第4章 提案手法
4.4 心的状態のモデリングスキーム
4.4.1 モデリングスキームの構造
Table 4-1 で示した心的要因分析モデルに基づいて抽出した心的状態を記述し,整理
するためのスキームを提案する(Table 4-2).この記述スキームにより,本スキームは,
コンテキストの変容過程を縦軸とし,横軸に複数のコンテキストを並列して記述し,
それらの関係を示すことが可能である.例えば,意図が目標として再設定される場合 は,右列に新たに書き始める仕様となっている.本表に示す観点と記法を定めること で,実事例の顧客行為を駆動するコンテキスト要素の抽出と構造的な記述を可能とす る.
Table 4-2心的状態のモデリングスキーム
4.4.2 モデリングスキームの記法
(1) 行為と心的状態の時系列的なモデリングスペース
構築したモデリングスキームは,行為を記述するのみならず,行為の駆動に係る心 的状態を記述するモデリングスペースが設けられており,Table 4-3 の赤枠内が行為の 記述,青枠内心的状態の記述スペースになっている.また,Table 4-3 内の矢印で示す 順序
で行為および心的状態が時系列的に遷移する過程を記述する仕様となっている.
心的状態の変容 目標 実践的課題 手段・方法 行為候補 フィルタ 行為選択肢 熟慮の基準 意図 実行判断 行為
① ② ③
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Table 4-3心的状態のモデリングスキーム(行為の時系列と心的状態の時系列的記法)
(2) 目標の形成から行為を駆動するまでの心的状態のメカニズムの視覚的モデリングスペ ース
本モデルにおいては,行為を駆動する心的状態のメカニズム,すなわち,動的な変容 をを視覚的に記述することが出来る仕様となっている.具体的には,(1) 意図が目標とし て再設定され,(2) 目標から行為候補を生成し,(3) 最適な選択肢を決定し意図が形成さ れ,(4) 行為の実行判断が行われるまでの心的状態の変容過程が視覚的に記述可能であ る.これら心的状態の変容過程と,モデリングスキーム上での記法との対応関係を Table 4-4 に示す.
Table 4-4心的状態の遷移過程とTable 4-5 との対応関係
心的状態の変容過程 との対応関係 意図が目標として再設定 (1)で示す遷移
目標から行為候補を生成 (2)で示す分岐を伴う遷移
最適な選択肢を決定し意図形成 (3)で示す唯一の選択肢が意図行へ遷移 行為の実行判断 (4)で示す遷移
心的状態の変容 目標 実践的課題 手段・方法 行為候補 フィルタ 行為選択肢 熟慮の基準 意図 実行判断 行為
① ② ③
時系列
行為 心的状態
Table 4-5心的状態のモデリングスキーム(心的状態の遷移プロセスの記法)
心的状態の変容 目標 実践的課題 手段・方法 行為候補 フィルタ 行為選択肢 熟慮の基準 意図 実行判断 行為
① ② ③
(2)
(3) (1)
(4)
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