよび両社の技術提携に関し合意しました。またSCEと㈱東芝は、プレイステーション と プレイス テーション 2 向け半導体の更なる集積化を目的に、0.13ミクロン世代のDRAM混載ロジックプロセスの技 術提携に関し意向確認書を締結しました。さらに2001年5月、ソニー㈱と㈱東芝は、0.10ミクロンおよび 0.07ミクロン世代のシステムLSIにおけるプロセス技術および設計技術を共同開発することで合意しまし た。この共同開発は、2001年5月から2003年度末まで㈱東芝の研究開発センターで行う予定であり、開発 費として両社折半で約150億円を投入します。

ハードウェアとネットワークを融合したビジネスモデルの構築においては、SCEは、㈱NTTドコモ、AOLタ イム・ワーナー傘下のアメリカ・オンライン、英国ボーダフォン傘下のボーダフォン・マルチメディアなどと、

プレイステーション 2 を用いたゲーム配信やインターネット機能を含むエンタテインメントサービスの 導入に向け準備を進めています。音楽事業では、SMEIとフランスのビベンディ・ユニバーサル傘下のユニバー サル・ミュージック・グループにより設立された「デュエット」がヤフーとデジタル音楽配信を行うことで合意 し、2001年後半から米国でサービスを開始する予定です。コミュニケーション・サービス事業では、ソニーは 2000年度、㈱東急ケーブルテレビジョン(以下「東急ケーブル」)の発行済株式総数の15%に相当する株式を 取得し、ソニー、東急ケーブル、東京急行電鉄㈱の3社は共同でブロードバンド・ネットワーク事業の構築に向 け準備を進めています。

金融サービス事業では、個人向けインターネット専業銀行として設立されたソニー銀行㈱が2001年4月 に金融庁より営業免許を取得し、同年6月に事業を開始する予定です。同社の資本金は375億円で、このうち ソニー㈱は300億円を出資しました。また、電子マネーの分野では、ソニー㈱、㈱NTTドコモ、㈱三井住友銀行 など11社は、ソニーが開発した非接触式ICカード FeliCa(フェリカ)を用いたプリペイド型電子マネー・サー ビス「Edy(エディ)」事業を日本で共同推進するための合弁会社「ビットワレット㈱」を2001年1月に設立し ました。同社の資本金は50億円で、ソニーグループはこのうち47%を出資しました。同社は2001年10月か ら日本で本格的なサービスを開始する予定です。

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なお、ソニーは2001年6月、ソニーの100%子会社で、インターネット関連サービス事業を行うソニー コミュニケーションネットワーク㈱の経済価値に連動させることを企図した子会社連動株式を日本で発行する 予定です。これは、ソニーコミュニケーションネットワーク㈱がソニーグループの一員として事業の独立性や 機動性を高めることにより一層の成長を図るとともに、ソニーグループと一体となって連携していくことで グループ全体の企業価値の向上につなげることを目的としたものです。

EVA®

ソニーは、1999年度より投下資本のリターンを高めるための評価制度の1つとしてEVA®を導入していま す。他の分野に先行して導入したエレクトロニクス分野においては、EVA®分析にもとづいて利益評価に資本 コストの概念を導入し事業の集中と選択を進めるとともに、2000年度からは執行役員に加え上級管理職も 対象としてEVA®を報酬制度に連動させました。2001年度においては、音楽と映画分野にEVA®を導入する 予定です。ソニーは今後も、グループ全体でEVA®を一層積極的に活用していきます。

業績見通し

ソニーの業績に影響を与える要素には、ソニーが事業を展開する主要地域における経済・消費動向、為替変 動、各国の税制や関税などの一般的な市場要因に加え、主観的で変わりやすい顧客嗜好や購買層の変化、製品 普及率、ソニーが顧客に受け入れられる新製品やサービスを継続的に設計・開発・製造・販売する能力、主要デ バイスの調達状況、製品の高付加価値化やデジタル化・ネットワーク化に対応するための研究開発費や設備投 資にともなう減価償却費、原材料費、人件費、特許権使用料などの各種費用の影響が含まれます。

2001年度の連結業績見通しについては、日本における経済構造改革の進展に不透明感が残っていること、

米国の景気減速が世界各国に波及する可能性があることや、供給過剰、価格競争など、一層厳しい事業環境が 見込まれるものの、2000年度に比べ全体の売上高、営業利益、税引前利益はともに増加する見通しです。当期 純利益についても、2000年度の業績に新映画会計基準適用(連結財務諸表注記2参照)にともなう一時的影 響が含まれていたこともあり、損益が大幅に改善する見通しです。この業績見通しは、2001年度の対米ドル、

対ユーロの円レートが2000年度に比べ円安で推移することを前提としています。またこの見通しには、ソニー とエリクソンが今後の正式契約の締結に向けて詳細の検討を進め、必要な諸手続きの完了を経て設立する新 会社(81ページ参照)に関連する影響は含まれていません。

ドキュメント内 アニュアルレポート 2001 (ページ 82-88)

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